【新刊書籍】まちづくりの先進地・富山市の取り組みから地方都市のあり方を学ぶ『富山型コンパクトシティの構想と実践』発刊
公民共創による「未来の富山」のための取り組みも収録
学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学(本部:東京都港区、学長:田中 里沙)出版部は、コンパクトシティの先進地として国内外で高い評価を得る富山市のまちづくりの歩みと現在までの成果、公民共創による持続可能な未来に向けた構想をまとめた新刊『富山型コンパクトシティの構想と実践』を、10月30日に発刊します。
■本書の内容
富山市は、北陸・富山県のほぼ中央から南東部分までを占めるエリアに位置する人口約42万人の中核都市です。
2002年1月に就任した森雅志市長は、人口減少社会への対応策として「公共交通を軸とした拠点集中型のコンパクトなまちづくり」を提唱。拠点を『お団子』、公共交通路線を『串』に見立てた施策を進めてきました。こうした先見的なまちづくりは国内外で高く評価されており、今年10月13日発表の「全国住みつづけたい街ランキング2020」(株式会社ウェイブダッシュ)では全国1位を獲得しています。
2019年、富山市は本学とともに「富山市事業構想研究会」を組織。富山市内外より多彩なステークホルダーを招いて1年にわたり「これからの富山市の姿」を模索してきました。
本書では、森市長のインタビュー、富山市事業構想研究会で交わされた議論や講義の内容に加え、富山のまちづくりに関する論考を収録。人口減少社会のなかで持続可能なまちづくりを目指す自治体首長・関係者必読の一冊です。
■ 本書のポイント
- 地域の人口減少を見据え、長期的視点で描かれた政策の理念・背景と成果、今後の展望を森雅志市長のインタビューから解き明かす
- 富山市のまちづくりにかかわる民間事業者(大和リース・NECほか)・行政・大学(富山大学)など、多様な視点から施策の全容を紹介
- 富山市と本学メンバーで構成された富山市事業構想研究会による、「未来の富山」を描いた構想案も掲載
■ 書籍概要
発行・発売: 学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学 出版部
編 者: 富山市事業構想研究会
価 格: 1,650円(税込)
仕 様: A5判縦組・132ページ
ISBNコード: 978-4-910255-03-3
発行日: 2020年10月30日
https://www.amazon.co.jp/dp/4910255036/
■ 富山市事業構想研究会について
富山市が今後さらに国内外で「選ばれるまち」としてのプレゼンスを高めるための具体的な事業を構想し、内発的な発展につなげていくための試み。域内はもちろん、域外の視点も入れられるよう、富山市に縁がある、あるいは富山市をフィールドとした事業構想に関心をもつ事業構想大学院大学の院生・修了生14名が参画。富山市の行政職員・民間事業者とともに事業を構想していくスタイルで研究を進めた。
■ 森 雅志 富山市長(巻頭言「発刊にあたって」より抜粋)
本市は2003年以降、「自動車利用を中心とした従来の拡散型のまちづくり」から大きく方向転換し、「公共交通を軸とした拠点集中型のコンパクトなまちづくり」を目指し、さまざまな施策に取り組んでまいりました。(略)本書では公共交通を軸にしたこれら一連の施策がどのような効果を持ち、民間事業者と共にどのような変化をもたらしてきたかを検討しています。また、将来あるべき姿に照らして現在の当市にどんな革新が必要なのかを考えるべく、事業構想大学院大学と共に「富山市事業構想研究会」を開催し、その議論と実践から生まれた、新事業のアイデアを論じています。今後、本市では、富山県内に限らず、首都圏をはじめ、さまざまな地域との連携を深め、公民共創の機会を増やしていきたいと考えております。富山100年の夢であった「南北接続」を達成した本年に、本書がその契機となれば幸いです。
■ 本書の構成
巻頭言 発刊にあたって
第1章 世界水準の「上質なまち」を目指して ―コンパクトシティ構想の理念(富山市長・森 雅志)
1.人口が“マイルドに減る”都市
2.世界が評価するコンパクトなまちづくり
3.富山100年の夢叶う
4.相次ぐ成果 ―税収増、投資増、シビックプライド向上
第2章 コンパクトシティ政策がもたらした産学民の変化 ―コンパクトなまちづくりとエコシステムの構築
1.コンパクトなまちづくりとエコシステムの構築(事業構想大学院大学 准教授・重藤さわ子)
2.産学民の変化
(大和リース、GPネットワーク、富山市民プラザ、シクロシティ×エムシードゥコー、NEC、インテック)
3.地域の大学への波及 ―都市デザインを考える(富山大学 都市デザイン学部長・渡邊了)
4.よりよい地域社会へむけて
第3章 コンパクトなまちづくりの「エコシステム」と事業構想―富山市事業構想研究会のねらいとその成果
1.富山市事業構想研究会が目指したもの(事業構想大学院大学 准教授・重藤さわ子)
2.富山市事業構想研究会の軌跡
3.参加研究員による3つの「富山構想」
4.共に学んだ知見を、未来のまちづくりへ活かす
第4章 コンパクトシティ政策からネクストステージへ
はじめに ―富山型コンパクトシティの全体像
1.公共交通の利便性向上
2.まちなか居住の推進
3.中心市街地の活性化
4.コンパクトシティ政策の効果
5.新たな政策課題への展開
■ 学校法人先端教育機構の概略
名称 学校法人 先端教育機構
理事長 東 英弥
所在地 東京都港区南青山3-13-16
設置校
事業構想大学院大学
本部:東京都港区南青山3-13-16
拠点:東京、大阪、名古屋、福岡
社会情報大学院大学
東京都新宿区高田馬場1-25-30
出版 月刊事業構想、月刊先端教育、季刊環境会議、季刊人間会議、書籍等
【本件に関するお問い合わせ先】
学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学 出版部
TEL: 03-3478-8402
Email:support@mpdpress.jp
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