【イベントレポート】助産師と学ぶ性教育「いのち」と「生きる」を考える フリースクールの小中高生12人が参加
安心できる“居場所”だから向き合える~生と性~
特定非営利活動法人キリンこども応援団(大阪府泉佐野市、代表 水取博隆)は、2024年10月11日(金)に助産師の岡本悠希さんをお招きし、フリースクールの小中高生を対象とした性教育出前授業 ~「いのち」と「生きる」を考えるおはなし~ を行いました。
特定非営利活動法人キリンこども応援団は、安心できる居場所を通して子ども達が自らの希望を持ち未来に踏み出せるよう支援を行っており、子ども食堂「キリンの家」・フリースクール「キリンのとびら」・オンラインフリースクール「clulu」などの居場所を運営しています。
フリースクール「キリンのとびら」では、2024年10月11日(金)に助産師の岡本 悠希さんを講師にお招きし、「いのち」や「生きる」を考える性教育の出前授業を行いました。
4回目の実施となる当授業ですが、今回参加した小中高生12人(男子3人、女子9人)のうち、10人が初めての参加でした。
授業の冒頭では、講師の岡本さんが「いのちと生きるってどういうことなのか、それぞれ思い浮かべながら考えてみて欲しいです」と子ども達に声を掛けてくださいました。
いのちの誕生への理解を深めるため、まずは排卵・射精から着床までの流れについて学びます。
数々の難関を乗り越えて受精卵が子宮に着床することを知り、子ども達はいのちの尊さを考えることができました。
お腹の中で赤ちゃんが育っていく様子を映像で見るとともに、経腟分娩と帝王切開それぞれの出産の様子についても詳しく学びました。
身体を酷使しながら命懸けで出産するお母さん、聞こえてくる赤ちゃんの心音、そばで出産をサポートするお父さん、今まさに生まれたばかりの赤ちゃん。
実際の出産シーンを肩に力が入り緊張した様子で見守っていた子ども達も、赤ちゃんが生まれた瞬間はホッとした表情を見せました。
また、放課後学習として、希望者のみ「性交」や「避妊」についても学びました。
当授業では、実際に子ども達一人ひとりにコンドームを手渡し、正しい装着方法を練習します。
このような取り組みは、学校ではなかなか取り扱われないことであり、子ども達とフリースクールの職員の関係性が日頃からしっかりと築かれている “居場所” だからこそ、包み隠すことなく真正面からリアルな性教育を行うことができます。
望まない妊娠をして人口中絶を選択せざるを得なかった中学生カップルの話、避妊や性感染症、そして性的同意の大切さなど、思春期真っ只中の子ども達だからこそ正しく伝えたいテーマも、助産師である岡本さんからお話いただくことでより現実味を帯びたものとなり子ども達に伝わっていきます。
講師の岡本さんからは、「女の子の場合、生理があるということは妊娠できる身体になっているということ。いつか赤ちゃんが欲しいと思った時のためにちゃんと生理がきているかチェックして、自分の身体と向き合っておこう」、「人は誰かと支え合いながら生きている。大切なのは、自分らしく生きること!ありのままでいい、まずは自分を大切にしよう」など、子ども達の心に寄り添う言葉を沢山くださいました。
また、海外旅行が好きな岡本さんだからこそ語れる世界の人々の暮らしぶりについても、子ども達は多くの学びを得ることができました。
<参加した子ども達のコメント>
・出産の大変さを勉強して、改めてお母さんに感謝しないといけないなぁと思いました。“コウノトリ”というドラマを以前見たことがあります。ドラマの中でも、“いのちが生まれるのは奇跡”とあったけれど、今日それを改めて感じました。ゆうきちゃん(講師の岡本さん)と私が今日出会えたことも奇跡だと思います。ゆうきちゃんも生まれてきてくれてありがとうございます。
・印象に残っているのは、コンドームのつけ方です。コンドームを見るのは今回が初めてで、とても貴重な経験になりました。女性につける避妊具についても調べてみたいです。
・これからのことについて深く考えることができました。自分の体を大切に、そして将来のパートナーのことも大切にしようと思いました。
・世界には医療機関が少ない国もあるので、岡本さんのような優しい助産師さんやお医者さんがもっと増えていけばいいなと思いました。大切なことを教えてくださり、ありがとうございました。
<代表 水取のコメント>
不登校の子ども達は、学校に行っていないことで体験の機会に恵まれない傾向にあります。
そのため、フリースクール「キリンのとびら」では体験事業に特に注力しており、子ども達はさまざまなイベントを経験することで少しずつ自信を取り戻し、自分の未来へ一歩ずつ踏み出していくことができます。
今回で4回目となった性教育も、ネットをはじめ多様化するメディアに日常的に触れる現代の子ども達にとって、とても大切にしなければいけないテーマです。
今後も子ども達に寄り添いながら、“子ども達が未来に踏み出せる“ そんな居場所を作っていきたく思います。
実施概要
助産師と学ぶ性教育 ~「いのち」と「生きる」を考えるおはなし ~
日時:2024年10月11日 (金) 13:00~15:00
場所:フリースクールキリンのとびら まちば校(〒598-0005 大阪府泉佐野市若宮町9番3号)
参加者:フリースクールキリンのとびらの小中高生12名、スタッフ
講師:岡本 悠希氏(助産師)
内容:講師紹介・助産師って?/命の誕生について/お産の方法/生理について/自分のことを大切に/セックスのこと/避妊方法・コンドームの装着方法
■特定非営利活動法人 キリンこども応援団について
キリンこども応援団は、大阪府泉佐野市において、子ども第三の居場所(コミュニティモデル)「キリンの家」を運営しています。キリンの家は、小学校低学年~高校生の子どもを対象として、課題を抱えた子ども一人ひとりに寄り添った支援を行う居場所です。子ども食堂やフリースクール、フードバンク事業(フードバンク泉佐野)などを展開し、子ども達が子どもらしくいられる居場所です。キリンこども応援団は日本財団の助成を受けて運営しています。
■法人概要
法人名:特定非営利活動法人キリンこども応援団
代 表:代表理事 水取博隆
設 立:令和3年10月26日
事 業:子ども食堂事業(さのだい子ども食堂キリンの家)、フリースクール事業(フリースクールキリンのとびら、オンラインフリースクールclulu)、フードバンク事業(フードバンク泉佐野)、パントリー(食材配布)事業等
※キリンの家は、日本財団「子ども第三の居場所」の助成を受けて運営しています
住 所:〒598-0055 大阪府泉佐野市若宮町9番3号
■「子ども第三の居場所」とは
「子ども第三の居場所」は、すべての子どもたちが将来の自立に向けて生き抜く力を育むことを目的として、日本財団が中心となって2016年より全国に開設しています。「子ども第三の居場所」では、特にひとり親世帯や親の共働きによる孤立や孤食、発達の特性による学習や生活上の困難、経済的理由による機会の喪失など、各々の置かれている状況により困難に直面している子どもたちを対象に放課後の居場所を提供し、食事、学習習慣・生活習慣の定着、体験機会を提供しています。同時に、学校や地域、専門機関と連携し、「誰一人取り残されない地域子育てコミュニティ」のハブとしての機能を担っていきます。現在全国に233ヵ所設置されています。(2024年7月末時点)
https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/child-third-place
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