「ライカⅠ」誕生100周年:ドイツ・ウェッツラーで記念イベントを開催
イベント中に開催されたオークションでは720万ユーロで「Leica 0-Series No. 112」が落札

ライカは2025年、写真愛好家のコミュニティとともに「ライカI」誕生100周年のセレブレーションを世界中で展開しています。
ドバイ、ミラノ、ニューヨークといった国際都市で開催されたイベントに続き、先週、本社を構えるドイツ・ウェッツラーにて記念イベントを実施。この記念すべき年を象徴するもうひとつのハイライトとなりました。政財界、写真界などからの約800名超のゲストを世界各国より迎え、新製品の発表、写真展やトークイベント、歴史的に希少なカメラが出品されるオークションなど、多彩なプログラムが展開されました。
今からちょうど100年前、「ライカI」の誕生は写真界に革命をもたらし、歴史に大きな足跡を残しました。この画期的な小型カメラへのオマージュとして、ウェッツラーの都市名が刻印された特別限定モデル「ライカM11 100 Years of Leica “WETZLAR GERMANY”」が100台限定で販売されました。「ライカD-LUX 8」「ライカ ゾフォート2」「ライカ トリノビット 10x40」など100周年を記念する限定特別モデルが登場。特に注目のアイテムとなるのが、2本のレンズをセットにした限定100セットの「ライカM11-D “100 YEARS OF LEICA”」です。

また、記念イベントにあわせて3つの珠玉の写真展も幕を開けました。エルンスト・ライツ・ミュージアムでは、1960年代からアメリカを代表する写真家の一人として活躍してきたジョエル・マイロウィッツの大規模な回顧展「The Pleasure of Seeing」を開催。


ライカギャラリー・ウェッツラーでは、フランス人ジャーナリストで写真家のエドゥアール・エリアスの写真展「Eyewitness」を開催。エリアスは、世界各地で起きている社会的・人道的危機を自身の目で伝えることを使命とする若手フォトジャーナリストの一人です。さらに同ギャラリーでは「These Are the Days」と題して、ミュージシャン ジェイミー・カラムが自身の愛用するライカで捉えたパーソナルな視点の写真を展示します。


さらに、周年記念祝典のハイライトのひとつとなるのが、映画監督ライナー・ホルツェマーによる100周年記念特別ドキュメンタリー映画『Leica, A Century of Vision』です。2025年内の正式公開に先立ち特別プレミア上映が行われました。映画の軸となるのは、世界的に著名な写真家たちとその創作活動、そして写真界におけるライカの重要性です。スティーブ・マッカリー、ジョエル・マイロウィッツ、先頃逝去したセバスチャン・サルガドなど往年の名匠だけでなく、JR、サラ・M・リー、ドミニク・ナーなどの若手写真家も登場。自身の仕事について、各々熱い語りを聞かせてくれます。
また、100周年記念写真集『100 Leica Stories』が発表されました。本書は、アイコニックな写真、個人的な体験、知られざる逸話、技術的なマイルストーンなど、1世紀の軌跡にまつわる100篇の物語を収めた一冊です。
第46回ライツ・フォトグラフィカ・オークションでは、祝賀イベントの最後を飾るにふさわしい非常に希少なアイテムが出品されました。それは、1923年に製造された「Leica 0-Series No. 112」。現存する数少ない「ライカ I 」のプロトタイプのひとつです。この特別なカメラは、720万ユーロ(落札手数料を含む1 )という驚異的な価格で落札されました。

ライカカメラ社主で監査役会会長を務めるアンドレアス・カウフマンは次のように述べています。
「ライカはこの100年間、イノベーションの力、職人の技、そしてエンジニアリングの技術を通じて写真技術の向上と芸術としてのフォトグラフィーの確立に大きく貢献してきました。その眼差しは常に本質的なもの、すなわち写真に対する情熱に向けられています。だからこそ、100年にわたり続くカメラ製造の歩みを、パートナー企業やメディア関係者、政界の人々、そして写真家たちと共に祝うことは、きわめて自然なことだと感じています。そして何より、この文化を日々支えている2,400名にのぼるライカ社員に心から感謝します。彼らの卓越した手仕事と革新への情熱が、まさに“ライカらしさ”をかたちづくっているのです」
ライカギャラリー・インターナショナル代表兼アートディレクターのカリン・レーン=カウフマンは次のように述べています。
「今から100年前、ライカはドキュメンタリー写真と芸術写真の新たな道を切り拓き、写真表現にかつてない多様性と可能性をもたらしました。しかしそれ以上に、ライカのカメラは、私たちの“世界の見方”そのものを永遠に変えたのです。ライカは単なる撮影機材ではありません。それは情熱と革新、そして感動に満ちた一瞬を永遠に残そうとする尽きることのない探求心の象徴です。私たちは現在、世界28か所のライカギャラリーをはじめ、95年の歴史を誇るライカアカデミー、著名なエルンスト・ライツ・ミュージアム、ライカ・オスカー・バルナックアワード、そして『Leica Fotografie International (LFI) 』誌を通じて、写真文化の発展に貢献し続けています」
ライカカメラ社CEOのマティアス・ハーシュは次のように述べています。
「カメラ部門とスポーツオプティクス部門は、ライカの企業としての成功を支える二大基盤です。写真やスポーツオプティクスを中心に、スマートフォン、ホームシネマ、眼鏡レンズ、腕時計といった革新的な製品や事業領域を通じて、私たちはライカの物語を未来へとつないでいきます」

100 years of Leica: Witness to a century (1925-2025)
ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀
ライカは2025年、記念すべき節目の年を迎えています。ライカ初の量産35mmカメラとして知られる「ライカ I 」がライプツィヒ春季見本市で発表されたのが1925年のこと。2025年は「ライカ I 」誕生100周年にあたります。小さく扱いやすいサイズが大きな特長だった「ライカ I 」は写真の新たな用途の可能性を切り拓き、写真の世界へ革命をもたらしました。ライカはこの節目の年を記念して「 100 years of Leica: Witness to a century (1925-2025) | ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」と銘打ったセレブレーションを世界の主要5カ国の都市(ドバイ、ミラノ、ニューヨーク、上海、東京)で展開、数々のカルチャーイベントやエキサイティングな新製品をリリースしています。また、6月には、記念すべき年のメインを飾るイベントがドイツ・ウェッツラーにあるライカ本社にて開催されました。さらに、世界各地のライカギャラリーでは傑出した写真家の作品を展示する写真展を開催しています。
ライカカメラ社について
ライカカメラ社はカメラ、レンズ、スポーツオプティクスを製造・販売するグローバルなプレミアムメーカーで、150年以上の歴史を誇ります。近年は成長戦略の一貫として事業領域を拡大しており、モバイルイメージング(スマートフォン)の分野にも進出しています。また、高品質な眼鏡用レンズと腕時計の製造も手がけるほか、自社製プロジェクターによりホームシネマ市場に参入しています。本社はドイツ・ウェッツラーにあり、ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ファマリカンには第2工場を置いています。世界各地に独自の販売会社と120を超えるライカストアを構え、グローバルな販売ネットワークを構築しています。現在の従業員数は約2,400名で、2023-24会計年度の売上高は5億5,400万ユーロでした。ライカは、革新技術と組み合わさった「最高水準の品質」「ドイツならではのクラフツマンシップ」「インダストリアルデザイン」の代名詞となっています。そのブランド力を活かした活動の一環として、世界各地に約30箇所のライカギャラリー設置、ライカアカデミーの開催、「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード(Leica Hall of Fame Award)」や「ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)」といった国際的アワードの主催をはじめ写真文化の振興に取り組んでいます。
Leica Camera Japan
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