深刻化する「エンジニア」の人材不足 白羽の矢が立つ「新卒大学院生」
〜アカリク、「エンジニア需要と大学院生の採用動向に関する2021年総括と2022年展望」を発表〜
技術者・研究者のキャリア支援に特化した事業を15年にわたって続けている株式会社アカリク(本社:東京都渋谷区、代表取締役:山田諒、以下 アカリク)は、以下の通り「エンジニア需要と大学院生の採用動向に関する2021年総括と2022年展望」を発表いたしますことを、お知らせいたします。
- 急速なDX需要により「ITエンジニア」の人材不足は一層深刻化に
このIT業界の継続的な成長を支えているのが「ITエンジニア」の存在です。それでは「ITエンジニア人材」の需給はどういう状況だったのでしょうか。
有効求人倍率を見てみます。全業界の有効求人倍率が1.2倍~1.6倍ほどで推移しているなか、情報処理・通信技術者(ITエンジニア)の有効求人倍率は1.5倍~2.5倍程度。「ITエンジニアの人材不足」は明らかになっています。実際、2021年7月に総務省が公表した「令和3年度版 情報通信白書」(参照 p.103:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/pdf/01honpen.pdf)では、日本でDXが進まない理由について、「人材不足」を挙げる企業が53.1%の最多となりました。数年前から警鐘が鳴らされてきた「ITエンジニアの人材不足」が、2021年でいよいよ顕在化・深刻化してきたと言えるでしょう。
- 人材不足の対応急務、中途採用なき「半導体エンジニア」市場
世界的に半導体不足が叫ばれていますが、こと人材における半導体エンジニアの不足がその状況に拍車をかけています。実際、当社が支援する企業においても、半導体エンジニアの需要は高い状態です。この背景として、2008〜2014年頃の人員整理に伴い採用を絞った結果、今を支える人材が育っていない。つまり先の再編の「後遺症」によって、人材の激しい需要過多が生じているのです。この状況も相まって現在深刻な「半導体エンジニア不足」に陥っているわけです。
- 高度な素養が要求されるエンジニア職、人材不足解消への糸口は「大学院生の新卒採用」か
今まで述べた通り、ITエンジニアや半導体エンジニアに関しては、経験者である中途市場での採用は激化する一方です。このような背景から、経験者を採用するのではなく「素養ある新卒を採用・育成していこう」という企業側の流れも出てきています。そこで注目を集めているのが「大学院生」です。
研究過程を通じ、論理的思考力やデータ分析力、そして課題を自己解決する力を培った大学院生は、ITエンジニアや半導体エンジニアになる素養がある、と見られています。実際に当社が2021年6月に行った調査(参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000017667.html)では、大学院修了者が持つ強みやポテンシャルに関して、「論理的思考力」が51.0%、「データ分析力」が47.1%、「プログラミング能力等のハードスキル」が26.0%という結果となりました。
また、自由回答では「会話を読み取る力が強い」や「高度な資格を持っている人材が多い」などの声も聞かれ、大学院生が磨いてきたアカデミックな知識や思考力が、実際の仕事の現場でも十分に生かされることが明らかになっています。
当社で様々な職種での採用支援を行うなかでも、「業務領域」と「大学院の専攻」が異なっていても採用したい、という声も出ています。例えば、専門分野としては物理学系がマッチしていたとしても、情報学系を専攻する大学院生を採用したりするなど、大学院生のポテンシャルの評価、及び「多様性」という観点が導入されはじめています。
これらの状況から、大学院生の採用需要は2022年もますます高まると言えます。
- 大学院生の採用活動・就職活動動向は?
また、企業からも説明会を1ヶ月前倒ししたい、という要望も挙がっており、学生の就職活動の早期化に合わせて企業側も動きも早期化する流れになっています。
大学院生は、将来会社を支える経営幹部候補としての側面も持ち得ます。採用と企業の成長スピードは強く関連性を持っていると考えられ、2023卒の大学院生採用活動場面でもより早期での採用活動がカギとなるでしょう。
- アカリクについて
- 会社概要
創業 :2006年11月
代表者:代表取締役 山田諒
所在地:東京都渋谷区渋谷2-1-5 青山第一田中ビル2階
資本金:1億1500万円
事業 :大学院生・ポスドク向け就活情報サイト「アカリク」の運営、研究分野・業種・職種別イベントの企画開催、大学等でのキャリアセミナーの実施、新卒大学院生・若手研究者・大学院出身者の人材紹介、オンラインLaTeXエディター「Cloud LaTeX」の運営など。
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