~コーセーのエイジングケア研究~ グルコシルナリンギンにフィブリリン-1細線維形成促進効果とコラーゲン産生促進効果を発見
株式会社コーセー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林 一俊)は、同一人物由来の加齢モデル細胞※2を用いて、グルコシルナリンギン※3(以下、GN)に、真皮弾性線維構成成分フィブリリン-1※4の加齢に伴う形成不良を改善する効果を見出しました。さらに、当該成分にコラーゲン※5の産生を促進する効果も確認しており、シワやたるみの要因にアプローチする素材として期待できます。本研究成果は今後の新商品へ応用していきます。
※エイジングケア=年齢に応じたお手入れ ※2,3,4,5 3ページ参照
研究背景と成果のポイント
新知見① GNによる、フィブリリン-1細線維の形成促進効果を発見
当社は、これまでシワやたるみの発生メカニズムの解明や有効なアプローチ方法の開発のために、皮膚の構造や弾力を維持する上で重要な真皮弾性線維とその主要構成因子フィブリリン-1に着目した研究を重ね加齢に伴うフィブリリン-1の微細な線維である細線維の形成不良や立体構造の変化を明らかにしてきました※6,7。
今回、同一人物由来の加齢モデル細胞を用いてGNの作用を検討した結果、加齢によって不均一化するフィブリリン-1細線維の正常な形成を促す効果を見出しました(図1)。 ※6, 7 3ページ参照
また、肌のハリや弾力に関与するコラーゲンへの効果について線維芽細胞を用いて検討しました。その結果GNにコラーゲンの産生を促進する効果を確認しました(図3)。さらに、細胞接着関連因子の遺伝子発現量を増加させ(図4)、線維芽細胞とコラーゲン線維との接着を高める効果を見出しました(図5)。
真皮のコラーゲン線維量は加齢に伴い減少するため、線維芽細胞が作りだすコラーゲン量を増やすことが重要です。また、コラーゲン線維と細胞の接着は、コラーゲンの産生など正常な細胞機能の維持に不可欠であることから、GNは線維芽細胞に働きかけ、真皮のコラーゲン線維形成に有効であることが期待されます。
シワやたるみは、弾性線維、コラーゲン線維や線維芽細胞などが複雑に変化しながら生じることから、さまざまな角度からのアプローチが必要です。当社は、そのメカニズムの解明や有用な成分の開発のために、1990年代から、弾性線維、コラーゲン線維や線維芽細胞をターゲットにした真皮の研究を続けてきました。その中で、真皮構成成分の加齢変化を詳細に解析し、紫外線による光老化メカニズムの解明や同一人物由来の加齢モデル細胞を用いた老化研究により、これらを改善する方策を検討してきました。
GNは、線維芽細胞の機能を高め、フィブリリン-1細線維の正常な形成やコラーゲンの産生を促すことから、エイジングケアの新たな素材として期待されます。当社は、今後もシワやたるみの発生メカニズムの解明に取り組み、お客さまの肌悩みに応えるエイジングケア化粧品の開発を行っていきます。
用語解説
※2 同一人物由来の加齢モデル細胞系列
30年以上の歳月をかけ、同一人物から異なる年齢時に採取した細胞。同一人物のため、個人差の影響がなく加齢という因子のみを反映した細胞であるため、加齢に伴い進行するさまざまな変化やメカニズムを正確に調べることができる、世界でも希少な細胞系列です。
※3 グルコシルナリンギン
柑橘類に含まれるポリフェノールの一種である「ナリンギン」に糖を結合し、水溶性を高めた成分です。
※4 フィブリリン-1
フィブリリン-1とは、真皮の弾性線維の主要構成成分のひとつです。線維芽細胞により産生され、弾性線維形成において重要な細線維を細胞外に形成します。弾性線維は皮膚の弾力において重要な役割を担っており、加齢や紫外線により変性すると、シワやたるみが生じると考えられています。
参考情報 : コーセーの真皮弾性線維研究
当社は、シワやたるみが発生するメカニズムの解明や配合成分の開発のために、1990年代から、皮膚の構造や弾力を維持する上で重要な役割を担っている真皮弾性線維をターゲットにした研究を続け、その成果を発表、商品へ応用してきました。
※6 2018年7月2日付リリース
https://www.kose.co.jp/company/ja/content/uploads/2018/07/20180702.pdf
※7 2019年8月30日付リリース
https://www.kose.co.jp/company/ja/content/uploads/2019/08/201908302.pdf
※エイジングケア=年齢に応じたお手入れ ※2,3,4,5 3ページ参照
研究背景と成果のポイント
新知見① GNによる、フィブリリン-1細線維の形成促進効果を発見
当社は、これまでシワやたるみの発生メカニズムの解明や有効なアプローチ方法の開発のために、皮膚の構造や弾力を維持する上で重要な真皮弾性線維とその主要構成因子フィブリリン-1に着目した研究を重ね加齢に伴うフィブリリン-1の微細な線維である細線維の形成不良や立体構造の変化を明らかにしてきました※6,7。
今回、同一人物由来の加齢モデル細胞を用いてGNの作用を検討した結果、加齢によって不均一化するフィブリリン-1細線維の正常な形成を促す効果を見出しました(図1)。 ※6, 7 3ページ参照
また、肌のハリや弾力に関与するコラーゲンへの効果について線維芽細胞を用いて検討しました。その結果GNにコラーゲンの産生を促進する効果を確認しました(図3)。さらに、細胞接着関連因子の遺伝子発現量を増加させ(図4)、線維芽細胞とコラーゲン線維との接着を高める効果を見出しました(図5)。
真皮のコラーゲン線維量は加齢に伴い減少するため、線維芽細胞が作りだすコラーゲン量を増やすことが重要です。また、コラーゲン線維と細胞の接着は、コラーゲンの産生など正常な細胞機能の維持に不可欠であることから、GNは線維芽細胞に働きかけ、真皮のコラーゲン線維形成に有効であることが期待されます。
シワやたるみは、弾性線維、コラーゲン線維や線維芽細胞などが複雑に変化しながら生じることから、さまざまな角度からのアプローチが必要です。当社は、そのメカニズムの解明や有用な成分の開発のために、1990年代から、弾性線維、コラーゲン線維や線維芽細胞をターゲットにした真皮の研究を続けてきました。その中で、真皮構成成分の加齢変化を詳細に解析し、紫外線による光老化メカニズムの解明や同一人物由来の加齢モデル細胞を用いた老化研究により、これらを改善する方策を検討してきました。
GNは、線維芽細胞の機能を高め、フィブリリン-1細線維の正常な形成やコラーゲンの産生を促すことから、エイジングケアの新たな素材として期待されます。当社は、今後もシワやたるみの発生メカニズムの解明に取り組み、お客さまの肌悩みに応えるエイジングケア化粧品の開発を行っていきます。
用語解説
※2 同一人物由来の加齢モデル細胞系列
30年以上の歳月をかけ、同一人物から異なる年齢時に採取した細胞。同一人物のため、個人差の影響がなく加齢という因子のみを反映した細胞であるため、加齢に伴い進行するさまざまな変化やメカニズムを正確に調べることができる、世界でも希少な細胞系列です。
※3 グルコシルナリンギン
柑橘類に含まれるポリフェノールの一種である「ナリンギン」に糖を結合し、水溶性を高めた成分です。
※4 フィブリリン-1
フィブリリン-1とは、真皮の弾性線維の主要構成成分のひとつです。線維芽細胞により産生され、弾性線維形成において重要な細線維を細胞外に形成します。弾性線維は皮膚の弾力において重要な役割を担っており、加齢や紫外線により変性すると、シワやたるみが生じると考えられています。
※5 コラーゲン
コラーゲンとは線維芽細胞が作り出す線維であり、皮膚のボリュームを保つうえで重要な役割を担います。加齢によって減少すると真皮の厚みが低下し、シワやたるみが生じると考えられています。参考情報 : コーセーの真皮弾性線維研究
当社は、シワやたるみが発生するメカニズムの解明や配合成分の開発のために、1990年代から、皮膚の構造や弾力を維持する上で重要な役割を担っている真皮弾性線維をターゲットにした研究を続け、その成果を発表、商品へ応用してきました。
※6 2018年7月2日付リリース
https://www.kose.co.jp/company/ja/content/uploads/2018/07/20180702.pdf
※7 2019年8月30日付リリース
https://www.kose.co.jp/company/ja/content/uploads/2019/08/201908302.pdf
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