【調査レポート】X投稿に見る「仕事」への意識と投稿傾向──“連休明けのブルー”が共感を呼ぶ。動画投稿はENG率17%超の高反応
共感が生む高エンゲージメント。連休明けの“つぶやき”に見るX投稿戦略のヒント
【はじめに】
「今日から仕事か……」
スマホ片手にため息をつきながら投稿されたその一言が、実は多くの共感と反応を集めていることをご存知でしょうか。
ゴールデンウィーク明け、SNS上には“日常に戻る痛み”や“やる気の出ない月曜朝”といったリアルな感情があふれました。本調査は、そんな「連休明け」のつぶやきに焦点を当て、ユーザーがどのように気持ちを共有し、どんな投稿が高いエンゲージメント(ENG)を獲得しているのかを可視化したものです。

【調査概要】
調査対象期間:2025年5月上旬
総投稿数:2116件
調査指標:リプライ数、リポスト総数、いいね数、ENG率、フォロワー数など
注目キーワード:「仕事」「連休明け」「頑張る」「寝る」などの出現頻度と反応率
【“仕事”というキーワードに宿る共感】
「仕事」を含む投稿は、連休明けの中でも特に反応が多く、平均ENG率6.21%を記録しました。
これは、通常投稿全体の平均よりも高い数値で、ユーザー間の“共感による広がり”**が強く働いていることを示しています。
投稿例(ツイート文調風):
「連休明け、朝から何もかもが重たい。仕事行きたくない…」
「現実ってこんなに辛かったっけ。#仕事始め #連休明けブルー」
「朝から満員電車でげんなり。寝起きから“帰りたい”しか言ってない。」
こうした投稿には、「わかる」「同じ気持ち」「無理しないで」などのリプライや、深く共感した“いいね”が多く寄せられており、投稿者とフォロワーの心理的距離が縮まる瞬間でもあります。
単語出現回数

単語 |
出現回数 |
---|---|
連休明け |
4150 |
仕事 |
582 |
今日 |
404 |
頑張る |
270 |
寝る |
227 |
行く |
223 |
思う |
178 |
GW |
175 |
時間 |
130 |
終わる |
126 |
くる |
125 |
すぎる |
112 |
休み |
108 |
初日 |
104 |
水曜日 |
103 |
良い |
101 |
【投稿タイプ別ENG率:視覚要素で共感を拡張】
投稿内容が感情的でも、それが「視覚的に補強」されることで、さらに強く拡散・共感される傾向が見られました。

投稿タイプ |
平均ENG率 |
---|---|
テキスト |
3.16% |
画像 |
12.16% |
画像複数 |
12.53% |
動画 |
11.57% |
動画含む複数 |
17.16% |
画像や動画を組み合わせた投稿では、「朝の満員電車の風景」「二度寝して遅刻しかけた時計の写真」などが高反応を記録。視覚的な演出が、共感をより深く呼び起こしていると考えられます。
【データに見る“共感の広がり”】

指標 |
「仕事」関連投稿(平均値) |
---|---|
ENG率 |
6.21% |
リプライ数 |
2.01件 |
リポスト総数 |
1.19件 |
いいね数 |
18.67件 |
フォロワー数 |
1,331人 |
特筆すべきは、フォロワー数が1,000人未満のアカウントでも高ENG率を記録しているケースが複数存在する点です。
これは、個人の正直な“ひとこと”が、インフルエンサーでなくとも多くの共感を集められることを裏付けています。
【今後の展望と活用可能性】
Xにおける投稿は、単なる日記やつぶやきにとどまりません。とくに「連休明け」などタイミングに依存したトピックでは、ユーザーの心理や社会の空気感を映すバロメーターとしての価値が高まります。
企業・ブランドがこのようなタイミングで“共感軸”の投稿を行うことで、自然な形でユーザーとの接点を生み出すことが可能です。
感情に寄り添う投稿戦略は、数字以上に「信頼」と「距離感」という、SNSにおける無形資産を生み出す力を持っています。
【企業向け提案】
「連休明け」×「共感」×「気分転換」を掛け合わせたX施策アイデア
1. #ゆる出社応援 キャンペーン
内容:フォロワーに「今日の気持ちを5文字で」「今のテンションを画像や動画で」などの形式で投稿してもらい、企業が選んでリポスト・商品をプレゼント。
目的:投稿ハードルを下げつつ共感を集め、UGCを拡大。
対象業種:食品・飲料、日用品、コーヒー、健康飲料など。
2. 「がんばらない宣言」動画投稿
内容:企業公式が“朝からやる気出ない”をネタにしたゆるいショート動画を投稿(例:社員が朝からコーヒー飲んで「今日はもうこれで頑張った」)。
目的:共感と癒しの提供でブランド親近感アップ。
対象業種:IT・人材・教育系、BtoB企業の採用広報にも◎
3. 「#連休明けのご褒美」投稿型キャンペーン
内容:「仕事終わりに食べたいご褒美〇〇」などを募集。指定ハッシュタグで投稿された中から抽選で商品プレゼント。
目的:「しんどい → 癒し」への導線として商品訴求。
対象業種:スイーツ、飲食、化粧品、入浴剤など癒し系商品全般。
4. テンプレ投稿配布型施策
内容:「#連休明けの私」用テンプレ画像やフレームを配布して、ユーザーがそれを使って投稿 → 企業が紹介・リポスト。
目的:拡散性の高いUGC誘導。
対象業種:SNS活用の強いアパレル・ライフスタイル系
【まとめ】
「仕事」「連休明け」という日常の感情に、企業が寄り添うことで、共感をベースとした自然なエンゲージメントの創出が可能になります。
SNSは「伝える場」から「つながる場」へと変化しており、ユーザーとの心理的距離を縮めるタイミングこそ、ブランド価値のタッチポイントです。
◆本レポートの作成には「ポスとる」を活用しています◆
サービスページ:https://postoru.com



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社名であるhashout(ハッシュアウト)とは、 “徹底的に対話し、決める、解決する”という意味があります。 この時間があるからこそ、よりよい新たな創造ができると考えており、 私たちが最も注力すべき大切な時間だと考えています。
社名:株式会社hashout
代表者:代表取締役 落合 匠
所在地:170-0013東京都豊島区東池袋2-60-2池袋パークハイツ2F
事業内容:WEBサービス構築・運営業務、WEBプロモーションASP提供、デジタルプロモーションコンサルティング業務等
設立:2017年6月7日
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