Apple、2020年第4四半期にiPhone出荷量の新記録を達成。スマートフォングローバル市場は引き続き回復傾向に。
2020年第4四半期もスマートフォングローバル市場は、前期比8%増加の3.959億台となり、回復基調が続いた。Appleは前年同期比8%、前四半期比96%伸び、市場を牽引した。
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、スマートフォングローバル市場は2020年第4四半期に前年同期比で1%の減少となったものの、前四半期との比較で市場は8%成長していることから、COVID-19の影響から脱しつつある状況にあるという調査結果を含むMarket Monitorサービスによる最新調査を発表致しました。
しかしながら、特に、ウイルスの変異株の流行や感染急拡大に見舞われた、西欧と中南米では精彩を欠いたものとなったため、この四半期の回復は勢いに欠けるものとなりました。
市場動向について、カウンターポイント社リサーチアナリストのAman Chaudhary氏は、次の通りコメントしています。
「市場は2020年通年で前年より10%縮小した。これはCOVID-19の流行と、それによるロックダウンによるもので、上半期の業績に影響を与えた。ロックダウンが解除され、下半期に市場は回復した。サプライチェインが回り出し、ロックダウン中に積みあがった需要が順調に処理できたことが大きい。興味深いことは、この期間に市場はフィーチャーフォンからスマートフォンへと明確に舵を切ったことにある。これはスマートフォンが、勉強、仕事、娯楽のメディアとして定着したという理由に他ならない。端末価格とキャリアの料金を下げて、業界をあげて5Gを売り込んだことも、市場の回復を後押しした。」
OPPOの業績について、カウンターポイント社Chaudhary氏は次の通り解説しています。
「OPPOの好業績は、海外市場、特に欧州とMEA(中東・アフリカ)でのプレゼンスを高めるという積極的な戦略からもたらされたものだ。主要な海外市場でHuaweiが不在となったところを突いた結果となる。OPPOはインドでも好調で、2020年通年で前年比11%の伸びとなった。お祭りシーズン前の10月に行ったキャンペーンが奏功した。同社はまた、Smart TVなどの製品を通じて、IoTのエコシステムにも参入しつつある。」
市場全体がCOVID-19の負の影響から脱しつつあることに加えて、5G市場も成長を続けています。5Gの状況について、カウンターポイント社シニアリサーチアナリストのHarmeet Singh Walia氏は次の通りコメントしています。
「5Gの出荷はさらに勢いが増しており、第4四半期には前四半期比120%の大幅増を記録した。5Gスマートフォンの普及率は、全出荷台数の34%と、前四半期の17%から伸びている。iPhone 12の発売、OnePlus、OPPO、Xiaomi、vivoなどが300米ドルを切る価格帯で充実した品ぞろえをしたことが、成長の原動力となった。特にiOSについては、5G需要が大量に積みあがっていたことも要因である。中国向けの5Gスマートフォンの出荷は、2020年の出荷全体のほぼ4割を占めている。2021年は、Appleが5G機種を発売したことが、中国以外の国々での普及に大きな影響力を持つだろう。」
その他の市場サマリー:
本プレスリリースへのコメントやお問い合わせは、press (at) counterpointresearch.com までお問い合わせください。
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
市場動向について、カウンターポイント社リサーチアナリストのAman Chaudhary氏は、次の通りコメントしています。
「市場は2020年通年で前年より10%縮小した。これはCOVID-19の流行と、それによるロックダウンによるもので、上半期の業績に影響を与えた。ロックダウンが解除され、下半期に市場は回復した。サプライチェインが回り出し、ロックダウン中に積みあがった需要が順調に処理できたことが大きい。興味深いことは、この期間に市場はフィーチャーフォンからスマートフォンへと明確に舵を切ったことにある。これはスマートフォンが、勉強、仕事、娯楽のメディアとして定着したという理由に他ならない。端末価格とキャリアの料金を下げて、業界をあげて5Gを売り込んだことも、市場の回復を後押しした。」
- Samsungは首位を守り、2.557億台を2020年に出荷した。これは前年から14%の落ち込みである。この落ち込みは、競争が激化したことで2020年第4四半期の業績が軟調となったことに起因する。Samsungは中位機種では中国メーカー、高級機ではiPhone 12シリーズと、それぞれ激しく競り合っている。
- 第4四半期は、Appleが世界のスマートフォン市場の首位を獲得した。成長の理由は、新しい5G機種への需要が積みあがっていたこと、特に米国でのキャリア各社の強力なプロモーション、iPhone 11が長期間好調だったことなどが挙げられる。
- 貿易禁止令と、その後エスカレートした米国の規制による厳しい部品不足にも関わらず、Huaweiは中国国内での業績好調を受けて、2020年の第3位につけた。国内向け出荷は全体の7割に達している。新しい5G機種であるMate 40 ProやNova 7が貢献した。
- 出荷が前年比65%伸びたrealmeは、通年で最も速く成長した企業となった。
- Xiaomiは2020年第4四半期に4,300万台を出荷し、前年同期比31%の伸びとなった。特に中国国内では、独身の日の売上好調と、競合するHONORブランドが低調だったことをうけて、前年同期比46%増の1,200万台に出荷が伸びた。この目覚ましい業績は、Redmi 9、Redmi 9A、Redmi 10Xなどの売れ筋モデルが海外、特に欧州で好調なことに支えられている。その陰で、HuaweiとHONORは伸び悩んだ。
- OPPOは前年同期比で8%、前四半期比で10%伸びて、2020年第4四半期のシェア9%(3,400万台)を確保した。OPPOやvivoがHuaweiを抜いて、それぞれ4位と5位につけた、という点も、この四半期の特筆すべき出来事である。
OPPOの業績について、カウンターポイント社Chaudhary氏は次の通り解説しています。
「OPPOの好業績は、海外市場、特に欧州とMEA(中東・アフリカ)でのプレゼンスを高めるという積極的な戦略からもたらされたものだ。主要な海外市場でHuaweiが不在となったところを突いた結果となる。OPPOはインドでも好調で、2020年通年で前年比11%の伸びとなった。お祭りシーズン前の10月に行ったキャンペーンが奏功した。同社はまた、Smart TVなどの製品を通じて、IoTのエコシステムにも参入しつつある。」
市場全体がCOVID-19の負の影響から脱しつつあることに加えて、5G市場も成長を続けています。5Gの状況について、カウンターポイント社シニアリサーチアナリストのHarmeet Singh Walia氏は次の通りコメントしています。
「5Gの出荷はさらに勢いが増しており、第4四半期には前四半期比120%の大幅増を記録した。5Gスマートフォンの普及率は、全出荷台数の34%と、前四半期の17%から伸びている。iPhone 12の発売、OnePlus、OPPO、Xiaomi、vivoなどが300米ドルを切る価格帯で充実した品ぞろえをしたことが、成長の原動力となった。特にiOSについては、5G需要が大量に積みあがっていたことも要因である。中国向けの5Gスマートフォンの出荷は、2020年の出荷全体のほぼ4割を占めている。2021年は、Appleが5G機種を発売したことが、中国以外の国々での普及に大きな影響力を持つだろう。」
その他の市場サマリー:
- Samsungは2020年第4四半期に6,250万台を出荷した。これは前年同期比11%減少となる。その理由はAppleが多くの地域で出荷増となった影響を受けたことに起因する。中~下位セグメントのGalaxy Aシリーズは好調を維持している。
- Technoはアフリカの主要市場である、ケニア、ウガンダ、ナイジェリアなどでの販売が好調である。前年同期比で11%、前四半期比で22%の成長をみせた。Camon 15とPouvoirシリーズの出荷が多く、新たに投入したSpark 5が今後の業績をさらに押し上げるだろうと予測される。
- 海外市場で積極的に事業展開してきたvivoは、Huaweiをこの四半期に市場シェアで抜いた。MEAや東南アジアなどでの販売の勢いのおかげで、この四半期は前年同期比6%の成長となった。同社オリジナルの新OSであるOriginOSも投入し、見た目も機能も刷新した。Klotski Grid(ホーム画面のレイアウトを、長方形の領域を組み合わせて柔軟にカスタマイズできる)、Nano Alerts(天気など刻々と変わる情報を常時表示するウィジェット)、Live Wallpapers(壁紙そのものが気象情報などリアルタイム情報の表示パネルになる)、Enhanced Memory Fusion Technology 1.0、Multi-Turbo 5.0(どちらもCPUやメモリの利用を最適化し、性能や応答性を改善する技術)といった技術が搭載される。
- Googleの業績はPixel 4AとPixel 5のおかげで改善した。積極的な値引きの結果、米国では中位機種のAndroid端末の有力な選択肢の一つとなっている。
- Motorolaは2020年第4四半期に16%の減少となった。同社はプリペイド端末から、通常のポストペイドの端末へと、販売チャネルを切り替える努力をしている。そのため、新しいRAZRで400米ドル、ほかの機種でも50~300米ドルの値引き攻勢をかけている。Moto G StylusとMoto G Fastは引き続き同社で最も売れている機種である。
- LGは新機種の投入で上向いた。Kシリーズも、LG Wingのような5G機種も、第4四半期は業績が改善した。
- 5Gスマートフォンは2020年第4四半期の世界の出荷全体の34%を占めた。2023年には、全出荷の2/3が5G機種になると予想される。
本プレスリリースへのコメントやお問い合わせは、press (at) counterpointresearch.com までお問い合わせください。
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
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