タムロンと奈良先端科学技術大学院大学が超広角眼底カメラを共同開発 広範囲180度の眼底撮影を可能にし、疾病の早期発見につなげる

 総合光学機器メーカーの株式会社タムロン(代表取締役社長:鯵坂司郎、本社:さいたま市)の研究開発センターと奈良先端科学技術大学院大学(学長:塩﨑一裕、奈良県生駒市、以下 奈良先端大)の先端科学技術研究科・物質創成科学領域・光機能素子科学研究室の太田淳教授、竹原浩成特任助教は、共同で広角撮影が可能な眼底カメラを研究開発し、本研究成果を、2021年9月13日に開催された「第82回応用物理学会秋季学術講演会」において「超広角近赤外カラー化眼底カメラの開発」の講演題目で発表しました。
■  開発の背景
 現在、日本人の主な失明原因は、緑内障、網膜色素変性症、糖尿病網膜症です。これら疾病による失明を防ぐには早期発見が重要であり、定期的な眼底撮影検査が有効な手段となっています。現在、健康診断で用いられている普及型の眼底カメラは視野角が60度程度であり、眼底の一部しか検査できていません。もっと広い視野角で眼底を撮影し検査することができれば、疾病を早期に見つけることが出来る確率を大幅に改善できる可能性があります。

■  研究の概要
 タムロンでは、眼底カメラ用に超広角のレンズを専用設計・試作し、この超広角レンズを奈良先端大に提供。奈良先端大で開発された近赤外光を利用した眼底カメラに組み込みました。そして、この新しい眼底カメラにより超広角の眼底撮影に成功し、その撮影の視野角は約180度であることを確認しました。今回開発した技術では、瞳孔を拡げるための散瞳剤(点眼薬)を使用することなく、広範囲の眼底像を取得することが可能になります。
 


■  技術の特長
 今回の成果は、大きく二つの新開発の技術により実現されました。一つは、タムロンで試作した超広角レンズです。瞳孔を通して広範囲な眼底を撮影するため、当社の高度なレンズ設計技術が貢献しています。二つ目は、奈良先端大で開発された近赤外光の照明技術です。瞳孔から近赤外光を眼底の広い領域に安定的に照射するため、さまざまな新規技術が取り入れられました。これら二つの技術を上手く組み合わせることによって、超広角の眼底撮影を実現しました。

■  今後の展開
<タムロン>
 医学部との連携により医学的な価値を確認した後に、既存の眼底カメラメーカーと協業して製品化を目指す予定です。タムロンは今後も質の高い医療ソリューションへのニーズに応えるさまざまな製品開発を行うことで、社会および先端医療技術の発展と患者のQOL向上に貢献してまいります。

<奈良先端大>
 奈良先端大においては、今回、超広角化に併せて開発したカラー化画像取得対応の近赤外照明システム技術も盛り込んで、従来研究・開発を行っている自撮り可能な在宅ヘルスケア向け眼底カメラのさらなる小型化、高性能化を継続していきます。


[関係リンク]
 光機能素子科学研究室:https://mswebs.naist.jp/LABs/pdslab/index-j.html
 株式会社タムロン:https://www.tamron.co.jp/technology/


<株式会社タムロンについて>
デジタル一眼カメラ用交換レンズをはじめとする、一般ユーザー向けの自社ブランド製品からOEM製品、そして各種産業分野に貢献する光学製品に至るまで、独創的な光学製品を供給している総合光学機器メーカーです。今後も豊かな創造性と先進的な高い技術力を駆使し、さまざまな産業分野に眼を向けて邁進するとともに、事業活動のあらゆる面で環境保全に配慮した活動を目指します。

<取扱光学製品>
一眼レフカメラ用交換レンズ、ミラーレスカメラ用交換レンズ、監視カメラ用レンズ、FA/マシンビジョン用レンズ、TV会議用レンズ、カメラモジュール、車載用レンズ、コンパクトデジタルカメラ用レンズ、ビデオカメラ用レンズ、ドローン用レンズ、医療用レンズ 他
※以下、メディア関係者限定の特記情報です。個人のSNS等での情報公開はご遠慮ください。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります。

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。
※内容はプレスリリースにより異なります。

  1. プレスリリース >
  2. 株式会社タムロン >
  3. タムロンと奈良先端科学技術大学院大学が超広角眼底カメラを共同開発 広範囲180度の眼底撮影を可能にし、疾病の早期発見につなげる