小島秀夫×どぶろっく江口×金爆歌広場淳×吉川浩満……『カタストロフ・マニア』に各界から賞賛の声、続出!
「買う前に読む」という人も多い文庫ならではのお楽しみ、解説。本作の文庫解説は、人気ゲームクリエイターの小
島秀夫氏と、ベテラン文筆家の吉川浩満氏による書評に加え、学生時代から島田ファンであるというお笑い芸人・ど
ぶろっく江口直人氏と、コロナ療養中にも本作を読み返したというこちらも愛読歴の長いゴールデンボンバー歌広場
淳氏が、その熱烈な「島田愛」を込めた解説文を寄稿してくださいました。
島秀夫氏と、ベテラン文筆家の吉川浩満氏による書評に加え、学生時代から島田ファンであるというお笑い芸人・ど
ぶろっく江口直人氏と、コロナ療養中にも本作を読み返したというこちらも愛読歴の長いゴールデンボンバー歌広場
淳氏が、その熱烈な「島田愛」を込めた解説文を寄稿してくださいました。
地球規模の大停電、新型ウイルス感染症による人類淘汰、人工知能の侵略……と、連載開始の2016年時からすでに2020年の危機を予見していたかのような「予言的」内容が注目される島田雅彦氏の『カタストロフ・マニア』(新潮社)が11月末に文庫化。
その内容もさることながら、注目したいのは文庫解説。なんと解説者が「4名」もいる!
しかも執筆陣は「ゲームクリエイター」「お笑い芸人」「紅白アーティスト」「書評家」と、ジャンルを超えて集まった個性豊かな面々。それぞれの視点で語られる本作の読みどころ、ぜひ文庫巻末で全文をご一読ください。
各界から寄せられた『カタストロフ・マニア』推薦の言葉
【ゲームクリエイター・小島秀夫さん】
(主人公の)ミロクは、我々と同じように、安全地帯に身を置いて、滅亡という非日常を消費して満足を得る「カタルシス・マニア」なのだ。我々は、ゲームや映画、小説や漫画でカタルシスを得るだけではなく、例えばSNSの匿名アカウントで他者を攻撃することに喜びを得るような、病んだカタルシス・マニアになってしまっている。……カタルシス・マニアをやめることができない我々にとって、この小説は一見飲みやすそうに見えるが、実はアイロニーに満ちた苦い薬のようだ。
【ゴールデンボンバー歌広場淳さん】
この本を初めて読んだ当時「あれから6年経ったけど」という思いが頭から離れなかったのを覚えています。そして今回、文庫化にあたり改めて手に取った際には、多くの人と同じように「これって3年早いんだけど」と重い汗が背中を伝うような、暗い興奮がありました。個人的には、登場人物がウイルス感染の判定を受け、絶望と怒りの中で隔離される場面は読みながら心臓を鷲掴みにされる思いでした。3年前はスリリングな文章を目で追いながら「どうなる⁉」と次の展開を楽しみにしていましたが、今思えば、あれこそまさに聖書から学ぶ未来だったわけです。
【吉川浩満氏】
永遠の青二才たる島田雅彦が、ついには文明を崩壊させた。太陽の異常活動にはじまる現代文明の破局と再生(の希望)を、巨大な文学的想像力でもって描き切ったのが本作『カタストロフ・マニア』である。【破局的出来事/カタストロフ】は、小説から映画、コミック、アニメ、ゲームまで、現代のエンターテインメント作品が好んでとりあげる人気のテーマだ。そのなかにあって本作独自の意義とはなにか。それは、紀元三千年紀における「カタストロフもの」の新たなスタンダードを示した点にある。結果として本作はパニック-サヴァイヴァル-サイバースペースSFリアリズム小説とでも呼ぶべきハイブリッドな作品となった。
各界からの熱すぎるほどの絶賛を受けて、著者の島田雅彦さんは、これは予言の書だが、それより肝心なのは……と前置きをした上で、
抵抗を諦め、思考停止することは淘汰されることに同意するようなものだ。マフィアに服従するより、自分の権利と自由を最大限活用したい。主人公ミロクはその仲間の高校生ハッカー菊千代とともに徒手空拳の戦いを挑むが、その行動こそが近未来を生きる希望になる。
とコメントを寄せている。
《本書のストーリー》
治験のアルバイトに参加して病院のベッドで眠っていた主人公のミロク(26)。人口冬眠から目を覚ますと、病院内はおろか、地上にいた人々が忽然と姿を消していた――。「太陽のしゃっくり」が地球規模の大停電を引き起こし、ライフラインの停止、原発危機、未知のウイルスによる感染症の蔓延が同時発生。あっというまに近代文明は失われ、人工知能主導で新たな世界が構築されようとしていた。前代未聞の人類大淘汰に、一人のゲーマーが立ち向かう!
【タイトル】『カタストロフ・マニア』
【著者】島田雅彦
【発売日】2020年11月末日
【造本】文庫(電子配信あり)
【本体定価】710円(税別)
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/118714/
その内容もさることながら、注目したいのは文庫解説。なんと解説者が「4名」もいる!
しかも執筆陣は「ゲームクリエイター」「お笑い芸人」「紅白アーティスト」「書評家」と、ジャンルを超えて集まった個性豊かな面々。それぞれの視点で語られる本作の読みどころ、ぜひ文庫巻末で全文をご一読ください。
各界から寄せられた『カタストロフ・マニア』推薦の言葉
【ゲームクリエイター・小島秀夫さん】
(主人公の)ミロクは、我々と同じように、安全地帯に身を置いて、滅亡という非日常を消費して満足を得る「カタルシス・マニア」なのだ。我々は、ゲームや映画、小説や漫画でカタルシスを得るだけではなく、例えばSNSの匿名アカウントで他者を攻撃することに喜びを得るような、病んだカタルシス・マニアになってしまっている。……カタルシス・マニアをやめることができない我々にとって、この小説は一見飲みやすそうに見えるが、実はアイロニーに満ちた苦い薬のようだ。
【お笑い芸人・どぶろっく江口直人さん】
俺は島田先生に再び、この作品で、人生にメスを入れられた。……島田先生の作品を読むたびに、俺は、ただの動物のオスになって、本能のままに、明日をどう生きようか、楽しみになってくるんです。え? 島田先生の本を読んで、そんな感じになるもんかね? そんなんじゃなくねえか?とか言われても、俺はそうなんです。
【ゴールデンボンバー歌広場淳さん】
この本を初めて読んだ当時「あれから6年経ったけど」という思いが頭から離れなかったのを覚えています。そして今回、文庫化にあたり改めて手に取った際には、多くの人と同じように「これって3年早いんだけど」と重い汗が背中を伝うような、暗い興奮がありました。個人的には、登場人物がウイルス感染の判定を受け、絶望と怒りの中で隔離される場面は読みながら心臓を鷲掴みにされる思いでした。3年前はスリリングな文章を目で追いながら「どうなる⁉」と次の展開を楽しみにしていましたが、今思えば、あれこそまさに聖書から学ぶ未来だったわけです。
【吉川浩満氏】
永遠の青二才たる島田雅彦が、ついには文明を崩壊させた。太陽の異常活動にはじまる現代文明の破局と再生(の希望)を、巨大な文学的想像力でもって描き切ったのが本作『カタストロフ・マニア』である。【破局的出来事/カタストロフ】は、小説から映画、コミック、アニメ、ゲームまで、現代のエンターテインメント作品が好んでとりあげる人気のテーマだ。そのなかにあって本作独自の意義とはなにか。それは、紀元三千年紀における「カタストロフもの」の新たなスタンダードを示した点にある。結果として本作はパニック-サヴァイヴァル-サイバースペースSFリアリズム小説とでも呼ぶべきハイブリッドな作品となった。
各界からの熱すぎるほどの絶賛を受けて、著者の島田雅彦さんは、これは予言の書だが、それより肝心なのは……と前置きをした上で、
抵抗を諦め、思考停止することは淘汰されることに同意するようなものだ。マフィアに服従するより、自分の権利と自由を最大限活用したい。主人公ミロクはその仲間の高校生ハッカー菊千代とともに徒手空拳の戦いを挑むが、その行動こそが近未来を生きる希望になる。
とコメントを寄せている。
《本書のストーリー》
治験のアルバイトに参加して病院のベッドで眠っていた主人公のミロク(26)。人口冬眠から目を覚ますと、病院内はおろか、地上にいた人々が忽然と姿を消していた――。「太陽のしゃっくり」が地球規模の大停電を引き起こし、ライフラインの停止、原発危機、未知のウイルスによる感染症の蔓延が同時発生。あっというまに近代文明は失われ、人工知能主導で新たな世界が構築されようとしていた。前代未聞の人類大淘汰に、一人のゲーマーが立ち向かう!
《書籍データ》
【タイトル】『カタストロフ・マニア』
【著者】島田雅彦
【発売日】2020年11月末日
【造本】文庫(電子配信あり)
【本体定価】710円(税別)
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/118714/
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