ユニバーサルロボット、職業訓練施設にUR3eを5台導入
協働ロボットを活用した教育カリキュラムで、製造業に求められる人材を育成
ユニバーサルロボット(本社:デンマーク、日本支社:東京都港区、代表:山根 剛、以下「UR」)は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)が運営するポリテクセンター関西(大阪府摂津市)に、URの協働ロボット(以下「URロボット」)のUR3eを5台、導入したことを発表します。

国による職業訓練は、職業能力開発促進センター(ポリテクセンター※)及び職業能力開発大学校・短期大学校(ポリテクカレッジ)が、主に早期再就職のための『離職者訓練』と中小企業の従業員に対するスキルアップのための『事業主支援』を行っています。
この中で、特にものづくり分野における技術者の育成は特に重視されており、技術革新の加速とともに、今後の成長が期待されるロボット分野への対応が求められています。その一環として、ロボット技術を取り入れた人材育成カリキュラムの整備が進められています。
※ポリテクセンターは、全国の職業能力開発促進センター及び訓練センターの通称です。
【協働ロボット導入の背景】
ポリテクセンター関西は、2021年から産業用ロボットを授業に取り入れていましたが、大がかりな安全対策を取らずに代替できる協働ロボットニーズの高まりを受け、受講者からも「協働ロボットの専門スキルを身につけたい」という声が多く寄せられていました。
このような背景のもとに、操作やプログラミングが簡単で多様な産業用途に対応できるURの協働ロボットを導入し、ティーチングを含めた現場で必要なロボット操作スキルを受講者(求職者)が学べるようにしました。
【協働ロボットの受講カリキュラム】
ポリテクセンター関西は、求職者を対象とした機械系6科と電気・電子系5科があり、その1つ「ものづくりロボット技術科」(6か月コース)で今回URの協働ロボットを用いたカリキュラムを導入しました。シーケンス制御やPLCといった制御技術の基礎から、ロボットの操作までを段階的に学ぶ構成となっています。協働ロボットの実習期間は2週間分が確保されており、現場で即戦力となる実践的なティーチングやプログラミングスキルの習得を目指します。
【URロボット導入の要因・効果】
「ものづくりロボット技術科」の講師(テクノインストラクター)の廣川雅也氏はURロボット導入の決め手について次のように述べています。
産業用ロボットは専用のソフトウェアでプログラムを書いてティーチングを行うため、受講者がプログラムを実行するためのハードルがありました。今回採用したURロボット(UR3e)は卓上型教材の開発に適したコンパクトさに加えて、直感的な操作ができるティーチングペンダントPolyScopeや、ロボット本体を手で直接操作するダイレクトティーチングができるという使いやすさと操作性を評価し採用しました。
また、廣川雅也氏は、自らURが提供するeラーニングを利用し、受講者オリジナル指導教材も作成しており、その際に、URロボットの操作性の高さを実感しています。
さらに、協働ロボットを取り入れたことで、受講者の就職率が向上し、就職後も現場で即戦力として活躍できるスキルを身につけられる環境が整ったといいます。
【ユニバーサルロボット 日本支社代表 山根 剛のコメント】
「製造業の人手不足が深刻化する中、現場で即戦力となる人材の育成が急務です。URの協働ロボットは、安全性・操作性・柔軟性に優れ、教育現場にも最適です。今後も訓練施設との連携を通じて、人材育成の支援を強化してまいります。」
【今後の展開】
ユニバーサルロボットでは、今後も全国の職業訓練機関や教育機関に対し、単なる製品提供にとどまらず、教育カリキュラム構築の支援にも積極的に取り組み、製造業の現場力強化と人材育成に貢献していく方針です。
【ポリテクセンター関西が導入したURロボット】
導入製品 : UR3e(5台)
UR3e特長: UR3eは小型の卓上型協働ロボットで、高い柔軟性があるため、スペースに制約のある作業
現場で利用できます。また、作業テーブルの上や生産ラインの設備内に設置することも
可能で、軽量物の組立やねじ締め作業に最適です

教室に設置されたUR3e

導入を担当した廣川雅也 氏

コンベアと連携したロボット動作を作成する機材

わずか3週間でカリキュラム・教材を作成
<導入事例紹介ページのURL>
https://www.universal-robots.com/ja/case-stories/polytechnic-center-kansai/
【ユニバーサルロボットについて】
ユニバーサルロボット(UR)は、協働ロボットの先駆者であり、リーディングカンパニーです。
2008年に世界初の商用協働ロボット(アーム型ロボット)を発表した当社は、その後も製品ポートフォリオを拡充するとともに、直感的なインターフェースと多様な機能を備えた独自のソフトウェアである PolyScope を進化させてきました。さらに、サードパーティー製周辺機器群である UR+ をはじめとした、販売代理店、認定システムインテグレータ、およびURロボットを組み込んだ装置を販売するOEMパートナーで構築されるグローバルなパートナーエコシステムを構築。これにより、ユーザーが自動化の導入時に直面する複雑さやコストといった課題を解決し、誰もが容易に自動化を実現できる環境を提供しています。
現在、ユニバーサルロボットは米Teradyne Inc. 傘下の企業として、デンマーク(オーデンセ)に本社を置き、日本を含む世界20ヵ国に支社を構えています。これまでに世界50か国以上で90,000台(累計)を超える協働ロボットを世界中に販売しています。
【URパートナーエコシステム】
ユニバーサルロボット(UR)は、最先端の協働ロボットの開発を進めると同時に、ユーザーが自動化の導入時に直面する複雑さやコストといった課題を解消するため、2016年に協働ロボット用周辺機器のオープンソース型開発プラットフォームUR+を業界に先駆けて開発しました。以降このプラットフォームは年々拡大・進化しており、UR+適合製品数は500を超えています。
さらに、URロボットの販売サポートを行う代理店、ユーザーの課題を解決する協働ロボットシステムを構築する認定システムインテグレータ、およびURロボットを組み込んだ装置を開発販売するOEMパートナーの拡充も進め、2024年時点で1200社を超えました。これらのエコシステムパートナーと共に、「自動化をあらゆる人に、あらゆる場所で」という当社のミッションを実現すべく世界中のユーザーの自動化の取り組みを支援しています。
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