くすみの原因は毛穴の角栓にあった!
~洗うくすみケアの提案~
肌が何となく暗く感じる、透明感がない、といった肌のくすみは、多くの方がさまざまな対策をしているものの、なかなか解決できていない肌悩みです。くすみを減らして素肌をもっと好きになれるように、花王では肌がくすむ原因の本質解明と、洗うことでくすみを軽減する技術開発を進めています。
- 毛穴につまった角栓から“くすみ”が広がる
そこで、皮脂が酸化する原因を探っていく中で、皮脂の供給源である毛穴に着目。毛穴にタンパク質と皮脂の混合物が固まった汚れ(角栓)があると、①そこに光(可視光領域)が当たって角栓が酸化し(図1)、②その角栓により周囲の皮脂が酸化して、さらに皮脂の酸化が連鎖していき、③顔全体の角層の酸化につながっていくことを初めて※1発見しました※2(図2)。可視光領域の光は、窓ガラスを通過して室内に入ることが知られており、日常的に防ぐのは困難です。この新知見から、くすみを減らすには酸化の起点となる角栓を取り除き、皮脂の酸化連鎖を防ぐことにより、角層の酸化を抑制することが重要であると考えられます。
- 頬の角栓は40~50代にかけて増える
- 角栓を洗い流すと“くすみ”が軽減する
今回の結果から、角栓を洗い流して、皮脂の酸化連鎖を防ぐことが、くすみへのアプローチに重要であることが分かりました。この知見を、洗うことによりくすみの少ない素肌に導けるような商品づくりに応用していきます。これらの研究結果の一部は、第86回日本化粧品技術者会研究討論会にて発表しました。
※1 生命科学、生物医学を検索できる世界で代表的な科学文献データベースPubMedを用いて、”keratotic plug” and “carbonylated proteins”で検索。「角栓が皮脂の酸化および角層タンパク質の酸化を増強させること」について該当なし(2021年10月5日現在、花王調べ)。
※2 角栓、人工皮脂、剥離角層によって作成した独自の肌表層モデルを用いて、角層の酸化タンパク質を蛍光標識により定量することにより確認。
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