いよいよ5月6日に迫ってきた英国王室のチャールズ国王の戴冠式を前に、今1冊の本に注目が集まっています。『コ・イ・ヌール なぜ英国王室はそのダイヤモンドの呪いを恐れたのか』(創元ライブラリ)
2023年3月17日に東京創元社より刊行された傑作ノンフィクション
その血塗られた歴史をまとめた傑作ノンフィクション『コ・イ・ヌール なぜ英国王室はそのダイヤモンドの呪いを恐れたのか』が3月17日に発売、話題を呼んでいます!
2023年5月6日、イギリスは歴史的な一日を迎えます。70年ぶりとなる、英国王室のチャールズ国王の戴冠式。その式典を前に、ある1冊のノンフィクション作品が3月17日に東京創元社から発売され、注目が集まっています。
『コ・イ・ヌール なぜ英国王室はそのダイヤモンドの呪いを恐れたのか』
ウィリアム・ダルリンプル、アニタ・アナンド著/杉田七重訳 創元ライブラリ)
本書は、“光の山”を意味する「コ・イ・ヌール」とよばれる世界一有名な巨大なダイヤモンドが辿ってきた数奇な物語を、貴重な資料を駆使して一冊にまとめた傑作ノンフィクションです。
強大な権力の象徴として、野心のある者たちの間で垂涎の的となっていたコ・イ・ヌールは、インドから中央アジア、イラン、アフガニスタン、パキスタン、イギリス……と長い年月をかけて世界中を回る間に、多くの所有者の手に渡りました。しかし、念願かなってそれを手にした者たちは、ことごとく不幸な運命を辿ることに――。
拷問にかけられる者、暗殺される者、病に倒れ顔が腐る者。不幸は人間のみにとどまらず、それを運ぶ船にまで……。
著者の二人は膨大な資料を丹念にあたり、このコ・イ・ヌールが辿った運命を記すとともに、人間が争い、殺し合ってきた歴史をも描いています。
この世界一有名なダイヤモンドは現在英国王室の元にあり、1937年のジョージ6世の戴冠式と1953年のエリザベス女王の戴冠式では、エリザベス王太后が身につけていました。しかし2022年に崩御した女王エリザベス二世は、その凄惨な歴史を鑑みて、身につけることを拒否したとされています。
来る5月6日のチャールズ国王の戴冠式では、カミラ王妃が身につけるかどうか注目されていましたが、見送られることが明らかになっています。その理由は本書を読んでいただければおわかりいただきます。
本書は単行本版が東京創元社から刊行された際に、宮部みゆきさんや出口治明さんなど、多く作家・識者による書評が、朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞他、各紙誌で掲載されました。
2023年3月に創元ライブラリの新刊として文庫化されて以降も、その抜群の読み応えと話題性で注目を集めています。
英国王室の一大行事である戴冠式を前に、数百年にわたる時代を見守ってきたダイヤモンド「コ・イ・ヌール」の物語に触れてみるのはいかがでしょうか。
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とにかく面白いノンフィクションが読みたい方へ―― 『コ・イ・ヌール 美しきダイヤモンドの血塗られた歴史』訳者あとがき
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■書誌情報
コ・イ・ヌール
なぜ英国王室はそのダイヤモンドの呪いを恐れたのか
ウィリアム・ダルリンプル、アニタ・アナンド 著
杉田七重 訳
レーベル:創元ライブラリ
判型:文庫判
ページ数:278ページ
ISBN:978-4-488-07087-8
Cコード:C0122
定価:1,210円(税込)
写真:GraphicaArtis/Getty Images
装幀:山田英春
発売日:2023年3月17日
内容紹介:
英国王室の王冠で光り輝く、コ・イ・ヌール(光の山)と呼ばれる巨大なダイヤモンド。権力や富をもたらすと信じられたその宝石は、これまで数々の権力者に崇められると同時に、数多くの悲劇や凄惨な出来事を巻き起こしてきた──。豊富な資料を駆使して世界一有名なダイヤモンドの数奇な物語を描く、傑作ノンフィクション!
■著者プロフィール
ウィリアム・ダルリンプル
1965年、スコットランド生まれ。ケンブリッジ大学在学中に発表した、マルコ・ポーロについての評伝In Xanaduがベストセラーになる。サンデータイムズ若手作家年間最優秀賞やヘミングウェイ賞などを受賞。著作に『略奪の帝国──東インド会社の興亡』などがある。
アニタ・アナンド
1972年、ロンドン生まれ。キングス・カレッジ・ロンドンで学ぶ。20年以上にわたり、BBCなどのテレビやラジオでジャーナリストとして活躍。2015年に初めての著書Sophia: Princess, Suf fragette, Revolutionaryを発表。
■訳者プロフィール
杉田七重(スギタナナエ )
東京都生まれ。東京学芸大学卒。英米文学翻訳家。エドワード・ドルニック『ヒエログリフを解け──ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース』、ジェラルディン・マコックラン『世界のはての少年』、クリス・ヴィック『少女と少年と海の物語』など訳書多数。
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