NVIDIAのTuring アーキテクチャ、コンピューター グラフィックスを再創造
リアルタイム レイ トレーシング、AI、シミュレーション、ラスタライゼーション機能の融合によるハイブリッド レンダリングがコンピューター グラフィックスを根本から変革
ブリティッシュ コロンビア州バンクーバー—SIGGRAPH—2018年8月13日—NVIDIAは本日、コンピューター グラフィックスに革新をもたらすNVIDIA Turing™ GPU アーキテクチャを発表しました。
2006年にCUDA GPUを開発して以来の大躍進として、Turingにはレイ トレーシングを加速する新しいRT コアと、AIによる推論のための新しいTensorコアを搭載しています。これら2つが初めて搭載されることで、リアルタイムのレイ トレーシングが可能となります。
これら2つのエンジンは、シミュレーション用のよりパワフルなコンピューティングと強化されたラスタライゼーション機能と共に提供されることで、新世代のハイブリッド レンダリングを牽引し、2500憶ドル市場であるビジュアル エフェクト業界のニーズに対応します。ハイブリッド レンダリングは、映画に匹敵するインタラクティブ エクスペリエンスや、ニューラル ネットワークが実現する驚くべき新エフェクト、なめらかなインタラクティビティを、きわめて複雑なモデル上で実現します。
またNVIDIAは、NVIDIA® Quadro® RTX™ 8000、Quadro RTX 6000およびQuadro RTX 5000 GPUsなどの初のTuringベースの製品も併せて発表しました。これらの製品は、複数の業界でデザイナーやアーティスト約5000万人の作業に大きな変革をもたらします。
NVIDIA、創立者/CEO、ジェンスン フアンは、SIGGRAPH 2018のオープニングで次のように述べました。「TuringはNVIDIAにとって、コンピューター グラフィックスにおけるこの10年でもっとも重要なイノベーションです。ハイブリッド レンダリングはこの業界を変革し、驚くような可能性を切り開いて、より美しいデザインやよりリッチなエンターテイメント、さらにインタラクティブなエクスペリエンスで私たちのライフスタイルを豊かにしてくれるでしょう。リアルタイム レイ トレーシングの 登場は、この業界にとって聖杯ともいうべきものです」
NVIDIAの第8世代GPUアーキテクチャであるTuringは、エンジニアリング年にして10,000年以上の努力の結果として世界で初めて、レイ トレーシングGPUを実現します。 Turingのハイブリッド レンダリング機能をアプリケーションに使うことで、現実世界をこれまでのPascal™世代の6倍のスピードでシミュレートすることが可能になります。
NVIDIAは、開発者がこれらの機能をフル活用できるようするため、新しいAI、レイ トレーシング、シミュレーションSDKにより、 RTX 開発プラットフォームを強化しました。またNVIDIAは、何百万人ものデザイナーやアーティスト、サイエンティストが使用する主なグラフィックス アプリケーションが、RTX開発プラットフォームを通じてTuringの機能を搭載する予定になっていることも発表しました。
アナリスト企業JPRのCEO、ジョン ペディ氏は次のようにコメントしています。「これはまさにコンピューター グラフィックスの歴史における大きな節目といえます。NVIDIAは、私たちの予想より5年も早く、リアルタイムのレイ トレーシングを使えるようにしてくれました」
リアルタイム レイトレーシングをRT コアで加速
Turingアーキテクチャには、RT コアと呼ばれる専用のレイ トレーシング プロセッサが搭載されています。これは、3D環境の中で光と音がどのように伝わるかという計算を最大10ギガレイ/秒まで加速することができます。Turingはリアルタイム レイ トレーシングのオペレーションを最大でPascal世代の25倍まで高速化します。また、GPUノードはCPUノードの30倍以上のスピードでフィルム効果のファイナル フレーム レンダリングに使用することができます。
CinesiteのCTO、ミケレ ショレッテ氏は次のようにコメントしています。「Cinesiteは、ArnoldをGPU上で動作させるため、AutodeskおよびNVIDIAとパートナーになることをうれしく思います。我々は、これほどドラマティックな結果が得られるとは思ってもいませんでした。これは、より速く、より頻繁に、しかもより高品質な環境でレンダリング反復できることを意味します。これでアーティストの作品は完全に様変わりするでしょう」
パワフルなTensor コアにより加速するAI
TuringアーキテクチャにはTensor コアも搭載されています。これはディープラーニングの学習および推論を加速するプロセッサで、最大500兆/秒のテンソル オペレーションを可能にします。
このレベルのパフォーマンスは、パワフルな新機能をもったアプリケーションを作成するために、AIで強化された機能を支えます。これらの機能は、高品質な動画生成を飛躍的に改善するDLAA(ディープラーニング アンチエイリアス)を含み、ノイズの除去や解像度のスケーリング、動画のリタイミングなどを行います。
これらの機能を持つNVIDIA NGX™ソフトウェア開発キットは、ディープラーニングを装備した新たなテクノロジ スタックとして、加速・強化されたグラフィックスや写真画像および動画処理を、事前に学習済のネットワークによって、アプリケーションに簡単に統合できるようにします。
新しいTuringストリーミング マルチプロセッサでシミュレーションとラスタライゼーションをより高速に
TuringベースのGPUには新しいストリーミング マルチプロセッサ(SM)アーキテクチャが搭載されており、浮動小数点データパスと並行して実行する整数実行ユニットと、前世代の帯域幅を2倍に拡張した新しいユニファイド キャッシュ アーキテクチャを追加します。
可変レート シェーディングなどの新しいグラフィックス テクノロジとの組み合わせにより、Turing SMはかつてないレベルのパフォーマンス(コア毎)を実現します。最大4,608 CUDAコアによって、Turingは1秒当たり16兆回の整数演算と並行して最大で16兆回の浮動小数点演算が可能となります。
開発者はNVIDIAのCUDA 10、FleXおよびPhysX SDKを利用して、サイエンティフィック ビジュアライゼーションや仮想環境、特殊効果のための微粒子または液体のダイナミクスといった複雑なシミュレーションを作ることができます。
出荷予定
TuringベースのQuadro GPUは、第4四半期に出荷開始予定となります。
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NVIDIAについて
1999年におけるNVIDIA (NASDAQ表示: NVDA)によるGPUの発明は、PC ゲーミング市場の成長に爆発的な拍車をかけ、現代のコンピュータ グラフィックスを再定義し、並列コンピューティングに革命的変化を起こしました。最近では、GPU ディープラーニングが最新の AI (次世代コンピューティング) に火をつけ、世界を知覚し理解することができるコンピュータ、ロボット、自律走行車の脳として GPU は機能しています。詳細は、こちらのリンクからwww.nvidia.co.jp/
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