グローバル企業向けクラウドERP「multibook」がフィリピン内国歳入庁の会計ソフトを利用した記帳を実施するための要件「CAS要件」に対応
~紙・手書きでの帳簿管理からの脱却~
■新機能の開発背景:経済成長が高い一方、会計業務はアナログなフィリピン
日系企業のフィリピン進出意欲は高く、2021年時点で海外拠点数は1,300を超えています※。また、JETROが2023年2月に発表したビジネス短信によると、フィリピンでの2022年GDP成長率は7.6%と過去40年での最大値を記録しています。フィリピンでは農業、漁業中心から販売業、IT関連をはじめとするサービス業が成長し、外貨の流入や雇用が拡大され、今後も経済成長が続くと見られます。
フィリピンにおける会計記帳は手書き帳簿が原則となっており、取引数の多い企業にとっては現実的な手段ではありません。2002年にBIRによるCASの運用が開始されたことで、BIRから審査を受け、承認された企業は会計システムによる会計業務が可能となりました。一方でCASの登録申請から審査・承認までの期間が最長2年を要したり、CAS要件が厳しく承認されないケースも多く、会計システムを利用できる企業は限られていました。
その後、2016年にドゥテルテ大統領が就任し行政手続きの最長処理日数が制定されたことや、2021年にCASの登録手続きが簡易化され、手続き後、3営業日以内で確認書が発行されるようになり、現在は会計システムの利用が広がりつつあります。
このような中で、当社においてもフィリピンに拠点を設ける日系企業から、CAS対応リクエストを多く受領し、今回の開発に至りました。また、CASへの対応だけでなく、さらなる利便性・効率性を提供するため、税務報告対応や商習慣対応の機能拡充も同時に行いました。
当社は今後も継続して、各国のバックオフィス業務の効率化、経営管理の向上につながる開発を行い、日系企業のグローバル進出を支援します。
※参照:外務省 海外進出日系企業拠点数調査 令和3年10月1日
■新機能の詳細
CASシステム要件対応
・Invoice & Official Receipt (日本での請求書と領収書にあたる)への必要な情報の出力
・仕訳帳、総勘定元帳、売上仕訳帳、仕入仕訳帳、在庫元帳の出力機能と必要情報の出力
・データログの管理
・BIR Form2307(源泉税の納付証明書)の出力
・セキュリティ要件(パスワードの要件、権限管理の要件)
税務報告対応機能
・拡大源泉税(1601EQ、1604EQ) 申告書類の作成
・拡大源泉税 入力支援機能
・VAT申告書類(Value Added Tax:付加価値税 2550Q)の作成
商習慣対応機能
・機能通貨の考え方により、会社通貨がPHP(フィリピンペソ)以外の場合(例.USD)でも、税務用にPHPでの財務諸表出力が可能、かつ、PHPでの金額は、伝票ごとのヒストリカルレートを利用してPHP換算
■クラウド型会計・ERP「multibook」概要
海外拠点管理に最適なクラウド型会計・ERPサービスです。12言語※・複数帳簿に対応し、各言語・通貨での会計業務や為替の換算が可能で、複数拠点を本社で一元管理できます。
製造・商社・飲食・建設など多業種にわたり、上場企業から非上場企業まで、31ヵ国・300社への導入実績があります。
サービス名:multibook(マルチブック)
利用料金:月額7万円〜(サポート費用1万円/月含む)。
主な機能:12言語対応※、各言語・通貨による会計、固定資産管理、在庫管理、経費精算、連結会計連携、リース資産管理等
※12の対応言語:
日本語、英語、タイ語、ベトナム語、韓国語、ミャンマー語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語(繁体字・簡体字)、インドネシア語
■株式会社マルチブック 会社概要
会社名:株式会社マルチブック
代表者:代表取締役CEO渡部学
設立:2000年9月
本社:東京都品川区西五反田1-1-8 NMF五反田駅前ビル5階
海外拠点:シンガポール ・タイ ・香港 ・ オランダ
事業内容:クラウド型会計・ERPサービス「multibook」等の企画・開発・提供
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