【南三陸311メモリアル】ラーニングプログラム体験者3万人以上、満足度93.4% 来館者アンケートを公開

南三陸町東日本大震災伝承館「南三陸311メモリアル」(運営:一般社団法人南三陸町観光協会)は、開館より2周年を迎えます。この度、来館者よりご回答いただいた約2,000件のアンケートを公開します。

南三陸311メモリアルは、東日本大震災を経験した宮城県南三陸町の町民たちの証言をもとに、防災・減災について自分ごととして考えるきっかけを提供することを目的に整備された、震災伝承ラーニング施設です。2022年10月1日の開館以来、宮城県内をはじめ、国内外多くのお客様にご来館いただきました。

開館から2周年、来場者23万人以上

2024年8月末時点で、当館には234,972名のお客様にご来館いただきました。

2023年5月6日には来館者10万人、2024年5月6日には20万人に到達。国内外を問わず、多くのお客様にご利用いただいております。

教育旅行や探究活動の一環で来館される学校は、東日本大震災を直接知らない世代のための震災学習を目的に来訪される学校が多く、特に中学校では仙台エリア、高等学校では埼玉や神奈川などの関東エリア、滋賀や京都などの近畿エリアからの来館も増えております。

また、現在の復興状況や課題、震災の経験談などから危機意識を学ぶことを目的にした地域自治会や自主防災組織などの研修、企業の新人研修や企業防災マニュアルの見直しを目的とした幹部職研修としてもご利用いただいております。
その他、南三陸町内の小中学校では毎年の震災学習としてご利用いただくとともに、新たに町内に赴任された先生方の初任者研修や、生徒児童とともに考えていくための教員研修としてご利用いただいております。

南三陸311メモリアル ラーニングシアター

メインコンテンツとして提供しているラーニングプログラムには、開館以来30,090名にご参加いただきました。

南三陸311メモリアルのラーニングプログラムでは、「この状況で、あなたならどうしますか?」という問いかけが参加者に投げかけられます。震災を経験した町民の証言映像を観ながら、投げかけられた様々な問いについて対話し、参加者同士で考え合うというのが、当館のラーニングプログラムの特徴です。

レギュラープログラム「いのちを想う」より

開館時より提供していた2本のレギュラープログラムに加え、2024年4月には、3本目の新作プログラム「いのちを想う」を公開しました。災害からの避難についてのみならず、被災後の住民たちが何を思い、どのような葛藤を経て復興への道を辿ってきたのかを知ることで困難の中で私たちはどう生きるべきかに思いを巡らせるテーマとなっています。

一般個人・団体ともに90%以上が満足度「大変良い・良い」

当館では、ご来場いただいた個人のお客様、団体でご利用いただいたお客様を対象に利用後アンケートを実施しております。開館からこれまで、個人では2,394件、団体では78件の回答をいただきました。

個人利用のアンケートでは、館内利用や学びに対する総合的な満足度として、93.4%の方に「大変良い」「良い」との回答をいただきました。アンケートにご記入いただいたコメントの一部をご紹介いたします。

東日本大震災時お腹の中にいた娘に、自然災害の怖さ、命を守ることの大切さを伝えられたかなと思います。来てよかったです。(30代女性/関東)

●私は小学校で教員をやっています。子供の命を守るためには自己犠牲も仕方のない事と考えていましたが、「人の命を守るには、まず自分の命を守ること」と言う話を聞きハッとしました。リスクアセスメントという考え方を自分の学校、子供たちにも伝えようと思います。(20代男性/仙台市)

来場者たちに問いかけ、話し合いを促すという新しい取り組みが素晴らしいと思いました。 一方通行であたえられるだけより、”自分だったら”という問いかけは考えさせられました。友達や親達を連れてまた来館したいと思います。(50代女性/その他宮城県内)

気仙沼で語り部をしていますが、ここに来るのは初めてでした。体験、思考をさせるプログラムは非常に興味深いと感じました。若者に対しては特に有効であると感じたので、今後も機会があれば訪れたいと思います。(20代男性/その他宮城県内)

また、「今後実施してほしい企画や展示、関心のあるテーマ」という設問では、「ほかの地域の災害なども取り上げて、災害をいろんな方向から考えられるようなプログラムをしてほしい」というコメントも増えています。頻発する豪雨災害や土砂災害など、地震と津波に限らず各地域で想定される自然災害に対して、地域ごとに対策や備えを考えるための学びが求められています。


団体でご利用いただいたお客様も、97.4%が満足度に対して「大変満足」「満足」と回答。一般個人と同様にラーニングプログラムに対する評価が高いことに加え、「語り部による学びのプログラム」も高い評価を受けています。

「語り部による学びのプログラム」は、震災講話とバスでの町内視察を組み合わせたプログラムで、南三陸町観光協会が震災直後の 2011 年より提供 している団体向けのツアープログラムです。

被災者の語りに耳を傾け、自分の目で被災地を見る体験型学びのプログラムでは、震災前の町の様子から被害状況、語り部自身の体験談や今の想いをお伝えします。

教育旅行で南三陸町を訪問される学校の多くは、「語り部による学びのプログラム」と「ラーニングプログラム」を組み合わせて受講されています。「被災体験を聞く」「被災現場に立ち想像する」という体験に、「自分ならどうするかを、対話を通じて考える」体験が加わることで、他者の経験談と知らない町の状況を自分が暮らす地域や自分の経験と重ね合わせることが可能となります。

実際に利用された中学校の生徒と先生のコメントを一部紹介いたします。

●語り部さんのお話にあった、『自分の命をまず守る。自分の命を守ってから人の命を守るんだよ』という話が印象に残っています。まずは自分の命を守るために、今回学んだことを日頃の防災に生かしていきたいと思います。(仙台市中学校/2年生)

●映像を見た後に、実際に被災した場所へ行くことで、私としても非常に実感が湧きました。自分の想像以上に生徒達が真剣に考え、学んでいる様子が見られたので、2つのプログラムを組み合わせる行程にしてよかったなと思います。震災や防災について考えるきっかけにはなったと思うので、今後も生徒達と防災について考えていきたいと思いますし、今日の学びを思い返していきたいと思います。(仙台市/中学校教員)

開館2周年記念企画を実施

開館2周年を記念して、以下の特別企画を実施いたします。

(1)10月1日(火) 特別開館

毎週火曜日は通常休館日ですが、10月1日は特別に開館いたします。ラーニングプログラムをはじめ、館内のコンテンツガイドも行います。

(2)2周年記念オリジナルノベルティプレゼント

館内でラーニングプログラムを体験した先着100名様に、オリジナルノベルティをプレゼントいたします。

オクトパス君とコラボした記念ストラップ

(3)毎月11日を町民無料デイとして開館

毎月11日は、南三陸町安全安心の日として制定されています。それに合わせ、町民とともに命を想い、震災の経験を語り継いでいくために、2024年10月より毎月11日は南三陸町民は無料でご利用いただける日として開館いたします。

3年目に向けて

当館は「震災伝承」「防災教育」「復興支援への感謝」をコンセプトに、まもなく3年目を迎えます。アンケート回答より、ラーニングプログラムや震災直後から提供している語り部の取り組みが高い評価を受けていることが分かります。また、東日本大震災以後にも各地で自然災害が発生している中、自分が関わる地域での災害想定や事前防災などを考えるための企画なども求められています。そして、発災直後だけでなく、その後の避難生活や産業復興のフェーズにおける課題や教訓を学びたいという団体からの問い合わせも非常に増えています。

南三陸町の自然災害の経験と教訓を、現代の自然災害対応と日常の備えにどのように当てはめ考えるのか。そのために「知る」「伝える」だけではなく、「自分自身ならどう判断しどう行動するか」を考える機会と「災害時に限らず人間は何を大切にして日々を生きるべきか」を思い致す機会の創出を今後も進めてまいります。

南三陸311メモリアルについて

南三陸311メモリアルは、防災・減災について自分ごととして考えるためのプログラムを提供する震災伝承ラーニング施設です。

住民たちの体験や思いに触れることができる展示や「自分ならどう判断し行動するか」を考えるラーニングプログラムを備え、2022年10月に開館いたしました。自然災害から命を守るために大切なことは何かを問い続けることが、本施設のミッションです。

<施設概要>

公式サイト:https://m311m.jp/

公式Instagram(@minamisanriku311memorial)

https://www.instagram.com/minamisanriku311memorial/

所在地:〒986-0752 宮城県本吉郡南三陸町志津川五日町200番地1

開館時間:9:00~17:00

休館日:火曜日、年末年始

電話:0226-28-9215

お問い合わせ:m311m@m-kankou.jp

<運営:一般社団法人 南三陸町観光協会>
一般社団法人南三陸町観光協会は、2009年に設立。宮城県南三陸町およびその周辺地域の有する文化的、社会的、経済的特性を活かし、観光客の誘致促進を図ると共に、観光地および観光物産の紹介宣伝、 観光施設の整備促進、観光関係者の資質の向上を図り、もって地域の生活文化の向上および産業経済の発展に寄与することを目的とし、その目的を達成するために事業を行っています。

公式HP:https://www.m-kankou.jp/

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会社概要

URL
https://www.m-kankou.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
宮城県本吉郡南三陸町志津川五日町200番地5
電話番号
0226-47-2550
代表者名
佐藤太一
上場
未上場
資本金
-
設立
2009年06月