東急歌舞伎町タワー、東京建物、寺田倉庫、ローランズと連携し、東京都での植栽等路上構造物設置によるごみのポイ捨て抑制効果実証実験を開始
本実証実験は、新宿区歌舞伎町の東急歌舞伎町タワー(東京都新宿区、総支配人:都甲義教)、豊島区東池袋にて東京建物株式会社(東京都中央区、代表取締役社長執行役員:野村均 以下東京建物)、品川区エリアでは寺田倉庫株式会社(東京都品川区、代表取締役社長 寺田 航平)、また生花店や植栽事業を展開する株式会社ローランズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役 福寿満希)が実証パートナーとして連携します。
背景と課題
本事業は環境省が取り組む「ごみのポイ捨て・発生抑制対策等モデル事業(観光庁連携事業)」の一環で、観光地でのポイ捨て防止やごみの発生抑制につながる先進的事例を創出し広く情報発信・横展開を図ることを目的に公募が行われ、ピリカが採択されました。
都内で来街者によるごみのポイ捨てが発生していると想定される新宿区歌舞伎町、豊島区東池袋、また社会的地域特性の比較を行うために品川区天王洲エリアの3地域を中心に実証実験を行います。都内のこれらのエリアに植栽を設置し、植栽の設置前後のポイ捨て状況の比較を行うことで、人々のポイ捨てに対する行動変容が促進されるのかを実証し、環境保全と景観維持の両立を目指します。設置前後のポイ捨て状況は、スマホと画像解析によるごみ分布調査サービスを用いて検証していく予定です。
「植栽や花壇の設置による、周囲のポイ捨て抑制の寄与への期待は、自治体、公園管理等の現場で存在するものの(※1)、植栽を施策として展開するには「ポイ捨て抑制効果の計測」や「有効な植栽パターンの検討・実験」が不十分なのが現状です。
本事業では、観光地においてポイ捨てを30%(※2)抑制できる植栽パターンを、実験を通じて見つけ出し、パッケージ化して全国各地の観光地に展開することで、こうした地域におけるごみのポイ捨てを効果的に抑制することを目指します。
各エリアのパートナーである東急歌舞伎町タワー、東京建物、寺田倉庫、生花店のローランズと連携
新宿区歌舞伎町にて東急歌舞伎町タワー、豊島区東池袋では東京建物株式会社、品川区エリアでは寺田倉庫株式会社がパートナーとして連携し、実証実験を行います。それぞれのエリアで施設を運営管理する3社が、植栽設置に関する場所・空間等の提供および各方面への協力・連携等を行います。
また、植栽の検討・準備や設置・管理は、都内で生花店や植栽事業を展開する株式会社ローランズに委託し、植栽xプランターx配置の組合せで10種類以上のパターンを準備します。また、東京農業大学 入江教授監修の元で、ポイ捨て抑制効果を検証します。
東急歌舞伎町タワー 総支配人 都甲義教 コメント
東急歌舞伎町タワーを「ごみのポイ捨て・発生抑制対策等モデル事業」の実証実験の場として連携させて頂きましてありがとうございます。我々も、歌舞伎町ルネッサンス憲章に掲げられている「安全で安心な美しいまち」を目指し、歌舞伎町クリーン作戦をはじめとする様々な清掃活動に参加させていただいておりますが、今回このような形でまちの美化に貢献できること、大変光栄に存じます。今回の実証実験を通し、歌舞伎町がエンターテイメントの街として誰もが安心して楽しめるまちとなると幸いです。
東京建物株式会社 ビルマネジメント第二部長 安井崇 コメント
この度、本モデル事業に採択され、社会的意義の高い取り組みを推進されるピリカ様と協業できることを大変喜ばしく思います。Hareza池袋(豊島区東池袋)においては、これまで「としまクリーンサポーター」の一員として清掃活動を始めとする自主的な環境美化活動に取り組んできた他、地域環境の向上に資する活動を様々展開してまいりました。今回の実証実験を通して、ごみのポイ捨ての抑制について共に検証を行い、東池袋地区の今後の益々の魅力向上に貢献できればと考えています。
寺田倉庫株式会社 総務グループリーダー 蓑田俊之 コメント
当社が拠点をおく天王洲アイルは、アートと水辺をテーマに街づくりを進めています。近年、美術館やアートカフェのオープン、倉庫空間を活用した大型展覧会の開催に加え、街には大型壁画や立体作品などパブリックアートが設置され、新たなアートスポットとして国内外からの観光客も増加傾向にあります。
今回ピリカ様と連携しポイ捨ての行動抑制をともに検証することで、今後の環境美化に寄与できればと考えています。
株式会社ローランズ 代表取締役 福寿満希
私たちは「みんなみんなみんな咲け」という願いを込めたスローガンを掲げ、花や植栽の事業と共に障害者が就労をサポートする”人を咲かせる”事業を展開しています。この度、人々のポイ捨てに対する行動変容の促進効果の検証における植栽設置を担当させて頂くこととなりました。様々な植栽設置パターンから検証することで最もポイ捨てが抑制される方法を見つけ、街で暮らす人々の心が咲く環境作りに貢献ができたら嬉しく思っています。プロジェクトに関わるパートナーの皆様に感謝し、共に歩むこの機会を大切に取り組んで参りたいと思います。
株式会社ピリカ 代表取締役 小嶌不二夫
「ごみのポイ捨て・発生抑制対策等モデル事業」をいよいよ実施できることを大変嬉しく思っています。今回の事業は、植栽のポイ捨て抑制効果や、効果の高い植栽パターンを発見することで、東京のみならず全国で実行されている植栽活動の改善と各地のポイ捨てごみの削減に寄与することができる、意義と可能性の大きなプロジェクトです。環境省様、東急歌舞伎町タワー様、東京建物様、寺田倉庫様、ローランズ様、入江教授をはじめ、本事業のパートナーとなってくださった方々に心より感謝申し上げますとともに、プロジェクトの遂行に全力を尽くしてまいります。
<実証実験概要>
本事業ではタカノメ調査による、ポイ捨て分布・種類・数量の前後比較と、監視カメラでの撮影の2つの手法を用いて、定量、定性の両面で効果を検証します。6月より設置前の調査を行い、7月より2ヶ月間植栽を設置します。その後設置後の調査を行ったのち、効果測定を行います。なお本実証実験は10月末までに終了し、12月末に環境省に最終報告書を提出する予定です。
本実証実験の成功を経て、効果的なポイ捨て抑制パッケージの作成を目指すとともに、ごみのポイ捨て抑制による環境保全と植栽設置による景観向上の両立の実現、観光地の魅力向上を目指します。
※1 近年の研究においても、河川敷のポイ捨て抑制のために植栽(プランター)設置を行った事例があり、一定の効果が確認されている。
森・中俣(2020):河川でのポイ捨てを減らそう!― 環境心理学の知見を活用した社会実験:環境省モデル事業速報 ―
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jenvpsy/8/1/8_26/_pdf
中俣(2019): 社会的迷惑行為の抑制要因に関する心理学的研究――名取川のごみのポイ捨て問題を中心に――
http://hdl.handle.net/10097/00125283
※2 弊社調査で喫煙所のたばこポイ捨て抑制効果が約20%だったことを参考に、更なる効果実現を目指し設定した。
■株式会社ピリカについて
科学技術の力であらゆる環境問題を解決することを目指し、2011年に大学の研究室で非公式のプロジェクトとして始まり、同年に法人化。様々な環境問題の中でまず第一歩目としてごみ(特にプラスチック)の自然界流出問題に注力しています。
ごみ拾いSNS「ピリカ」は2011年にリリースし、現在132の国と地域から累計3.6億個のごみが拾われています(2024年7月9日現在)。累計ありがとう数は約3,000万、ごみ拾い活動を通じて多くのコミュニケーションが生まれています。自治体や企業による清掃活動の可視化と促進を目指す「見える化ページ」等の導入も拡大しています。
また、流出ごみを計測する共通基準を生み出すべく、路上ごみの量や分布を定量的に計測する方法として「タカノメ」、さらに独自のマイクロプラスチック流出量を調査する「アルバトロス」を開発。アルバトロス調査により、海洋・陸のごみの流出状況をオープンデータで発表し、課題発見と解決に向けた協業・連携を展開しています。流出ごみ対策や資源化などのコンサルティングも新たに開始し、科学技術の力であらゆる環境問題解決を目指すべく、様々な連携・パートナーシップを通じて事業を展開しています。
2021年第1回環境スタートアップ大賞にて「環境大臣賞」受賞。2023年第6回日経ソーシャルビジネスコンテストにて「大賞」受賞。
会社概要
社名:株式会社ピリカ(英名 Pirika, Inc.)
※ピリカはアイヌ語で「美しい」という意味の言葉です。
所在地:東京都渋谷区宇田川町2−1渋谷ホームズ1308
事業内容:ごみ拾い促進プラットフォーム「ピリカ」/ごみ分布調査サービス 「タカノメ」/ 環境問題解決のための調査・研究
設立年月日:2011年11月21日
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
- 種類
- 商品サービス
- ビジネスカテゴリ
- 環境・エコ・リサイクルスマートフォンアプリ