アジレント、Solutions Innovation Research Award をオーフス大学、グラーツ大学、インペリアル・カレッジ・ロンドンの科学者に授与

電池研究における Anders Bentien 教授、Walter Gössler 教授、Gregory Offer 教授の功績を評価

※このお知らせは、米国時間2025年1月13日にアジレント・テクノロジーズ・インクが発表したニュースリリースを、アジレント・テクノロジー株式会社が和訳・要約したものです。

<お知らせ>                                                    2025年2月3日

PRCA25-01

PRCA25001

カリフォルニア州サンタクララ、2025年1月13日 

 アジレント・テクノロジーズ・インク (NYSE:A) は、Solutions Innovation Research Award(SIRA)をオーフス大学の Anders Bentien 教授、グラーツ大学の Walter Gössler 教授、インペリアル・カレッジ・ロンドンの Gregory Offer 教授に授与したことを発表します。これは、各氏の電池研究への多大なる貢献を認めるものです。

 化石燃料への依存を減らし、世界のエネルギー貯蔵の必要性を満たすためには、電池の効率と耐久性を高める新材料を開発することが不可欠です。リチウムのようなクリティカルメタルの供給量が限られている現在、新材料の開拓と既存の金属の回収・再利用に注力することが極めて重要になっています。この二重のアプローチが、現在の電池生産を維持しながら、環境への影響を最小限に抑え、より持続可能な未来を支えることになります。

 

 オーフス大学の Anders Bentien 教授は、原子分光測定技術を用いた電池研究に主眼を置いています。Bentien 教授には副賞として、プロジェクトを支援するためにAgilent 5900 ICP-OES が 1 年間貸与されます。同氏が現在取り組んでいるフロー電池システムの運動学的説明と熱力学的説明において、このシステムが重大な役割を果たすことが期待されています。今回の受賞に際し、Bentien 教授は「ICP-OES を利用し、その機能を目にする機会が得られ、とてもうれしく感じています。」と語っています。

 

 Walter Gössler 教授はグラーツ大学において、リチウムイオン電池のリサイクルの変革に向けた研究に打ち込んでいます。同氏のプロジェクトは、リサイクル効率を高めること、環境影響を軽減すること、リチウムイオン電池のリサイクルの持続可能性を確保することを焦点としています。イニシアチブの一環として Gössler 教授に 1 年間貸与される Agilent 8900 トリプル四重極 ICP-MS(ICP-QQQ)は、これらの目標を達成するうえで不可欠なものとなります。

 Gössler 教授は今回の受賞について次のように語っています。

「Solutions Innovation Research Award を通してグラーツ大学が Agilent 8900 トリプル四重極ICP-MS を受け取ることができ、光栄に思います。この支援により、私たちはリサイクルプロセスを改善し、電池のリサイクルにおけるイノベーションの限界を押し広げることができます。この技術を活用して持続可能なソリューションを推進することに胸が躍る思いです。」

 インペリアル・カレッジ・ロンドンの Gregory Offer 教授は、ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)技術を使用して電池研究を進めています。同氏の研究テーマは、リチウムイオン電池の性能を低下させる主な問題である、ガスの発生と電池の膨張です。多くの研究が新品のセルを対象としているのに対し、Offer 教授は寿命末期のセルの劣化を理解することの重要性を強調しています。同氏には、研究を支援するために Agilent 5977C GC/MSD が 1 年間貸与されます。

 Offer 教授は今回の受賞について次のように語っています。

「アジレントの SIRA 賞を受賞し、GC/MS を1年間利用できることを、ポスドク研究員であるJingwen Weng博士とともに大変うれしく感じています。リチウムイオン電池の研究を通して、その構造、使用に伴う劣化、および故障についてより深く解明するために活用するつもりです。寿命までのさまざまな段階で発生するガスを分析すれば、電池の中で起こる化学反応について重要な情報が得られ、私たちの物理学ベースのモデルのパラメータ化や検証にも役立ちます。ゆくゆくは、産業現場でこれらのモデルを使用して、より安全で安価で長持ちする電池パックを設計できるようになるでしょう。」

 これらの賞の重要性について、アジレントのユニバーシティリレーションズ・外部研究部門 アソシエイトバイスプレジデントの Nahid Chalyavi は次のように述べています。

「アジレントは、最も緊急性の高いエネルギー貯蔵および電池技術に関する課題に取り組んでいる研究者を支援できることを誇りに思います。Bentien 教授、Gössler 教授、Offer 教授の取り組みは、革新的で先見性のある研究分野であり、より持続可能な未来へ向かって意味のある発展を促すものだと言えます。受賞者に最先端の分析ツールを提供することで、新たな洞察を解き放ち、電池の効率を高め、環境影響を軽減する活動の一助となればと考えています。研究の成果として、科学的理解の発展はもちろんのこと、より安全かつ効率的で、より持続性の高いエネルギー貯蔵システムを開発するために産業現場で採用できる実用的なソリューションを生み出すことも期待できます。」

 アジレントは、先端材料市場とエネルギー市場の電池、燃料電池、および半導体技術に関する研究発展を推進すべく尽力しています。アジレントの SIRA プログラムはアジレントのユニバーシティリレーションズの一環として 2023 年に創設されました。このプログラムは、学術研究機関における差し迫った科学的問題の解決に、アジレント製品を革新的かつ影響力ある形で活用するきっかけとなっています。アジレントは、最先端の製品と技術的な専門知識を提供することで、多様な研究分野にわたって大学の研究者を支援しています。このプログラムについての詳細は、アジレントのSolutions Innovation Research Award (SIRA)をご覧ください。

アジレント・テクノロジーについて

 アジレント・テクノロジー (NYSE:A)は、分析ラボや臨床検査室向けテクノロジーにおけるグローバルリーダーであり、当社のお客様が科学の叡智を生活と生命にもたらすのを助けるインサイトやイノベーションを提供しています。当社の機器、ソフトウェア、サービス、専門性を含む、幅広いソリューションは、お客様が抱えるきわめて困難な課題に信頼できる答えをお届けします。2024年度の売上高は 65 億1000万米ドルでした。従業員は全世界で 18,000 人となります。アジレント・テクノロジーの情報は、www.agilent.com および www.chem-agilent.com でご覧ください。アジレントの最新ニュースを受信するには、Agilent Newsroomに登録してください。LinkedInFacebookでアジレントをフォローしてください。

※このプレスリリース中の「アジレント・テクノロジー」、「アジレント」、「当社」は、文脈により、「アジレント・テクノロジーズ・インク」、その日本法人や各国の法人、グループ全体を指すことがあります。

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。


会社概要

URL
https://www.agilent.com
業種
製造業
本社所在地
東京都八王子市高倉町9-1
電話番号
042-660-3111
代表者名
石川隆一
上場
海外市場
資本金
4億9900万円
設立
1963年09月