【大企業のITシステム決裁者1,000名に聞いた「DX/デジタル化」に関する調査】
6割の大企業が“ITベンダー頼り”肯定派「ベンダーに任せられて仕事が楽」との回答が6割以上と“ベンダーへの丸投げ”傾向が明らかに
「デジタルの民主化」で大企業を速くする株式会社ドリーム・アーツ(東京本社:東京都渋谷区、広島本社:広島県広島市、代表取締役社長:山本孝昭、以下 ドリーム・アーツ)は、従業員数1,000名以上のユーザー企業に所属する「ITシステム決裁者」1,000名を対象に、「ベンダー依存」に関する調査を実施しました。 その結果、外部のITベンダーに頼ることが会社にとってプラスであると考えている企業は6割(57.1%)にのぼったほか、6割(65%)の企業がITベンダーに「すべてお任せで進められるので、仕事が楽だ」と思っていることがわかりました。
■調査背景
経済産業省から8月に公表された『DXレポート2.1(DXレポート2追補版)(※1)』において、ユーザー企業とITベンダー企業が「相互依存関係」にあり、この関係こそがデジタル時代に必要な能力を獲得できず、デジタル競争を勝ち抜いていくことを困難にする「低位安定」の関係に固定されていると指摘。 ベンダー依存がDX推進の足かせとなっていることに警鐘を鳴らしています。
こうしたなか、ドリーム・アーツでは、企業のベンダー依存がどの程度進んでおり、具体的にどのような関係性を構築しているのか把握するため、従業員数1,000名以上のユーザー企業に所属する「予算執行者」、「IT意思決定権者」、「IT選定に助言・意見を言える立場の方」1,000名を対象にインターネットによるアンケート調査を実施しました。
※1:DXレポート2.1(DXレポート2追補版)
https://www.meti.go.jp/press/2021/08/20210831005/20210831005-2.pdf
■調査結果サマリー
1. 「“ベンダー頼り”は会社にプラス」と考える企業は6割(57.1%)。4割(40.1%)が
「自社でIT人材を獲得・育成しなくても良い」ことが“ベンダー頼り”のメリットと回答
2.「ベンダーにお任せで仕事が楽」と回答した人は全体で6割、ベンダー依存度が“ズブズブな(深い)”企業は8割以上に
また「世界的な大手ベンダーと契約すれば安心」に“ズブズブ群”の9割(90%)が同意
3. 8割(79.7%)の企業が「ベンダー変更の経験なし」
4. 「デジタルの民主化」がDX推進のカギに:DX推進企業の5割以上が「デジタルの民主化」推進
■「“ベンダー頼り”は会社にプラス」と考える企業は6割
4割が「自社でIT人材を獲得・育成しなくても良い」ことが“ベンダー頼り”の
メリットと回答
自身が働く企業において、「ベンダーに頼ることはプラスか」と聞いたところ、57%が「そう思う」「どちらかというとそう思う」と回答し、“ベンダー頼り”を肯定的にとらえていることがわかりました(グラフ1)。 そのメリットについては、最も多かったのは「専門分野を超えてベンダーのアドバイスを受けられる」でしたが、次いで「自社でIT人材を獲得・育成しなくても良い」の回答が多く、4割(40.1%)に上りました(表1)。また、「多くを内製化することは現実的に不可能」(14.2%)とあきらめている人が一定数いることもわかりました。
一方で、自由回答のなかには、「ベンダーに頼りすぎると社内で人材が育たずノウハウも蓄積されない」、「ベンダーにロックインされて要件定義書の作成すら内製化できなくなると大きな問題になる」といった、過度な依存は“自社のシステムのブラックボックス化”につながるリスクになり得ると指摘する声が上がっています。
■「ベンダーにお任せで仕事が楽」と回答した人は全体で6割、ベンダー依存度が“ズブズブな(深い)”企業は8割以上に
また「世界的な大手ベンダーと契約すれば安心」に“ズブズブ群”の9割(90%)が同意
「ベンダーとお付き合いする上で得をしたことは」という問いに対して、「基本的にすべてお任せで仕事を進められるので、仕事が楽だ」と回答した人は回答者のうち6割(65%)におよびました(表2-1)。全体的に業務をベンダーに丸投げしている傾向が高いことがわかりました。
ドリーム・アーツでは、今回の調査結果をもとに、ITの利用傾向とベンダー企業への依存度の観点から下記の6つの群を定義し、傾向を調べてみました。
●ITの利用傾向からの分類
・オールドタイプIT群
IT投資において既存システムのメンテナンスに過半が割かれ、ほぼすべてのシステムをオンプレミスで運用している。
・ニュータイプIT群
新規IT投資が多く、エンタープライズシステムの中心にクラウドを据えて運用している。
・内製群
システムの内製化率を向上させるためにさまざまな施策を実施しており、その多くを社員による開発で実際にまかなっている。
・デジタルの民主化群(以下 デジ民群)
「デジタルの民主化」を推進しており、業務部門によるシステム開発およびそれによる業務効率化・業務変革に積極的に取り組んでいる。
●ベンダー企業への依存度からの分類
・ズブズブ群
長期間にわたり同一のベンダーと付き合っており、新規にベンダーを採用していない。デジタル関連業務のほぼすべてをベンダーに丸投げしており、的確なベンダーレビューは行っていない。
・準ズブズブ群
ズブズブ群ほどではないが業務を丸投げする傾向が強い群。全体の約2割をスコアリング上位として抽出し、過度にベンダー依存が強かったズブズブ群に次ぐ集団として定義。
同設問の回答を各群で比較したところ、「基本的にすべてお任せで仕事を進められるので、市事が楽だ」と答えた割合は、ズブズブ群は87%、準ズブズブ群は80%と、ほかの群と比べて高いことがわかりました(表2-2)。「ベンダー依存度」が高いほどこの割合は大きくなることがわかりました。
また、「トラブルの責任をかぶってくれた」という問いに同意した人は、内製群では26%であるのに対し、ズブズブ群では57%に達しました。 その他にも、ズブズブ群は、「ベンダーから転職のオファーや引退後のポジションの提案があった」に対して63%、「会食などでごちそうになることがあった」に対して73%、「お中元・お歳暮・手土産をもらったことがある」に対して67%が同意するなど、ベンダーとの“健全ではない深い関係”が浮き彫りとなっています。
さらに、ベンダーの選定基準について聞いたところ、「世界的に有名なベンダーと契約すれば安心だ」と考えている割合が内製群およびでデジ民群ではそれぞれ39%にとどまっている一方で、ズブズブ群では90%、準ズブズブ群では69%にのぼり、ベンダー依存度が高いほど、ネームバリューでベンダーを選んでいる傾向があります(表3)。
■8割の企業が「ベンダー変更の経験なし」
主要ベンダーの変更の現状については、「変えるという発想をしたことがない」企業が1割(11.3%)、「変えたいと思ったことはない」が3割(32.5%)、「変えたいと思ったことはあるが、変えたことはない」が4割(35.9%)と、ベンダーを変更したことがない企業が合わせて8割にのぼり、全体的にベンダーへの依存が高い傾向があることが明らかになりました(表4)。
■「デジタルの民主化」はDX推進のカギに:DX推進企業の5割以上が「デジタルの民主化」推進
「現場部門が自らデジタル化を進めていくこと(デジタルの民主化)についてどう思うか」という質問に対し、「良いと思う」が37%、「どちらかと言えば良いと思う」が27%と、「デジタルの民主化」の推進に6割以上が賛成していることがわかりました(グラフ2)。 また、「DXによる新規事業の創出に取り組んでいる」と回答したうちの5割以上(52%)が「デジタルの民主化」を進めることは「良いと思う」と回答しており、難解なDXに取り組んでいる企業ほど賛成している傾向が強くなっています(表5)。 自由回答でも、積極派からは「ITリテラシーは全社員に必須であり、デジタルの民主化はそのためにも推進したい」という意見のほか、「ベンダーロックインを防ぐ」、「業務に最適なシステムを、業務を知る人が作れる」というメリットを挙げる傾向がありました。
今回発表した調査レポートの詳細は以下のURLからダウンロードいただけます。
●ホワイトペーパー大企業のITシステム決裁者1,000名に聞いた
「DX/デジタル化」に関する調査:https://www.dreamarts.co.jp/form/dair-wp5/
<調査概要>
●調査対象:従業員数1,000名以上のユーザー企業に所属する「予算執行者」、「IT意思決定権者」、「IT選定に助言・意見を言える立場の方」
●調査方法:インターネット調査
●有効回答数:1,000名
●調査実施日:2021年10月28日(木)~2021年10月29日(金)
ドリーム・アーツは、今後も“協創”を理念に掲げ、「現場力強化」「企業競争力向上」に役立つトータルソリューションを提供してまいります。
株式会社ドリーム・アーツについて https://www.dreamarts.co.jp/
1996 年 12 月に設立されたドリーム・アーツは「協創する喜びにあふれる人と組織と社会の発展に貢献する」 をコーポレート・ミッションに、「情報共有」と「対話」を重視した独創的かつ高品質なソリューションとサービスを提供します。 「協創力を究めよ」のスローガンのもと、ICT だけでも人間だけでもできないビジネス上の難題の解決を ICT と「協創」でお手伝いしています。 大企業向け業務デジタル化クラウド「SmartDB®︎」、多店舗オペレーション改革を支援する「Shopらん®(ショップラン)」、大企業の働き方を変えるビジネスコックピット「InsuiteX®(インスイートエックス)」などのクラウドサービスを開発・提供しています。
経済産業省から8月に公表された『DXレポート2.1(DXレポート2追補版)(※1)』において、ユーザー企業とITベンダー企業が「相互依存関係」にあり、この関係こそがデジタル時代に必要な能力を獲得できず、デジタル競争を勝ち抜いていくことを困難にする「低位安定」の関係に固定されていると指摘。 ベンダー依存がDX推進の足かせとなっていることに警鐘を鳴らしています。
こうしたなか、ドリーム・アーツでは、企業のベンダー依存がどの程度進んでおり、具体的にどのような関係性を構築しているのか把握するため、従業員数1,000名以上のユーザー企業に所属する「予算執行者」、「IT意思決定権者」、「IT選定に助言・意見を言える立場の方」1,000名を対象にインターネットによるアンケート調査を実施しました。
※1:DXレポート2.1(DXレポート2追補版)
https://www.meti.go.jp/press/2021/08/20210831005/20210831005-2.pdf
■調査結果サマリー
1. 「“ベンダー頼り”は会社にプラス」と考える企業は6割(57.1%)。4割(40.1%)が
「自社でIT人材を獲得・育成しなくても良い」ことが“ベンダー頼り”のメリットと回答
2.「ベンダーにお任せで仕事が楽」と回答した人は全体で6割、ベンダー依存度が“ズブズブな(深い)”企業は8割以上に
また「世界的な大手ベンダーと契約すれば安心」に“ズブズブ群”の9割(90%)が同意
3. 8割(79.7%)の企業が「ベンダー変更の経験なし」
4. 「デジタルの民主化」がDX推進のカギに:DX推進企業の5割以上が「デジタルの民主化」推進
■「“ベンダー頼り”は会社にプラス」と考える企業は6割
4割が「自社でIT人材を獲得・育成しなくても良い」ことが“ベンダー頼り”の
メリットと回答
自身が働く企業において、「ベンダーに頼ることはプラスか」と聞いたところ、57%が「そう思う」「どちらかというとそう思う」と回答し、“ベンダー頼り”を肯定的にとらえていることがわかりました(グラフ1)。 そのメリットについては、最も多かったのは「専門分野を超えてベンダーのアドバイスを受けられる」でしたが、次いで「自社でIT人材を獲得・育成しなくても良い」の回答が多く、4割(40.1%)に上りました(表1)。また、「多くを内製化することは現実的に不可能」(14.2%)とあきらめている人が一定数いることもわかりました。
一方で、自由回答のなかには、「ベンダーに頼りすぎると社内で人材が育たずノウハウも蓄積されない」、「ベンダーにロックインされて要件定義書の作成すら内製化できなくなると大きな問題になる」といった、過度な依存は“自社のシステムのブラックボックス化”につながるリスクになり得ると指摘する声が上がっています。
■「ベンダーにお任せで仕事が楽」と回答した人は全体で6割、ベンダー依存度が“ズブズブな(深い)”企業は8割以上に
また「世界的な大手ベンダーと契約すれば安心」に“ズブズブ群”の9割(90%)が同意
「ベンダーとお付き合いする上で得をしたことは」という問いに対して、「基本的にすべてお任せで仕事を進められるので、仕事が楽だ」と回答した人は回答者のうち6割(65%)におよびました(表2-1)。全体的に業務をベンダーに丸投げしている傾向が高いことがわかりました。
ドリーム・アーツでは、今回の調査結果をもとに、ITの利用傾向とベンダー企業への依存度の観点から下記の6つの群を定義し、傾向を調べてみました。
●ITの利用傾向からの分類
・オールドタイプIT群
IT投資において既存システムのメンテナンスに過半が割かれ、ほぼすべてのシステムをオンプレミスで運用している。
・ニュータイプIT群
新規IT投資が多く、エンタープライズシステムの中心にクラウドを据えて運用している。
・内製群
システムの内製化率を向上させるためにさまざまな施策を実施しており、その多くを社員による開発で実際にまかなっている。
・デジタルの民主化群(以下 デジ民群)
「デジタルの民主化」を推進しており、業務部門によるシステム開発およびそれによる業務効率化・業務変革に積極的に取り組んでいる。
●ベンダー企業への依存度からの分類
・ズブズブ群
長期間にわたり同一のベンダーと付き合っており、新規にベンダーを採用していない。デジタル関連業務のほぼすべてをベンダーに丸投げしており、的確なベンダーレビューは行っていない。
・準ズブズブ群
ズブズブ群ほどではないが業務を丸投げする傾向が強い群。全体の約2割をスコアリング上位として抽出し、過度にベンダー依存が強かったズブズブ群に次ぐ集団として定義。
同設問の回答を各群で比較したところ、「基本的にすべてお任せで仕事を進められるので、市事が楽だ」と答えた割合は、ズブズブ群は87%、準ズブズブ群は80%と、ほかの群と比べて高いことがわかりました(表2-2)。「ベンダー依存度」が高いほどこの割合は大きくなることがわかりました。
また、「トラブルの責任をかぶってくれた」という問いに同意した人は、内製群では26%であるのに対し、ズブズブ群では57%に達しました。 その他にも、ズブズブ群は、「ベンダーから転職のオファーや引退後のポジションの提案があった」に対して63%、「会食などでごちそうになることがあった」に対して73%、「お中元・お歳暮・手土産をもらったことがある」に対して67%が同意するなど、ベンダーとの“健全ではない深い関係”が浮き彫りとなっています。
さらに、ベンダーの選定基準について聞いたところ、「世界的に有名なベンダーと契約すれば安心だ」と考えている割合が内製群およびでデジ民群ではそれぞれ39%にとどまっている一方で、ズブズブ群では90%、準ズブズブ群では69%にのぼり、ベンダー依存度が高いほど、ネームバリューでベンダーを選んでいる傾向があります(表3)。
■8割の企業が「ベンダー変更の経験なし」
主要ベンダーの変更の現状については、「変えるという発想をしたことがない」企業が1割(11.3%)、「変えたいと思ったことはない」が3割(32.5%)、「変えたいと思ったことはあるが、変えたことはない」が4割(35.9%)と、ベンダーを変更したことがない企業が合わせて8割にのぼり、全体的にベンダーへの依存が高い傾向があることが明らかになりました(表4)。
■「デジタルの民主化」はDX推進のカギに:DX推進企業の5割以上が「デジタルの民主化」推進
「現場部門が自らデジタル化を進めていくこと(デジタルの民主化)についてどう思うか」という質問に対し、「良いと思う」が37%、「どちらかと言えば良いと思う」が27%と、「デジタルの民主化」の推進に6割以上が賛成していることがわかりました(グラフ2)。 また、「DXによる新規事業の創出に取り組んでいる」と回答したうちの5割以上(52%)が「デジタルの民主化」を進めることは「良いと思う」と回答しており、難解なDXに取り組んでいる企業ほど賛成している傾向が強くなっています(表5)。 自由回答でも、積極派からは「ITリテラシーは全社員に必須であり、デジタルの民主化はそのためにも推進したい」という意見のほか、「ベンダーロックインを防ぐ」、「業務に最適なシステムを、業務を知る人が作れる」というメリットを挙げる傾向がありました。
今回発表した調査レポートの詳細は以下のURLからダウンロードいただけます。
●ホワイトペーパー大企業のITシステム決裁者1,000名に聞いた
「DX/デジタル化」に関する調査:https://www.dreamarts.co.jp/form/dair-wp5/
<調査概要>
●調査対象:従業員数1,000名以上のユーザー企業に所属する「予算執行者」、「IT意思決定権者」、「IT選定に助言・意見を言える立場の方」
●調査方法:インターネット調査
●有効回答数:1,000名
●調査実施日:2021年10月28日(木)~2021年10月29日(金)
ドリーム・アーツは、今後も“協創”を理念に掲げ、「現場力強化」「企業競争力向上」に役立つトータルソリューションを提供してまいります。
株式会社ドリーム・アーツについて https://www.dreamarts.co.jp/
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