北アルプス国際芸術祭に台湾から幾米(ジミー・リャオ)と游文富が出展オンライントークvol.2「ともにつくるを考える-台湾×日本のアーティストに聞く」
新型コロナウイルス感染症の影響により、開催が1年延期となっていた「北アルプス国際芸術祭2020-2021」のアート会期が10月2日に開幕し、台湾からは幾米 (ジミー・リャオ)氏と游文富(ヨウ・ウェンフー)氏が作品を出展している。
台北駐日経済文化代表処台湾文化センターは、台湾のアーティストと日本のアート界との交流を促進するため、『美術手帖』とコラボレーションしたオンライントーク三部曲のvol.2「ともにつくるを考える-『台湾×日本のアーティストに聞く』」を10月19日夜に開催した。「北アルプス国際芸術祭」に初出品した游文富氏と日本のアーティストの淺井裕介氏がオンラインで対談し、アジアの芸術文化に詳しい文化研究者の山本浩貴氏がモデレーターを務め、新型コロナウイルス禍における国際出展と現地の人々と共に作品を創り上げることについての感想を分かち合った。
新型コロナの影響により、国際間の移動や芸術文化交流が大きく制限されるなかでも、台湾文化部(省)は日本の主要な芸術祭への台湾アーティストの出展を積極的に進めている。台湾のアーティストが現地に赴くことができないため、オンラインで台湾と日本をつなぎ、創作を進めた。長野県の信濃大町駅前広場には幾米による作品『私は大町で一冊の本に出逢った』の本を楽しむ二人の子どもたちの像が展示されている。2017年に幾米が同展に初出展した『Jimmy's Bookstore』のテーマを引き継ぐ形で、居心地の良い読書空間を提供し、来場者を物語と自然豊かな世界に誘う。
游文富による作品『心田を耕す』は、現地の人々およびボランティアらとともに創作したもので、金色から黄色、白色へとグラデーションの竹ひごを、田植えのように泥の中に一本ずつ挿していき、大町市の山間部に夏から秋の稲田と冬の雪景色の美を表現し、日本から台湾に贈られたワクチンへの感謝の気持ちも作品に込められている。
オンライントークの中で游文富氏は、次のように語った。自身が空軍出身の背景から、パイロットの視点で地球を見るように芸術作品を創作するようになった。この作品は大町市の方々への贈り物であり、自然素材により創作され、豊かな生命力が込められている。現地に根を下ろし、環境と共存共栄し、地元の人々に近距離から四季折々の表情を感じ取ってもらえる。芸術的な美しさと同時に、最後は土に帰る本質を反映することにより、大自然が人類にもたらす温かさ、滋養、そして警告を伝えたい。
「北アルプス国際芸術祭」は北川フラム氏が総合ディレクターを務め、トリエンナーレの形で長野県大町市の自然景観と生活風土を結び合わせ、芸術創作と展示を通じた地方創生と地域活性化を推進しており、その成果は各界から注目を集めている。同展のアート会期は新型コロナウイルスの影響による延期後、2021年10月2日~11月21日に開催され、世界各国から36組のアーティストが出品している。
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