つくば市の小中学生が「幸せな学校づくり」事例を発表、官民連携で児童・生徒主体の学校をつくるルールメイキング最前線セミナー開催
2月23日(金・祝)、つくば市教育局や専門家とのトークセッションを実施
認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)が運営する「みんなのルールメイキング」は、つくば市教育委員会と共催で、茨城県つくば市で取り組んでいる児童・生徒主体の学校づくりを行う「ルールメイキング」の取り組みの実践報告と、官民連携によるルールメイキングの可能性について語るオンラインセミナーを2024年2月23日(金・祝)に開催します。イベント開催に合わせて、行政・教育・学校関係者の観覧募集を開始する他、報道関係者へ公開することとなりましたのでお知らせします。
■全国に広がる子どもの意見表明
2022年12月、生徒指導の指針となる文部科学省の「生徒指導提要」が12年ぶりに改訂されたことや、2023年4月「こども基本法」の施行とともに「こども家庭庁」が創設され、すべての子どもたちの幸福実現のため、子どもの権利を社会全体で保障していく動きが活発化。近年、子どもの意見表明・参画の機会づくりや、子どもたちの声をいかに政策に意見反映するかといったことが注目されており、子どもたちが主体的に学校づくりへ参画する動きが高まっています。
カタリバでは、2019年から学校の校則を題材に、中高生にとって身近なルールを対話的に見直すプロジェクト「みんなのルールメイキング」をスタート。ルールメイキングとは、立場や意見の違う人たちと対話をしながら納得解をつくるプロセス自体を学びの機会と捉え、「自分の話を聞いてもらえる」「自分たちでルールや環境をつくり変えることができる」という自己効力感を育む活動です。当初、校則見直しからはじまった取り組みでしたが、今では校則以外にも学校行事や部活動など幅広いテーマで考えるなど、児童・生徒の声を取り入れた学校づくりの活動へと発展し、現在では全国300校以上と連携し、活動を広げています。
■つくば市とカタリバの官民連携で目指すみんなが幸せを実感する学校づくり
そんな中、茨城県つくば市では、「世界のあしたが見えるまち」というビジョンのもと、一人ひとりが幸せな人生を送ることを最上位の目標とした「つくば市教育大綱」を策定。「管理から自己決定へ」という目標を掲げ、子どもたちの自律を促す教育に重きをおいています。(*1)
そこで、教育を通じて自立した市民育成を掲げるつくば市と、学校の課題を対話的に解決していく「みんなのルールメイキング」事業は2022年度より連携を開始しました。2022年度は、市内の45校の小・中及び義務業育学校を対象にICT端末のルールづくりを行うための教員研修や児童生徒向けのプログラムを実施。つくば市の教育成果発表会である「プレゼンテーションコンテスト」にルールメイキング部門を新設し、市内全体で取り組みを推進しました。
2023年度は、テーマを発展させて「幸せな学校づくりに向けたルールメイキング」というコンセプトを設定。校則やルールに限定せず、「一人ひとりが幸せを実感できる学校づくり」のモデル事例立ち上げと普及を推めています。カタリバは、モデル校となる3校の伴走支援や市全体の教員研修等の側面支援を行なっています。
今後も、つくば市との連携を強化しながら市全体のボトムアップを行うのはもちろんのこと、全国の自治体へも本活動を広く発信していくためイベントの開催に至りました。
(*1)つくば市教育大綱の策定について
https://www.city.tsukuba.lg.jp/soshikikarasagasu/somubusomuka/gyomuannai/7/1/1009505.html
■イベントの概要
本イベントは、2022年より開始した茨城県つくば市が取り組む「ルールメイキング」を題材に、実際につくば市内の学校で行われたルールメイキングの事例や官民連携でのルールメイキングの取り組みの可能性を考えるイベントです。
2023年よりモデル校として「みんなのルールメイキング」事業が伴走してきた光輝学園つくば市立手代木中学校と、つくば市で毎年行われているプレゼンテーションコンテストで2023年に「幸せな学校づくり」部門で市長賞を受賞した高山学園つくば市立島名小学校の児童・生徒によるこれまでの実践と学びをまとめた活動報告を行います。また、教育学を専門とする筑波大学人間系助教である古田雄一氏をゲストにお迎えし、各学校の教員・つくば市教育局とともに、官民連携によるルールメイキングの実態やその意義について語るトークセッションを実施します。
本イベントを通して、子どもの意見表明・参画機会づくりといった児童・生徒主体の学校づくりを行うため、学校と自治体、そして民間が連携し、今後取り組むべき支援のかたちについて考える時間になればと考えています。
イベント名 |
つくば市のルールメイキング2年間 ―管理から自己決定、幸せな学校づくりへ― |
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日時 |
2024年2月23日(金・祝)10:00-12:00 |
開催形式 |
オンライン(Zoom使用) |
プログラム |
10:00 オープニング 10:05 つくば市のルールメイキング取り組み概要説明 10:20 事例報告 ①高山学園つくば市立島名小学校:児童(教員)発表 ②光輝学園つくば市立手代木中学校:生徒(教員)発表 11:00 参加者からの感想共有 11:15 トークセッション 登壇者:事例報告校2校のルールメイキング担当教諭 つくば市教育局 宮内周也指導主事 筑波大学助教 古田雄一氏 11:50 クロージング ※イベント内容は予告なく変更になる可能性がございます。予めご了承ください。 |
事例発表校 |
■高山学園つくば市立島名小学校 ・R5年度つくば市プレゼンテーションコンテスト受賞校 【参考記事】 ・ルールメイキング担当教員のインタビュー記事 https://rulemaking.jp/case-school/2026/ ■光輝学園つくば市立手代木中学校 ・R5年度つくば市ルールメイキングモデル校 【参考記事】 ・ルールメイキング研修イベントレポート |
共催 |
つくば市教育委員会 |
イベントHP |
≪専門家ゲスト≫
■古田雄一(ふるたゆういち)
1987年生まれ。筑波大学人間系助教。博士(教育学)。専門は教育学(教育政策/教育経営)。シティズンシップ教育、子ども・若者の意見表明や参画、日米の現代教育改革などに関心をもち、研究に取り組んでいる。また、生徒参加による校則見直しや学校づくり、子どもの声の政策反映、中高生のシティズンシップ教育の実践などにも携わる。2022年度より、こども家庭庁こども家庭審議会基本政策部会こども・若者参画及び意見反映専門委員会の委員も務めている。著書に『現代アメリカ貧困地域の市民性教育改革』(単著)、『校則が変わる、生徒が変わる、学校が変わる―みんなのルールメイキングプロジェクト』(共編著)、『世界に学ぶ 主権者教育の最前線』(共著)など。
≪観覧申し込み≫
対象 |
学校関係者、行政関係者、その他教育関係者 |
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参加費 |
無料 |
申し込み期日 |
2024年2月22日(木) 18:00締め切り |
申し込みフォーム |
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注意事項 |
お申し込み後、後日イベントのご案内に合わせて zoomURLをメールにてお送りいたします。 |
■【事業紹介】みんなのルールメイキング
「みんなのルールメイキング」は、児童・生徒が中心となり先生や関係者と対話しながら校則・ルールを見直していく取り組みです。立場や意見の違う人たちと、対話から納得解をつくるプロセスを大切にしています。この経験を通して、身の回りの課題に気づき、当事者意識をもって行動する力や、社会参画への意識を高めていくことを目指しています。
・公式HP : https://rulemaking.jp/
■【団体紹介】認定特定非営利活動法人カタリバ
どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。
<団体概要>
設立:2001年11月1日
代表:代表理事 今村久美
本部所在地:東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/家庭の事情で居場所を求めている子どもに対する支援(東京都足立区)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
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