FastLabel、機械学習におけるプライバシー保護を実現する匿名加工技術「ディープマスキング」の機能提供を開始
本技術は、2023年5月10日(水)〜12日(金)に東京ビッグサイトにて開催される「AI・人工知能 EXPO」にて出展予定です。
■提供開始の背景
近年、クラウドカメラやドライブレコーダーの普及が進み、現場の安全監視や店舗の万引き防止、交通事故などにおける情報の記録や管理を目的として手軽に導入できるようになってきました。記録した写真や映像データは事故や障害発生時の事実確認として役に立つだけでなく、AIに学習させる教師データとしても活用することができ、建設現場や道路状況、風景などのデータ蓄積及び活用のニーズが高まっています。
他方、撮影されるデータには人の顔や車のナンバープレートなどの個人情報が多く含まれ、個人情報保護法改正や、昨今のAI倫理順守に対する取り組みの活発化を踏まえると、個人情報を適切にマスキングし、取り除くことが必要不可欠です。しかし、従来の黒塗りやぼかしなどのマスキング手法では、元画像に対して新たにノイズが付与されることにより、機械学習モデルの精度を低下、並びに元画像に含まれる特徴(例えば、人物の性別や年齢などの属性情報)が失われることで、データの利活用が難しくなるといった課題が存在しています。
この度当社は、写真や映像データに含まれる、人物の個人情報に関わる要素を自動で認識、「年齢」、「性別」、「表情」といった属性情報を保持したままマスキング可能な「ディープマスキング」機能を開発いたしました。
■「ディープマスキング」の特徴
当社が保持する人物画像に対して、従来のマスキング(黒塗り処理及びぼかし処理)と「ディープマスキング」をそれぞれ実行し、作成されたデータセットをベースに顔検出モデルを構築。人物検出の精度を評価した結果、「ディープマスキング」で作成したデータセットで学習した顔検出モデルは、元画像とほぼ変わらない精度で顔検出できることを、既に検証しています。
当社が提供している自動アノテーション技術と組み合わせることにより、顔検出(矩形、キーポイントなど)〜匿名加工を一気通貫で実施できるようになるため、機械学習におけるより効率的な人物画像のデータ利活用を実現できます。
主な想定利用シーン:
・自動運転や交通事故検証向けに、ドライブレコーダーの映像からデータセットを作成する場合
・カメラのオートフォーカス機能向けに、人物の表情や視線などのデータセットを作成する場合
・人流解析向けに、監視カメラ映像から人物の年齢や性別ごとのデータセットを作成する場合
■今後の展望
今後は、画像や映像データに含まれるその他の個人情報(ナンバープレート、名札など)だけではなく、テキストデータに含まれる秘匿情報(取引先情報など)にも適応範囲を拡充していく予定です。
FastLabel株式会社について
本社所在地:東京都品川区北品川5-5-27 201号
代表者:代表取締役CEO 上田 英介
設立:2020年1月23日
事業内容:AIデータプラットフォームの開発・提供、アノテーションサービスの提供
Webサイト:https://fastlabel.ai/
本プレスリリースに関するお問い合わせ
FastLabel株式会社 広報担当
メール:pr@fastlabel.ai
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