日興パレス白金マンション建替事業による再建マンション アトラスタワー白金レジデンシャル竣工
白金高輪駅徒歩3分地上23階建て免震タワーレジデンス
竣工建物の設計概要
計画地は港区白金1丁目に位置し、周辺エリアは近年多くの大規模再開発が進んでおり、多くの新築分譲マンションの竣工が続いています。本計画地は白金高輪駅徒歩3分と優れた交通利便性を有しています。白金の持つ由緒ある土地の品格を受け継いでいく設計思想の元、敷地入口に芦野石で仕上げた風格のあるゲートを配置しました。芦野石は古くから神社仏閣などに用いられてきた石材で、歳月と共に風格を増していく特性を持っています。存在感のあるゲートが白金の地に相応しい風景を作り、奥行の深いアプローチと相まって、敷地内に結界性を生み出し、邸宅感を演出しています。
住棟は23階建ての免震構造のタワーレジデンスで、比較的コンパクトな平面形状になっています。その為、ワンフロアあたりの住戸数が3戸~6戸と少なく、窓が広くとれる開放感のある住戸計画となっています。さらに、角住戸の居住性を高めるべく、建物の四方を入隅形状とし、2面開口の部屋を増やす工夫をしました。入隅部分に施した繊細な造形と、水平と垂直のラインを強調したデザインがスタイリッシュなファサードを作り、邸宅感の中にも美しく洗練された上質なグレード感を実現しています。
共用施設は2層吹抜けのエントランスラウンジと、エントランスラウンジから大階段を上った先に、居心地にこだわったライブラリーホールとラウンジホールを計画。在宅時間をより豊かに過ごせる空間を設けました。また、災害用ベンダーや各住戸専用の防災倉庫を設け、災害時の備えにも配慮した計画としました。
ご参考:「日興パレス白金」建替えの経緯
「日興パレス白金」は、1981年に竣工した分譲マンション(84戸:住宅83・店舗1)です。同年代に都内に多く建築された主に投資用として分譲されたマンションです。そのため、建替え決議時点で賃貸利用が全84戸のうち、44戸(店舗含む)と半数以上を占めておりました。外部居住の区分所有者が多いことから、管理組合活動を担える区分所有者は限定され、建替えの検討を推進する合意形成活動が非常に難しい状況でした。
また、建築当時法規制の上限で設計された建物は、建替えにあたり大幅な床面積の増加が難しく、住戸の再取得に伴う経済条件も厳しい内容となりました。合意形成にあたり、管理組合理事会が主体となって、建替えの経済条件だけではなく、建物の状況と建替えの必要性を区分所有者に根気強く伝え続けることで理解を深めた結果、建替え決議が圧倒的多数で成立し、その後の催告では、区分所有者 81名全員が建替え参加者となりました。
その後、再建マンションの住戸を再取得しない区分所有者のニーズに応え、売却や他物件への住み替え等の不動産仲介活動、賃借人やテナント店舗への適切な転居先の紹介活動など、総合的なサポートを実施した結果、2019年に解体着手し、この度無事に竣工を迎えることとなりました。
物件概要
案内図
以上
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