東京オフィス賃料、13四半期連続で上昇 大阪の空室率は4四半期連続で大幅に低下 ジャパン プロパティ ダイジェスト 2015 年第2四半期(4‐6月)
総合不動産サービス大手のJLL(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 河西利信)は、日本のオフィス、リテール、ロジスティクス、ホテル市場における市況、需給や空室状況、賃料・価格動向及び12ヵ月予測をまとめた調査レポート「ジャパン プロパティ ダイジェスト(JPPD)2015年第2四半期」を発表しました。セクター別の概要は、以下の通りです。
東京のAグレードオフィス市場
●賃料
13四半期連続の上昇
月額坪当たり34,432円(共益費込)となり、前期比1.6%、前年比5.0%の上昇となり、13四半期連続の上昇となった。賃料上昇はCBDのほぼ全域でみられた。堅調な需要と低位な空室率を背景にレントフリーは引き続き縮小を示した。
●空室率
3四半期ぶりに上昇
空室率は3.3%。前期比0.3ポイントの上昇となり、3四半期ぶりに上昇に転じた。新規供給が抱える空室が全体の空室率を若干押し上げた。既存ビルの空室はCBD全域で減少した。
●ネット・アブゾープション※1
第2四半期は53千㎡となり、上半期の総ネット・アブゾープションは180千㎡となった。大企業や中小企業が拡張、統合、利便性の向上等を理由に移転を行った。産業別にみると、情報通信業、製造業、専門サービス業等が活発となっている。
●供給
第2四半期のストックは、前期比1.1%増加した。今後の供給計画をみると、浜松町駅前プロジェクトは延床面積100千㎡にて2018年竣工、八重洲二丁目北地区開発は延床面積294千㎡にて2021年竣工することが確認された。
●価格・投資利回り
価格は、前期比5.7%、前年比20.6%の上昇となった。低金利環境の中で加熱する物件獲得競争を背景に投資利回りは引き続き低下し、価格は高い上昇率を維持した。
●12ヵ月見通し
賃料、価格ともに上昇、投資利回りは低下
投資市場は、低金利環境が続けば、物件獲得競争により投資利回りに一層の下方圧力が加えられ、価格は高い上昇率を維持する見通し。賃貸市場は、需要は引き続き堅調に推移する一方で、新規供給は過去10年平均並みとなることから、空室率は現状の低位を維持し、賃料は引き続き緩やかに上昇する見通しである。
※1当期中に新たに賃貸された床面積から当期中に退去した床面積を控除したネットの床面積の増減
大阪のAグレードオフィス市場
●賃料
賃料上昇ペースは鈍化
月額坪当たり16,028円(共益費込)。前期比0.1%の上昇、前年比3.5%の上昇となり、梅田にて上昇がみられたものの、上昇率はほぼ横ばいへと減速した。
●空室率
4四半期連続で低下
空室率は5.9%、前期比1.9ポイント、前年比4.5ポイントの低下となった。梅田と御堂筋にて大規模な空室消化がみられた。2013年第3四半期の12.5%をピークに、需給の改善を背景に比較的早いペースで低下を続けている。
●ネット・アブゾープション
ネット・アブゾープションは第2四半期に31千㎡、上半期までの合計は87千㎡となった。産業別にみると、製造業、金融・保険業、情報通信業等が賃借活動を行っている。
●供給
第2四半期に新規供給はみられなかった。
●価格・投資利回り
価格は7四半期連続の上昇、上昇率が加速
価格は前期比9.9%、前年比23.7%の上昇となり、7四半期連続の上昇となった。投資利回りの大幅な低下を反映して上昇率は前期の4.5%から大きく加速した
●12ヵ月見通し
賃料上昇と投資利回りの低下により価格は上昇
投資市場では、緩やかな賃料上昇と投資利回りの低下を反映して、価格の上昇率は一層加速する見通し。こうした状況の中で、需要は回復基調が続くと予測される一方、新規供給は抑制され、空室率は改善する見通しである。
JLLリサーチ事業部長の赤城威志は、次のように述べています。
「東京、大阪ともにAグレードオフィスに対する需要は堅調で賃料上昇が継続し、投資市場も活況を呈しています。特にオフィス空室率の大幅改善が見られている大阪市場においては、投資利回りが大幅に低下してきており、これまで東京中心であった投資資金が大阪をはじめとする地方都市へと本格的に向かい始めています。今後もこのトレンドは継続していくことが予想されます」
東京のリテール(商業施設)市場
●賃料
11四半期連続上昇
月額坪当たり73,945円(共益費込)。前期比1.1%、前年比8.2%の上昇となった。銀座の1階賃料で上昇がみられた。上昇ペースは鈍化したものの上昇基調が続いている。
●価格・投資利回り
価格は7四半期連続で上昇
価格は前期比7.6%、前年比28.7%の上昇となった。賃料上昇は鈍化したものの、低金利環境による獲得競争の激化を背景に投資利回りが低下したことから、価格は引き続き力強い上昇を示した。
●12ヵ月見通し
賃料上昇と投資利回りの低下が価格の上昇を牽引
賃貸市場では、需給の逼迫が続く見通しであることから、賃料は引き続き上昇圧力が加えられる見通し。投資市場では、低金利環境の中で物件獲得競争が続けば、投資利回りの一層の低下から価格は上昇率に拍車がかけられる可能性がある。
東京のロジスティクス(物流)市場
●賃料
15四半期連続上昇、上昇率はやや減速
月額坪当たり4,185円(共益費込)。前期比1.3%、前年比6.1%の上昇となった。引き続き上昇したものの、上昇率はやや減速した。サブマーケット別にみると、ベイエリア・内陸とも緩やかに上昇した。
●価格・投資利回り
価格は上昇、投資利回りは横ばい
価格は前期比4.0%、前年比19.4%の上昇となった。投資利回りはほぼ横ばいで推移した。
●供給
第2四半期の新規供給は2棟・200千㎡となり、ストックは前期比3.5%増加した。GLP綾瀬(69千㎡)とGLP座間(132千㎡)が竣工した。旺盛な需要が新規供給を吸収し、空室率は3.9%と前期比横ばいとなり、貸主優位市場が継続した。
●12ヵ月見通し
価格は上昇、賃料は緩む可能性も
投資市場は、低金利環境を背景に当該セクターへの参入を検討する投資家が増加する中で、投資利回りには下方圧力が加えられ、価格の上昇率を下支えする見通し。賃貸市場では、テナント需要は旺盛となる一方、新規供給は過去5年平均比2倍超となる見通しであることから、賃料は若干の軟化が懸念される。
東京のホテル市場
●需要
訪日客とアクティブシニア層が国内宿泊需要を牽引
訪日外客数は、2015年初来5月までの累計で前年同期比44.9%増の750万人となった。なかでも、前年比で105.7%の増加となった中国からの訪日客による影響が大きい。2014年9月に数次ビザの発行要件が緩和されたインドネシア、フィリピン、ベトナムといったアジア諸国からの訪日客数も堅調に増加している。アクティブシニア層による国内宿泊需要への貢献も大きい。1940年代に出生した団塊の世代が定年を迎え、レジャー旅行客としての存在感を増している。
●供給
第2四半期の4ツ星、5ツ星ホテルの新規供給はなし
2015年は5ツ星ホテルの開業は無いが、2016年に2軒の5ツ星ホテルの開業が予定されている。星のや東京が客室数84室の高級旅館として丸の内エリアに、また、ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町が客室数250室のホテルを旧グランドプリンス赤坂跡地にそれぞれ開業を予定している。4ツ星ホテルの開業は、二子玉川エクセルホテル東急が客室数109室の小規模ホテルとして2015年夏に開業を予定している。2015年はその他の4ツ星ホテルの開業は予定されていない。
●運営パフォーマンス
好調な運営パフォーマンスを維持
東京の5ツ星ホテルの運営パフォーマンスは、1日当り販売可能客室数当り宿泊売上(RevPAR)が2015年初来5月までの累計で前年比16.0%の増加と昨年からの成長を持続している。客室稼働率と平均客室単価(ADR)の双方が上昇したことよる。また、年移動平均でRevPARは2012年第2四半期以来、継続して成長軌道にある。
●売買
東京の4ツ星及び5ツ星ホテルの取引はなし
2015年第2四半期は東京の4ツ星及び5ツ星ホテルの取引は見られなかった。同期間において、サンケイビルおよびジェイ・ウィル・パートナーズが、札幌グランドホテル等6ホテルを運営するグランビスタホテル&リゾートの株式を取得した。
●12ヵ月見通し
短期的にはADR 上昇が RevPARの継続成長を牽引
宿泊需要は国内客および海外客の双方においては引き続き成長が見込まれる。国内客は全国的な景況の改善、海外客は過去最高水準にある訪日外客数が需要を後押しすると見られる。稼働率は既に高水準にあり、今後はADR上昇がRevPAR上昇を牽引する形となる。今後もRevPARの持続的な上昇が見込まれることから、ホテル投資マーケットは、今後もキャップレートの低下が予測される。
JLLホテルズ&ホスピタリティ事業部 マネージングディレクターの沢柳知彦は、次のように述べています。
「今期も中国をはじめとするインバウンド需要の拡大が継続したことに加えて、日本人の海外旅行の高騰に伴う国内旅行回帰の傾向も見られ、レジャー客による宿泊需要への貢献が顕著です。ホテルのキャッシュフローの更なる成長への期待から、ホテル投資マーケットも引き続き活況を呈しています」
【補足】
本レポートの日本での調査対象地区は次の通りです。
東京CBD(中心業務地区):千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区
大阪CBD(中心業務地区):中央区、北区
東京リテール:銀座と表参道のプライムリテールマーケット
東京ロジスティクス:東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の一部)の新型物流施設
東京ホテル:特段の説明がない限り東京所在の5ツ星ホテルマーケット
「ジャパン プロパティ ダイジェスト(JPPD) 2015年第2四半期」の詳細はwww.joneslanglasalle.co.jpをご覧ください。
JLLグループについて
JLLグループ(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、包括的な不動産サービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。世界80ヵ国、従業員約58,000名、230超拠点で展開し、年間の手数料収入は約47億米ドル、総売上高は54億米ドルに上り、フォーチュン500にも選出されています。2014年度は、プロパティマネジメント及び企業向けファシリティマネジメントにおいて、約3億1,620㎡(約9,486万坪)の不動産ポートフォリオを管理し、1,180億米ドルの取引を完了しました。JLLグループで不動産投資・運用を担当するラサール インベスト マネジメントは、総額560億米ドルの資産を運用しています。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インクの企業呼称及び登録商標です。
JLLのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在16ヵ国、80事業所で30,000名超のスタッフを擁しています。2014年インターナショナル・プロパティ・アワード・アジア・パシフィックでは7ヵ国・地域で「最優秀不動産コンサルタント賞」を受賞、 また2013年ユーロマネー・リアルエステート・アワードにおいては9つの賞を受賞しました。詳細な情報はホームページをご覧下さい。www.joneslanglasalle.co.jp
●賃料
13四半期連続の上昇
月額坪当たり34,432円(共益費込)となり、前期比1.6%、前年比5.0%の上昇となり、13四半期連続の上昇となった。賃料上昇はCBDのほぼ全域でみられた。堅調な需要と低位な空室率を背景にレントフリーは引き続き縮小を示した。
●空室率
3四半期ぶりに上昇
空室率は3.3%。前期比0.3ポイントの上昇となり、3四半期ぶりに上昇に転じた。新規供給が抱える空室が全体の空室率を若干押し上げた。既存ビルの空室はCBD全域で減少した。
●ネット・アブゾープション※1
第2四半期は53千㎡となり、上半期の総ネット・アブゾープションは180千㎡となった。大企業や中小企業が拡張、統合、利便性の向上等を理由に移転を行った。産業別にみると、情報通信業、製造業、専門サービス業等が活発となっている。
●供給
第2四半期のストックは、前期比1.1%増加した。今後の供給計画をみると、浜松町駅前プロジェクトは延床面積100千㎡にて2018年竣工、八重洲二丁目北地区開発は延床面積294千㎡にて2021年竣工することが確認された。
●価格・投資利回り
価格は、前期比5.7%、前年比20.6%の上昇となった。低金利環境の中で加熱する物件獲得競争を背景に投資利回りは引き続き低下し、価格は高い上昇率を維持した。
●12ヵ月見通し
賃料、価格ともに上昇、投資利回りは低下
投資市場は、低金利環境が続けば、物件獲得競争により投資利回りに一層の下方圧力が加えられ、価格は高い上昇率を維持する見通し。賃貸市場は、需要は引き続き堅調に推移する一方で、新規供給は過去10年平均並みとなることから、空室率は現状の低位を維持し、賃料は引き続き緩やかに上昇する見通しである。
※1当期中に新たに賃貸された床面積から当期中に退去した床面積を控除したネットの床面積の増減
大阪のAグレードオフィス市場
●賃料
賃料上昇ペースは鈍化
月額坪当たり16,028円(共益費込)。前期比0.1%の上昇、前年比3.5%の上昇となり、梅田にて上昇がみられたものの、上昇率はほぼ横ばいへと減速した。
●空室率
4四半期連続で低下
空室率は5.9%、前期比1.9ポイント、前年比4.5ポイントの低下となった。梅田と御堂筋にて大規模な空室消化がみられた。2013年第3四半期の12.5%をピークに、需給の改善を背景に比較的早いペースで低下を続けている。
●ネット・アブゾープション
ネット・アブゾープションは第2四半期に31千㎡、上半期までの合計は87千㎡となった。産業別にみると、製造業、金融・保険業、情報通信業等が賃借活動を行っている。
●供給
第2四半期に新規供給はみられなかった。
●価格・投資利回り
価格は7四半期連続の上昇、上昇率が加速
価格は前期比9.9%、前年比23.7%の上昇となり、7四半期連続の上昇となった。投資利回りの大幅な低下を反映して上昇率は前期の4.5%から大きく加速した
●12ヵ月見通し
賃料上昇と投資利回りの低下により価格は上昇
投資市場では、緩やかな賃料上昇と投資利回りの低下を反映して、価格の上昇率は一層加速する見通し。こうした状況の中で、需要は回復基調が続くと予測される一方、新規供給は抑制され、空室率は改善する見通しである。
JLLリサーチ事業部長の赤城威志は、次のように述べています。
「東京、大阪ともにAグレードオフィスに対する需要は堅調で賃料上昇が継続し、投資市場も活況を呈しています。特にオフィス空室率の大幅改善が見られている大阪市場においては、投資利回りが大幅に低下してきており、これまで東京中心であった投資資金が大阪をはじめとする地方都市へと本格的に向かい始めています。今後もこのトレンドは継続していくことが予想されます」
東京のリテール(商業施設)市場
●賃料
11四半期連続上昇
月額坪当たり73,945円(共益費込)。前期比1.1%、前年比8.2%の上昇となった。銀座の1階賃料で上昇がみられた。上昇ペースは鈍化したものの上昇基調が続いている。
●価格・投資利回り
価格は7四半期連続で上昇
価格は前期比7.6%、前年比28.7%の上昇となった。賃料上昇は鈍化したものの、低金利環境による獲得競争の激化を背景に投資利回りが低下したことから、価格は引き続き力強い上昇を示した。
●12ヵ月見通し
賃料上昇と投資利回りの低下が価格の上昇を牽引
賃貸市場では、需給の逼迫が続く見通しであることから、賃料は引き続き上昇圧力が加えられる見通し。投資市場では、低金利環境の中で物件獲得競争が続けば、投資利回りの一層の低下から価格は上昇率に拍車がかけられる可能性がある。
東京のロジスティクス(物流)市場
●賃料
15四半期連続上昇、上昇率はやや減速
月額坪当たり4,185円(共益費込)。前期比1.3%、前年比6.1%の上昇となった。引き続き上昇したものの、上昇率はやや減速した。サブマーケット別にみると、ベイエリア・内陸とも緩やかに上昇した。
●価格・投資利回り
価格は上昇、投資利回りは横ばい
価格は前期比4.0%、前年比19.4%の上昇となった。投資利回りはほぼ横ばいで推移した。
●供給
第2四半期の新規供給は2棟・200千㎡となり、ストックは前期比3.5%増加した。GLP綾瀬(69千㎡)とGLP座間(132千㎡)が竣工した。旺盛な需要が新規供給を吸収し、空室率は3.9%と前期比横ばいとなり、貸主優位市場が継続した。
●12ヵ月見通し
価格は上昇、賃料は緩む可能性も
投資市場は、低金利環境を背景に当該セクターへの参入を検討する投資家が増加する中で、投資利回りには下方圧力が加えられ、価格の上昇率を下支えする見通し。賃貸市場では、テナント需要は旺盛となる一方、新規供給は過去5年平均比2倍超となる見通しであることから、賃料は若干の軟化が懸念される。
東京のホテル市場
●需要
訪日客とアクティブシニア層が国内宿泊需要を牽引
訪日外客数は、2015年初来5月までの累計で前年同期比44.9%増の750万人となった。なかでも、前年比で105.7%の増加となった中国からの訪日客による影響が大きい。2014年9月に数次ビザの発行要件が緩和されたインドネシア、フィリピン、ベトナムといったアジア諸国からの訪日客数も堅調に増加している。アクティブシニア層による国内宿泊需要への貢献も大きい。1940年代に出生した団塊の世代が定年を迎え、レジャー旅行客としての存在感を増している。
●供給
第2四半期の4ツ星、5ツ星ホテルの新規供給はなし
2015年は5ツ星ホテルの開業は無いが、2016年に2軒の5ツ星ホテルの開業が予定されている。星のや東京が客室数84室の高級旅館として丸の内エリアに、また、ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町が客室数250室のホテルを旧グランドプリンス赤坂跡地にそれぞれ開業を予定している。4ツ星ホテルの開業は、二子玉川エクセルホテル東急が客室数109室の小規模ホテルとして2015年夏に開業を予定している。2015年はその他の4ツ星ホテルの開業は予定されていない。
●運営パフォーマンス
好調な運営パフォーマンスを維持
東京の5ツ星ホテルの運営パフォーマンスは、1日当り販売可能客室数当り宿泊売上(RevPAR)が2015年初来5月までの累計で前年比16.0%の増加と昨年からの成長を持続している。客室稼働率と平均客室単価(ADR)の双方が上昇したことよる。また、年移動平均でRevPARは2012年第2四半期以来、継続して成長軌道にある。
●売買
東京の4ツ星及び5ツ星ホテルの取引はなし
2015年第2四半期は東京の4ツ星及び5ツ星ホテルの取引は見られなかった。同期間において、サンケイビルおよびジェイ・ウィル・パートナーズが、札幌グランドホテル等6ホテルを運営するグランビスタホテル&リゾートの株式を取得した。
●12ヵ月見通し
短期的にはADR 上昇が RevPARの継続成長を牽引
宿泊需要は国内客および海外客の双方においては引き続き成長が見込まれる。国内客は全国的な景況の改善、海外客は過去最高水準にある訪日外客数が需要を後押しすると見られる。稼働率は既に高水準にあり、今後はADR上昇がRevPAR上昇を牽引する形となる。今後もRevPARの持続的な上昇が見込まれることから、ホテル投資マーケットは、今後もキャップレートの低下が予測される。
JLLホテルズ&ホスピタリティ事業部 マネージングディレクターの沢柳知彦は、次のように述べています。
「今期も中国をはじめとするインバウンド需要の拡大が継続したことに加えて、日本人の海外旅行の高騰に伴う国内旅行回帰の傾向も見られ、レジャー客による宿泊需要への貢献が顕著です。ホテルのキャッシュフローの更なる成長への期待から、ホテル投資マーケットも引き続き活況を呈しています」
【補足】
本レポートの日本での調査対象地区は次の通りです。
東京CBD(中心業務地区):千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区
大阪CBD(中心業務地区):中央区、北区
東京リテール:銀座と表参道のプライムリテールマーケット
東京ロジスティクス:東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の一部)の新型物流施設
東京ホテル:特段の説明がない限り東京所在の5ツ星ホテルマーケット
「ジャパン プロパティ ダイジェスト(JPPD) 2015年第2四半期」の詳細はwww.joneslanglasalle.co.jpをご覧ください。
JLLグループについて
JLLグループ(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、包括的な不動産サービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。世界80ヵ国、従業員約58,000名、230超拠点で展開し、年間の手数料収入は約47億米ドル、総売上高は54億米ドルに上り、フォーチュン500にも選出されています。2014年度は、プロパティマネジメント及び企業向けファシリティマネジメントにおいて、約3億1,620㎡(約9,486万坪)の不動産ポートフォリオを管理し、1,180億米ドルの取引を完了しました。JLLグループで不動産投資・運用を担当するラサール インベスト マネジメントは、総額560億米ドルの資産を運用しています。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インクの企業呼称及び登録商標です。
JLLのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在16ヵ国、80事業所で30,000名超のスタッフを擁しています。2014年インターナショナル・プロパティ・アワード・アジア・パシフィックでは7ヵ国・地域で「最優秀不動産コンサルタント賞」を受賞、 また2013年ユーロマネー・リアルエステート・アワードにおいては9つの賞を受賞しました。詳細な情報はホームページをご覧下さい。www.joneslanglasalle.co.jp
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