日系化学企業の低PBR(株価純資産倍率)を上げるには、売上高利益率や財務レバレッジの向上に余地

日系化学企業は欧米勢と比較しPBRが低迷。高PBR企業の事例から改善の方向性を抽出

ローランド・ベルガー

欧州最大級の経営戦略コンサルティングファームである株式会社ローランド・ベルガー(以下、ローランド・ベルガー)は、本日、日系化学企業が持つ高いPBR(株価純資産倍率)のポテンシャルを実現するための施策を探ったレポート「日系化学企業の低PBRの現状と提言」を発表しました。

日本の化学業界においては、一部の企業が高いPBRを実現する一方で、1倍を切る低位に留まっている企業も多くあります。日本の化学業界の平均PBRは1.1倍となりますが、同様の外部要因の影響を受ける海外の化学業界を見ると、アメリカ(2.0倍)、欧州(1.6倍)、中国(1.6倍)となっており、日本の低さが明らかです(2023年時点)。しかし、より詳しくみてくと、各国の全業種平均PBRを基準とした場合、日本の化学業界は海外諸国並みと水準となることから、日本の化学業界の低PBRは、業界に由来するものではなく、日系企業における構造的な要因によるものであることが伺えます。

本レポートでは、さらに化学業界の平均PBRを要素別に分解し、海外諸国と比較することで、日本の化学業界における売上高利益率が米・欧・中の中で最も低いこと、また財務レバレッジが特に低いことを明らかにしています。その上で、株式市場からの高い評価を得られている国内企業における以下の3つの主な要因をもとに、企業への提言をまとめています。

1. 「技術トレンドの卓越した目利き力」
2. 迅速な意思決定力、実行力を通じた「適切な事業ポートフォリオの構築力」
3. 高い研究開発力とコスト削減努力を通じた「進出事業における高シェア・高収益性の確立」

ローランド・ベルガーで化学業界をリードするプリンシパルの三輪は、次のように述べています。

「顧客の要望を捉え、その知見を迅速に経営判断に昇華させて大胆に投資を行う仕組みを築き上げたうえで、高成長・高収益市場にて継続的・積極的な研究開発とコスト削減によりトップポジションを確立していることが、高PBR企業の共通点といえます。更なる企業価値向上に向け、各要素における自社の充足度はいかほどか可視化して点検することが重要です。」

ローランド・ベルガーの最新のレポート「日系化学企業の低PBRの現状と提言」はこちらのサイトからご覧いただけます。

ローランド・ベルガーについて

ローランド・ベルガーは、1967 年に設立されたドイツのミュンヘンに本社を置く世界有数の経営戦略コンサルティングファームです。世界50以上の主要都市にてビジネスを展開し、Entrepreneurship(起業家精神)、 Excellence(卓越性)、Empathy(共感)という価値観を原動力とし、現在および未来の重大な課題に対応するための最高水準の専門知識及びサービスを提供しています。

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会社概要

URL
https://www.rolandberger.com/ja/Japan.html
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区虎ノ門2-6-1 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 35階
電話番号
03-4564-6660
代表者名
大橋譲
上場
未上場
資本金
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設立
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