現代アートによる資産形成アドバイザリーサービスを展開するTRiCERA、「現代アートマーケットレポート2024年の総括と2025年の展望」を公開
現代アートのマーケット拡大を目指す株式会社TRiCERA(所在地:東京都港区、代表取締役:井口 泰、以下「当社」)は、現代アートの一次流通・二次流通事業をグローバルに展開していくなかで蓄積してきた最新情報や業界動向をお客様に提供しています。今回、「現代アートマーケットレポート 2024年の総括と2025年の展望(以下、本レポート)」を一部一般公開いたします。
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2024年の総括
2024年の世界経済は、欧米が減速の懸念もありつつ緩やかに成長する一方、ウクライナや中東情勢など地政学的リスクの高まりや中国の不動産不況など、不安定な状況が続いていました。
このような不安定な環境下で、現代アート市場は2021年ごろのアートバブル期からは伸び悩んでいるものの、コロナ禍前と同程度の水準を保っています。2024年10月にArtprice社から発表された”THE 2024 CONTEMPORARY ART MARKET REPORT”によれば、2023年下半期から2024年上半期にかけての現代アート市場の総取引額18.88億USD (約2,970億円) を記録。2022/2023年は22.9億USD (約3,600億円)で、前年比では17%程度減少しました。
現代アート市場の縮小は2022年ごろから現在まで一貫して続いていると言えます。集計期間が半年ずれているものの、The ART BASEL & UBSが発表した”The Art Basel and UBS Art Market Report 2024”を参照すると、2023年全体の現代アート(1945年以降に生まれたアーティストが対象)および戦後アート(1910-1945年の間に生まれたアーティストが対象)のオークション取引総額は65億USD (約1兆279億円) で、前年から17%減少。なお、現代アートのみの取引総額を見ると、2023年は22億USD (約3,479億円) と、2022年より12%程度落ち込んでいます。
一方、Artprice社のレポートでは、直近4年(2020年下半期~2024年上半期)の現代アート市場取引高の平均は23.9億USD (約3,770億円) であり、2015年下半期~2018年上半期の4年間の平均(17.8億USD / 約2,815億円)よりは落ち込んでいません。そのため、長期的な目線では現代アート市場は緩やかな成長を続けているとも捉えられます。特筆すべきは、2023/2024年の取引件数が過去最高の13.2万件に達したこと(2022/2023年は12.3万件)。これは、投資家の分散投資ニーズの高まりと、オンライン取引プラットフォームの発展による市場アクセシビリティの向上を反映していると考えられます。
また、詳しく「価格帯の二極化」 「国別の動向」「2024年の現代アート市場は投機的な過熱から安定成長へ転換」についても本レポートに掲載しています。
日本の現代アート市場
2023/2024年の日本の現代アート市場は総額2,950万USD (約46.5億円)を記録。 国内主要オークションでは、草間彌生が約24億円の売上を記録し、SBI Art AuctionとNEW Auctionの年間売上の37.6%を占める圧倒的な存在感を示しました。日本の富裕層の71%が今後12ヶ月以内に作品売却を計画しており、市場に流通する作品の増加が予想されます。
現在の日本のアート市場は、一見矛盾するように見える2つの動きが同時進行している点で特徴的です。市場全体では5年間で11%という力強い成長を示す一方、2022年から2023年にかけては10%減少という大幅な調整が見られます。この一見相反する動きは、市場の質的転換を示す重要なシグナルとして理解することができます。
本レポートでは、日本の現代アート市場の動向に加え、国内現代アートオークション動向もまとめています。
2024年セカンダリー市場のスターアーティスト
2023/2024年に最も高額の売上額を達成したのはBasquiatで、単独で現代アート市場全体の売上高の13%を占めました。40歳以下のアーティストの総売上高は1億4,800万USD (約234億円)と前年から65%減少したものの、Jadé FadojutimiやLucy Bullなど新世代アーティストの評価が着実に上昇しています。
本レポートでは、現代アーティスト年間総売上額・40歳以下のアーティストそれぞれのトップ10を掲載しています。
2025年の現代アート市場の行方
2025年度、日本のGDPは1.2%の成長が予測されており、富裕層コレクターの投資行動に大きく影響する可能性があります。世界の富裕層のアート投資意欲は低下し購入計画を持つ割合は43%にとどまる一方、コレクションからの作品売却を検討する割合は55%に上昇しています。
アジア市場では地域による特徴が顕著で、日本市場では71%が売却意向を示す一方、中国本土では70%が購入意欲を示すなど、大きな資金移動が予想されています。
本レポートでは、マクロ経済環境の変化とそれに伴う市場動向、そして投資機会とリスクについての分析を掲載しています。
TRiCERAについて
株式会社TRiCERAは、「アートの価値を、未来へ繋ぐ。」をミッションに掲げ、現代アートマーケットの変革を推進しています。資産性の高い現代アートによる資産形成サービス「TRiCERA ART X」では、世界中のアーティストが創造する作品を未来へ遺していくために、不透明で分かりにくい価格を、定量・定性分析に基づいた透明性・客観性の高い市場価格情報の開示による適正価格での売買と流動性の拡大を促進しています。2024年8月には台湾にオフィスを開設するなど、アジア圏を中心に、アーティスト・現代アート作品の国境を越えた展開に取り組んでいます。
会社概要
会社名:株式会社TRiCERA(トライセラ)
代表取締役:井口 泰(いぐち たい)
本社:〒106-0031 東京都港区西麻布4-2-4 The Wall 3F
設立:2018年11月
サイト:https://www.tricera.co.jp/
事業内容:現代アートによる資産形成アドバイザリーサービス・アートギャラリー・グローバルアートマーケットプレイスの運営
人種や性別、言語や文化を越えて、アートは人々に感動を届けることができます。私たちはそんなアートやアーティストの可能性を心から信じています。だからこそ、一人でも多くの人に作品をお届けし、一つでも多くの作品に触れていただくことが私たちの使命なのです。壮大な夢を目指して共に歩んでくれる、そんな仲間を探しています。ぜひ採用ページもご確認ください。
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CFO候補/セールス・アートアドバイザー/アート出品者向けセールス/広報PR/マーケティング/Biz Dev CX/アートリサーチャー/データアナリスト/リード・チーフエンジニア/PM・PdM
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