車椅子アスリート 土田和歌子選手とロコ・ソラーレ代表理事 本橋麻里選手が 女性アスリートを取りまく環境や多様性と調和について語る
タムロン、社員向けのオンラインイベントを開催
総合光学機器メーカーの株式会社タムロン(代表取締役社長:鯵坂司郎、本社:さいたま市)は、社会貢献活動の一環として、スポーツを通して世界中に希望と感動を届けているアスリートを支援し、写真の力でスポーツの魅力と可能性を伝えるなど、スポーツの普及と振興に取り組んでいます。
このたび、当社が支援する車椅子アスリートの土田和歌子選手と女子カーリングチーム「ロコ・ソラーレ」代表理事で育成チーム「ロコ・ステラ」のプレイヤーでもある本橋麻里選手をお招きし、社員向けのオンラインイベントを2021年9月24日(金)に開催しました。
このたび、当社が支援する車椅子アスリートの土田和歌子選手と女子カーリングチーム「ロコ・ソラーレ」代表理事で育成チーム「ロコ・ステラ」のプレイヤーでもある本橋麻里選手をお招きし、社員向けのオンラインイベントを2021年9月24日(金)に開催しました。
今までの常識や既成概念に捉われない、人々の多様な価値観や視点が企業や社会の成長に必要となっている時代において、タムロンでは社員の多様性を尊重した能力開発・能力発揮の機会の提供を行い、社員一人ひとりがグローバルな視点を持ち、チームワークを大切にし、創造性を発揮できる会社を目指しています。
本イベントでは、さまざまな環境や状況の中で挑戦を続けられている女性トップアスリートである2人の選手から、競技生活と家事・育児を両立させながらどの様に競技の第一線で活躍し続けることができているのか、体験を通してお話いただきました。
【イベントレポート】
■女性アスリートを取りまく環境について
<土田和歌子選手>
長い競技生活の中では、良いこと・悪いこと含めさまざまな経験をしています。競技中に選手生命の危機に直面するような怪我を負ったこともありますが、厳しい局面の中でも、今できることは何かを考え、ゼロからでも良いから再度スタートラインに立ちたいといった想いを持つことで、再起することができました。自分の力だけでは成し遂げられないことも多くありましたが、医療従事者の方を含めた周囲のサポートや家族のサポートがあり、再度大きな試合の舞台に戻ることができました。世界的な大会ではレース中に転倒するといったアクシデントも経験しましたが、そこから起き上がり走り出して行く時に、地元の方の大きな声援、国を問わずに応援してくれる力に後押しされレースをフィニッシュすることができました。結果には満足できなかったものの、スポーツの素晴らしさを改めて実感することができ、また、ダイバーシティという面でも変化を実感した機会であったと記憶しています。プライベートでは2005年に結婚し翌年に出産をしましたが、当時は現在のようにSNSなどを通じて多くの情報を得ることができる時代ではありませんでした。そのため、障がい者アスリートの結婚・出産・競技復帰における事例を探すことに苦労しましたが、先輩選手や医療従事者の方々に相談し情報収集しながら、無事に出産することができました。ただ、現状は、障害をお持ちの多くの方が皆同じような形を取ることが難しく、改善が必要な部分だと思っています。海外の事例になりますが、フィンランドには「ネウボラ」という子育て支援制度があり、母親の妊娠期から子供の就学まで担当の保健師が子育ておよび家族の健康に関するあらゆる相談にワンストップで応じる仕組みになっています。今後、日本でもそのような制度を取り入れることが出来れば、多くの方たちにとって子育てしやすい環境が広がるのではないかと思います。
<本橋麻里選手>
ロコ・ソラーレを立ち上げたきっかけには、私が二十歳前後の時に憧れていたスウェーデンの女子カーリングチームの存在があります。当時、そのチームは全員がママさんカーラー(カーリング選手)で、家族連れで会場に入り、子供たちが楽しそうに走り回っている姿がとても印象的でした。世界的に大きな大会期間中もファミリーパスを使用し、会場内でブランチをとるなど家族全員で楽しみ、かつ試合ではメダルを獲得する強い姿に衝撃を覚えました。私自身は出産の際、現役アスリートの出産・育児に関する事例が少なく、地元の産科医やトレーナー、チームと連携しながら手探りの状況の中対応しました。母親とアスリートを両立していく中で、そもそも普通の母親とはどういったものであるのか、海外で目の当たりにする状況と日本で理想とされる母親像との違いに揺り動かされることもありました。アスリートとの両立に対しご意見をいただくこともあり、自分が歩んでいる道が間違ったものであるのか考えた時期もありましたが、何かを変えていくきっかけになればと思い覚悟して臨んできました。今では私の子供たちにとってもスポーツが身近な存在となり、ロコ・ソラーレの試合を応援しながら涙するなど、頑張るというものがどういったものなのかを自ら感じ取ってくれるようになる様子を見ながら、スポーツの価値を継承していくということを、子育てを通じ実感しています。
■多様性と調和が開く未来
<土田和歌子選手>
2017年から挑戦しているトライアスロンという競技は、異なった障がいを持つ選手がそれぞれのクラスに分かれ、同じ場所で同じ競技を経験することから、自然と助け合いの精神が生まれます。この競技を通じ、私自身、多様性というものを改めて感じとることができました。頭の中では分かっていても、実際に見ていただくことで実感していただけることが多くあります。競技や大会を通して多くの方々に多様性を知っていただくチャンスがあり、今後も選手として担う役割が多くあると思っています。
<本橋麻里選手>
現在はロコ・ソラーレの代表理事となり、選手を支える側の立場になりました。団体のスタッフのほとんどは女性で構成されていますが、十人十色違う人生を歩む瞬間をしっかりサポートしたいと思っています。また、スポーツで人々に元気を与えることに加え、大切なメッセージを伝える方法としても有効に活用していきたいと思います。世界で戦っている選手たちはお互いを尊敬し合っており、とても仲が良く、誰かの欠点を探すことはありません。そのため、大きな世界大会において多くの選手たちが長い期間同じ空間で生活をする際、国や言葉、競技などが異なっていても問題なく成立しています。こういった考えや行動が、全ての環境で広がっていくと、より良い社会になっていくのではないかと思っています。
<株式会社タムロンについて>
デジタル一眼カメラ用交換レンズをはじめとする、一般ユーザー向けの自社ブランド製品からOEM製品、そして各種産業分野に貢献する光学製品に至るまで、独創的な光学製品を供給している総合光学機器メーカーです。今後も豊かな創造性と先進的な高い技術力を駆使し、さまざまな産業分野に眼を向けて邁進するとともに、事業活動のあらゆる面で環境保全に配慮した活動を目指します。
<取扱光学製品>
一眼レフカメラ用交換レンズ、ミラーレスカメラ用交換レンズ、監視カメラ用レンズ、FA/マシンビジョン用レンズ、TV会議用レンズ、カメラモジュール、車載用レンズ、コンパクトデジタルカメラ用レンズ、ビデオカメラ用レンズ、ドローン用レンズ、医療用レンズ 他
本イベントでは、さまざまな環境や状況の中で挑戦を続けられている女性トップアスリートである2人の選手から、競技生活と家事・育児を両立させながらどの様に競技の第一線で活躍し続けることができているのか、体験を通してお話いただきました。
本橋麻里選手 土田和歌子選手
【イベントレポート】
■女性アスリートを取りまく環境について
<土田和歌子選手>
長い競技生活の中では、良いこと・悪いこと含めさまざまな経験をしています。競技中に選手生命の危機に直面するような怪我を負ったこともありますが、厳しい局面の中でも、今できることは何かを考え、ゼロからでも良いから再度スタートラインに立ちたいといった想いを持つことで、再起することができました。自分の力だけでは成し遂げられないことも多くありましたが、医療従事者の方を含めた周囲のサポートや家族のサポートがあり、再度大きな試合の舞台に戻ることができました。世界的な大会ではレース中に転倒するといったアクシデントも経験しましたが、そこから起き上がり走り出して行く時に、地元の方の大きな声援、国を問わずに応援してくれる力に後押しされレースをフィニッシュすることができました。結果には満足できなかったものの、スポーツの素晴らしさを改めて実感することができ、また、ダイバーシティという面でも変化を実感した機会であったと記憶しています。プライベートでは2005年に結婚し翌年に出産をしましたが、当時は現在のようにSNSなどを通じて多くの情報を得ることができる時代ではありませんでした。そのため、障がい者アスリートの結婚・出産・競技復帰における事例を探すことに苦労しましたが、先輩選手や医療従事者の方々に相談し情報収集しながら、無事に出産することができました。ただ、現状は、障害をお持ちの多くの方が皆同じような形を取ることが難しく、改善が必要な部分だと思っています。海外の事例になりますが、フィンランドには「ネウボラ」という子育て支援制度があり、母親の妊娠期から子供の就学まで担当の保健師が子育ておよび家族の健康に関するあらゆる相談にワンストップで応じる仕組みになっています。今後、日本でもそのような制度を取り入れることが出来れば、多くの方たちにとって子育てしやすい環境が広がるのではないかと思います。
<本橋麻里選手>
ロコ・ソラーレを立ち上げたきっかけには、私が二十歳前後の時に憧れていたスウェーデンの女子カーリングチームの存在があります。当時、そのチームは全員がママさんカーラー(カーリング選手)で、家族連れで会場に入り、子供たちが楽しそうに走り回っている姿がとても印象的でした。世界的に大きな大会期間中もファミリーパスを使用し、会場内でブランチをとるなど家族全員で楽しみ、かつ試合ではメダルを獲得する強い姿に衝撃を覚えました。私自身は出産の際、現役アスリートの出産・育児に関する事例が少なく、地元の産科医やトレーナー、チームと連携しながら手探りの状況の中対応しました。母親とアスリートを両立していく中で、そもそも普通の母親とはどういったものであるのか、海外で目の当たりにする状況と日本で理想とされる母親像との違いに揺り動かされることもありました。アスリートとの両立に対しご意見をいただくこともあり、自分が歩んでいる道が間違ったものであるのか考えた時期もありましたが、何かを変えていくきっかけになればと思い覚悟して臨んできました。今では私の子供たちにとってもスポーツが身近な存在となり、ロコ・ソラーレの試合を応援しながら涙するなど、頑張るというものがどういったものなのかを自ら感じ取ってくれるようになる様子を見ながら、スポーツの価値を継承していくということを、子育てを通じ実感しています。
■多様性と調和が開く未来
<土田和歌子選手>
2017年から挑戦しているトライアスロンという競技は、異なった障がいを持つ選手がそれぞれのクラスに分かれ、同じ場所で同じ競技を経験することから、自然と助け合いの精神が生まれます。この競技を通じ、私自身、多様性というものを改めて感じとることができました。頭の中では分かっていても、実際に見ていただくことで実感していただけることが多くあります。競技や大会を通して多くの方々に多様性を知っていただくチャンスがあり、今後も選手として担う役割が多くあると思っています。
<本橋麻里選手>
現在はロコ・ソラーレの代表理事となり、選手を支える側の立場になりました。団体のスタッフのほとんどは女性で構成されていますが、十人十色違う人生を歩む瞬間をしっかりサポートしたいと思っています。また、スポーツで人々に元気を与えることに加え、大切なメッセージを伝える方法としても有効に活用していきたいと思います。世界で戦っている選手たちはお互いを尊敬し合っており、とても仲が良く、誰かの欠点を探すことはありません。そのため、大きな世界大会において多くの選手たちが長い期間同じ空間で生活をする際、国や言葉、競技などが異なっていても問題なく成立しています。こういった考えや行動が、全ての環境で広がっていくと、より良い社会になっていくのではないかと思っています。
<株式会社タムロンについて>
デジタル一眼カメラ用交換レンズをはじめとする、一般ユーザー向けの自社ブランド製品からOEM製品、そして各種産業分野に貢献する光学製品に至るまで、独創的な光学製品を供給している総合光学機器メーカーです。今後も豊かな創造性と先進的な高い技術力を駆使し、さまざまな産業分野に眼を向けて邁進するとともに、事業活動のあらゆる面で環境保全に配慮した活動を目指します。
<取扱光学製品>
一眼レフカメラ用交換レンズ、ミラーレスカメラ用交換レンズ、監視カメラ用レンズ、FA/マシンビジョン用レンズ、TV会議用レンズ、カメラモジュール、車載用レンズ、コンパクトデジタルカメラ用レンズ、ビデオカメラ用レンズ、ドローン用レンズ、医療用レンズ 他
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