建築確認検査と施工管理の遠隔活用が実装段階へ、SynQ Remoteが法改正対応と現場兼任を支援
デジタル庁のアナログ規制見直しに関する建設・建築業界向けコンテンツに、大東建託とハウスプラス住宅保証のSynQ Remote活用事例が掲載

株式会社クアンド(本社:福岡県北九州市、代表取締役CEO:下岡純一郎)は、当社が開発・提供する現場向け遠隔コミュニケーションツール「SynQ Remote(以下、シンクリモート)」を活用した事例が、デジタル庁の「アナログ規制の見直しとデジタル技術導入に向けたポイント・効果-法定業務の実務で使えるデジタル技術-【建設・建築業界編】」に掲載されたことをお知らせします。
掲載されたのは、大東建託株式会社による施工管理における現場兼任の運用事例と、ハウスプラス住宅保証株式会社による完了検査(リモートB)の事例です。いずれも、建設・建築業界で深刻化する人手不足の中、限られた技術者・有資格者の力を最大限に活かすために、遠隔技術を実務に落とし込んだ事例です。
近年、建設業界では就業者の高齢化や担い手不足に加え、労務単価の上昇も続いており、現場の人員確保はますます難しくなっています。加えて今後は、生成AIの普及を背景とした国内データセンター整備の加速や、防衛・レジリエンス関連施設の整備需要なども見込まれ、建設現場における人材需給はさらに逼迫していくことが想定されます。こうした中で国は、施工管理や検査におけるデジタル活用・遠隔活用を後押ししており、現場の効率化と品質確保を両立する制度整備を進めています。
今回の掲載は、社会的・制度的な流れの中で、遠隔活用が構想や実証を超え、実装段階に入っていることを示すもので、同様の課題を抱える事業者にとって大きな後押しになると考えています。
背景:建設業の構造課題と、遠隔活用の制度実装
デジタル庁が推進する「アナログ規制見直し」は、目視・実地・専任を前提としてきた業務を、品質や安全を確保しながら再設計する動きです。
建設・建築業界では、これまで「検査は現地で行う」「監理技術者は現場に専任する」といった前提のもとで制度や実務が組み立てられてきました。しかし、検査員・技術者の高齢化や担い手不足が進む中で、こうした前提そのものが持続可能性の観点から見直しを迫られています。
建築確認検査でリモート活用の重要性が高まった
建築確認検査の領域では、2024年4月に国土交通省が建築基準法に基づく中間検査・完了検査を遠隔で実施するための運用指針を公表し、リモート活用の制度的な整理が進みました。さらに2025年4月には、建築基準法改正により4号特例が大幅に縮小され、省エネ基準適合の義務化なども始まったことで、建築確認における審査項目が増加し、確認検査業務の負荷は一段と増しています。
こうした中、限られた人員で品質を維持しながら業務を継続する手段として、確認検査の領域でもリモート活用の重要性が高まっています。シンクリモートは、現場映像をリアルタイムに共有しながら、遠隔地からポインター機能等で確認箇所を視覚的に指示できる点を特長として、確認検査や施工管理などの業務で活用が広がっています。
大東建託株式会社の事例:技術者約100人で約200現場を兼任

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事業内容 |
建物賃貸事業の企画・建築、不動産仲介・管理等 |
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現場規模 |
年間完成物件 約5,000棟 |
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連携開始 |
2021年11月〜(2022年10月より全社で本格運用開始) |
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実績 |
約100名の技術者が約200現場を兼任(2026年1月時点) |
大東建託株式会社では、工事進捗確認やトラブル対応において、遠隔から現場状況を把握し、必要箇所をピンポイントで指示することで、兼任時の実効性を高めています。法定要件や独自の安全基準に基づく承認フローを整備し、無理のない運用体制を構築していることが特徴です。これにより、人的リソースの最適化に加え、安全管理の迅速化や着工待ちリスクの抑制にもつながっています。
当社は大東建託株式会社と2021年から遠隔活用を支援しており、開発初期から現場での実証や改善に継続的にご協力いただいてきました。施工管理のどこに遠隔化の障壁があるのか、どのような機能や運用であれば現場に定着するのかを、現場視点で共に検証してきたことが、現在の全国的な活用につながっています。

ハウスプラス住宅保証株式会社の事例:地方エリアで完了検査の遠隔活用を推進

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事業内容 |
建築確認業務・住宅瑕疵担保保険・住宅性能評価業務 |
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現場規模 |
年間約15,000件(建築確認における完了検査数) |
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連携開始 |
2024年5月〜(2025年5月より本格運用) |
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実績 |
年間約100〜200件(地方・郊外エリア中心) |
ハウスプラス住宅保証株式会社では、2025年4月の法改正後の需要変化に対応し、検査員不足の地域でも、迅速に完了検査を提供するために、完了検査(リモートB)の実装を決定しました。
遠隔地の検査者と現地の建築士等の有資格者が連携する体制を構築することで、移動負担を抑えながら必要な確認精度を確保し、地方エリアにおけるサービス提供体制の維持・強化につなげています。
当社はハウスプラス住宅保証株式会社に対し、2024年5月から遠隔活用の実装を支援しています。制度適合性や運用要件が厳しく求められる建築確認検査領域において、品質を担保しながら現場と遠隔地の検査者が連携できるよう、実務に即した運用設計を進めてきました。


クアンド代表取締役CEO 下岡純一郎コメント
今回、デジタル庁が建設・建築分野における遠隔活用の具体事例を発信されたことは、遠隔技術の活用が「実証できるか」から「どの業務に、どの条件で実装できるか」を具体的に検討できる段階へ進んだことを示す、大きな一歩だと受け止めています。
アナログ規制見直しは、「人がその場に行かなければ成立しない」とされてきた業務を、品質や安全を確保しながらどう再設計するかという取り組みであり、シンクリモートもまた、現場にいなくても状況把握や指示、確認を可能にすることで、場所の制約を前提としてきた業務の見直しを支える技術です。
建築確認検査や施工管理は、単なるオンライン化では成立しません。今回の掲載は、遠隔活用が制度の中で実務を支える選択肢として前進していることを示すものだと受け止めており、今後も社会課題の解決につながる開発と支援を進めてまいります。
今後の展望
クアンドは今後も、建設・建築業界における人手不足の深刻化と制度変化を見据え、現場の品質・安全・説明責任を損なうことなく、限られた技術者や有資格者の力を最大限に引き出す仕組みづくりを支援してまいります。
遠隔活用は、もはや単なる移動削減の手段ではなく、人材制約が強まる時代において、現場の生産性を高め、必要なサービスを持続可能に提供するための基盤です。当社は今後も、施工管理や確認検査をはじめとする現場業務の実装支援を通じて、建設業界の持続可能性向上に貢献してまいります。

株式会社クアンド(英文社名:QUANDO,Inc.)
「地域産業・レガシー産業のアップデート」をミッションに掲げる福岡・北九州発のスタートアップ。経済産業省のスタートアップ育成プログラムJ-Startup2023の選定企業に認定。2024年12月に宮崎県の建設関連業「南都技研」をM&Aし、SaaS×リアル産業との融合により、人手不足の解決と新たな価値創造に挑む。
創業:2017年4月25日
所在地:福岡県北九州市八幡東区枝光2-7-32
事業内容:現場向けプロダクト「SynQ(SynQ Remote/SynQ Judgement/SynQRemote Agent)」開発・提供
代表者:代表取締役CEO 下岡 純一郎
企業HP:https://www.quando.jp/
製品紹介:https://www.synq-platform.com/
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