【研究報告】鳥羽市幼児・児童の生活習慣調査の結果を鳥羽市教育長へ報告
スクリーンタイムが2時間を超えている鳥羽市の幼児は男児が45.8%、女児が36.4%。近視予防や体力づくりのためにも1日2時間の屋外活動を
近年の幼児・児童の生活習慣に関する先行研究では、幼児・児童の生活リズムの乱れが多数報告されており、鳥羽市においても、同様の状況があると考えられ、生活習慣調査を実施しました。そして、得られた回答を分析し、幼児・児童の生活習慣の実態を把握するとともに、健康管理上の課題を抽出し、それらの改善策を検討しました。以下に結果の一部を抜粋してご報告申し上げます。
【報告者】
竹田昌平(三重県生涯スポーツ協会理事長)、山口陽太朗(三重県生涯スポーツ協会)
【調査概要】
2023年7月、鳥羽市にある全ての幼稚園、保育園、小学校に通う年少児~小学6年生、合計832名に対し、アンケート調査を実施し、163名(回収率19.6%)から回答を得た。
調査手法は、株式会社マクロミルのクエスタントのシステムを活用したインターネット調査とした。
質問の内容は、幼児・児童の属性、普段の就寝時刻や起床時刻などの生活習慣、降園後の外あそびや運動時間、スクリーンタイムなど、合計20問であった。
【主な調査結果(幼児)】
〇睡眠時間が10時間未満の幼児は、男児が33.4%、女児が27.3%であった。
〇21時00分以降に就寝する幼児は、男児が91.7%、女児が86.4%であった。
〇スクリーンタイムが2時間を超える幼児は、男児が45.8%、女児が36.4%であった。
〇降園後の外あそび・運動時間が30分以内の幼児は、男児が41.7%、女児が50.0%であった。
〇「起床から登園まで」に排便している幼児は、男児が37.5%、女児は31.8%であり、「夕食後から就寝まで」は男児が37.5%、女児は22.7%であった。
〇朝食を「毎日食べる」と回答した幼児は、男児が87.5%、女児は86.4%であった。
【主な調査結果(児童)】
〇睡眠時間が9時間未満の児童は、男児が23.7%、女児は32.8%であった。
〇22時以降に就寝している児童は、男児が37.3%、女児は32.8%であった。
〇スクリーンタイムが2時間を超える児童は、男児が59.3%、女児が44.8%であった。
〇夕食を19時以降に開始している児童は、男児が18.7%、女児は17.3%であった。
〇朝食を「毎日食べる」と回答した児童は、男児が84.7%、女児は82.8%であった。
〇学年が上がることによって、視力の良い児童が減ることが明らかとなった。
〇「起床から登校まで」に排便している幼児は、男児が27.1%、女児は36.2%であり、「夕食後から就寝まで」は男児が20.3%、女児は25.9%であった。
【本調査により提案した主な改善策】
・鳥羽市の保育園幼児を健やかに育むためには、「早寝・早起き・運動、プラス朝うんち」の重要性を発信することが必要である。
・児童は、近視予防のためにも、デジタルデバイスの使用時間に制限を設けながら、あわせて、1日2時間以上の屋外活動を充実させることが必要である。
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