【働き方の変化に関する調査】今の働き方、リモートワーク&出社のハイブリッド型が6割にのぼる
ハイブリッド型勤務のリモートワークの頻度「週に1日程度」がトップで実施日は少ない結果に。社員の半数は「リモートワークの方が作業効率が良い」と回答。今後徐々に出社を増やしていく予定の企業は約2割
リモートワークが可能な職場にお勤めの会社員に、現在どのような働き方をしているのかを聞くと、「出社とリモートワークのハイブリッド型」が60.0%でした。また、出社とリモートワークでは、どちらが作業効率が良いと感じるかを聞くと、「リモートワークの方が作業効率が良い」50.0%、「出社の方が作業効率が良い」32.0%、「どちらも作業効率は変わらない」18.0%でした。
経営者・役員に、働き方に関してご自身の会社で出社とリモートワークどちらが良いかを聞くと、「出社の方が良い(やや良い含む)」43.0%、「出社とリモートワークのハイブリッド型が良い」30.0%、「リモートワークの方が良い(やや良い含む)」21.0%と、リモートワークよりも出社の方が良いと考える経営者・役員が多いことがわかりました。リモートワークのメリットについて両者にうかがうと、社員側は「通勤の負担がなくなる」が69.0%とトップで、経営者・役員側は「通勤費用を削減できる」42.0%でトップでした。移動にかかる時間や労力などの「負担」と「費用」という違いはありますが、「通勤」という点で意見は一致しました。
■調査背景
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、多くの企業でリモートワークが導入され、働き方が多様化しました。しかし、感染拡大が落ち着いてきた今では、リモートワークから出社に切り替わったり、出勤日が定められたりするなど、働き方の変化が再び起こっているようです。働き方の変化を経たことで、リモートワークのメリット、出社のメリットどちらも実感している方が多いのではないでしょうか。
そこで今回の調査では、現在の実施状況は関係なくリモートワークが可能な企業にお勤めの会社員と経営者・役員に、「働き方の変化」をうかがうのとともに、その変化によって生活にどのような影響があったのか、リモートワークと出社のどちらがよいのかなど、双方から意見をお聞きしました。
■調査トピックス ・今の働き方…「出社とリモートワークのハイブリッド型」が60.0% “ハイブリッド型”のリモートワークの頻度「週に1回程度」がトップ ・“コロナ禍”を経ての生活の変化…「睡眠時間が増えた」37.0% ・リモートワークのメリット…社員側「通勤の負担がなくなる」 経営者・役員側「通勤費用の削減」で「通勤に対する負担」で一致 ・社員の50.0%は「リモートワークの方が作業効率が良い」と回答、一方「出社」は32.0% ・経営者・役員は「出社の方が良い」が最多で43.0% |
今の働き方…「出社とリモートワークのハイブリッド型」60.0%、ハイブリッド型のリモートワークの頻度「週に1日程度」が最多
Q1. 【会社員】あなたがお勤めの会社での働き方について、近いものをお答えください。
(単数回答、n=200)
現状の実施状況に関わらずリモートワークが可能な会社員の方に、現状の働き方を聞くと、「出社とリモートワークのハイブリッド型」が60.0%、「フル出社型」が25.0%、「フルリモート型(全く出社することはない)」が15.0%という結果となりました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で定着したと言っていいリモートワークですが、新型コロナウイルス感染症のピークが過ぎた現在でもその働き方は一部残り、主流は「ハイブリッド型」になっているようです。
Q2. 【出社とリモートワークのハイブリッド型の会社員】あなたがお勤めの会社におけるリモートワークの頻度をお答えください。
(単数回答、n=120)
Q1で「出社とリモートワークのハイブリッド型」と回答した方に「リモートワークの頻度」をうかがうと、最も多かったのは「週に1日程度」で31.7%。次に「週に2日程度」28.3%、「週に3日程度」23.3%と続きました。リモートワークを実施しているとは言っても、その実施日は少ないようです。
“コロナ禍”を経ての生活の変化…「睡眠時間が増えた」がトップ リモートワークで通勤がなくなり、副業を始めたという声も
Q3. 【会社員】新型コロナウイルス感染症の流行時から(2020年1月以降)現在まで、あなたご自身に生活の変化はありましたか。
(複数回答、n=200)
では、リモートワークでの働き方も増えてきた新型コロナウイルス感染症の流行時から現在で、生活の変化は起きたのでしょうか。その内訳を聞いてみると、「睡眠時間が増えた」が37.0%と最も多く、「趣味に時間をかけられるようになった」32.5%、「家族で過ごす時間が増えた」32.0%、「健康的な生活を送れるようになった」30.0%と続きました。
また「現在リモートワーク(ハイブリッド型含む)」の方、「現在フル出社」の方、それぞれの立場で見ると、「現在リモートワーク(ハイブリッド型含む)」の78.7%の方が、何かしら生活の変化があったと回答したのに対し、「現在フル出社」の58.0%の方が「特に変化はない」と回答しました。やはり働き方の変化が生活にも大きく影響しているようです。中でも顕著だったのが「睡眠時間」で、「現在リモートワーク」の方は「睡眠時間が増えた」46.7%とトップだったのに対し、「現在フル出社」は8.0%と38.7ポイントも差がありました。
Q4. 【会社員】新型コロナウイルス感染症の流行時(2020年1月以降)と現在を比較し、働き方の変化によって起きた出来事・エピソードがあればお答えください。
(自由回答、n=200)
【リモートワークへの肯定的な意見】
・他社との打ち合わせは、全てオンラインで行うようになった。(48歳男性、研究・開発)
・会社でしやすい作業とリモートワークで良い作業を分けながら仕事を進められる。(50歳女性、財務・会計・経理)
・最低出社日数が定められ、それさえ満たせばリモートワークでよくなったので、時間に余裕がもてるようになった。出勤のストレスもなくなり、以前よりかなり快適になった。(41歳女性、財務・会計・経理)
・リモートワークで通勤がなくなったので、隙間時間で副業や運動を始めた。(56歳女性、クリエイター・デザイナー)
【リモートワークへの否定的な意見】
・自室で仕事ができるという開放感がなくなりストレスを感じるようになった。(42歳男性、営業)
・リモートワークの導入で、出社したときにできた簡単な意思疎通がしにくくなった。(49歳女性、人事・労務)
リモートワークのメリット…「通勤の負担がなくなる」約7割でトップ
Q5. リモートワークと会社に出社することを比較して、作業効率に変化はありますか。
(単数回答、n=200)
次に、リモートワークと出社では「作業効率」に違いはあるのでしょうか。「リモートワークの方が作業効率が良い(やや良いも含む)」と回答したのは50.0%で、「出社の方が作業効率が良い(やや良いも含む)」32.0%という結果でした。
また、こどもの有無でその内訳を見ると、こどもがいる方の“リモートワーク派”は56.5%、“出勤派”は27.1%なのに対し、こどもがいない方の“リモートワーク派”は45.2%、“出勤派”は35.7%という結果でした。こどもがいる方はリモートワークの方がこどもの世話をしながら仕事ができて良いと感じているのかもしれません。
Q6. 【会社員】リモートワークと会社に出社することを比較して、リモートワークのメリットをお答えください。
(複数回答、n=200)
ではリモートワークのメリットは何でしょうか。その内訳を見てみると、「通勤の負担がなくなる」が69.0%と最も高く、「ライフワークバランスが実現できる」43.5%、「プライベートの時間を増やすことができる」41.0%と続きました。
こどもの有無で見ると、大きな違いがあったのは「ストレス」について。こどもがいない方は「ストレスが減る」と35.7%の方が回答したのに対し、こどもがいる方は14.1%でした。こどもがいる方にとって、リモートワークは「通勤の負担がなくなる」ことはあっても、ストレス軽減にはつながらないようです。
出社のメリット…「社員同士のコミュニケーションが取りやすい」「印刷やコピーができる」
Q7. 【会社員】リモートワークと会社に出社することを比較して、出社のメリットをお答えください。
(複数回答、n=200)
一方で出社のメリットはなんでしょうか。その内訳をみると、「社員同士のコミュニケーションが取りやすい」が51.5%と最も高く、「印刷やコピーができる」44.0%、「働きやすい環境が整っている(スペース・空調・通信等)」40.0%と続きました。
Q8. 【経営者・役員】新型コロナウイルス感染症の流行時(2020年1月以降)と現在を比較して、ご自身の会社で以下のような働き方の変化はありましたか。
(単数回答、n=100)
リモートワークが可能な会社の経営者・役員の方にも意見をお聞きしました。
まず、新型コロナウイルス感染症流行時と現在とで働き方の変化をお聞きすると、最も多かったのが「コロナ禍からリモートワーク(フルリモートではない)を導入した(現在も継続中)」と「特に変化はない」が同率で26.0%、「コロナ禍でリモートワークを導入したが、今後は徐々に出社を増やしていく予定」19.0%と続きました。
Q9. 【経営者・役員】あなたの会社において、出社とリモートワークどちらが良いと考えていますか。
(単数回答、n=100)
経営者・役員の立場ではどのような働き方が良いと考えるのでしょうか。出社とリモートワークどちらが良いかをお聞きすると、「出社の方が良い(やや良い含む)」43.0%、「出社とリモートワークのハイブリッド型が良い」30.0%、「リモートワークの方が良い(やや良い含む)」21.0%で、リモートワークよりも出社の方が良いと考える経営者・役員が多いことがわかりました。
Q10. 【経営者・役員】Q9で回答した理由をお答えください。
(自由回答、n=100)
【出社の方が良い】
・互いに顔を見てコミュニケーションを取った方が作業効率が良い。(59歳男性、経営者)
・リモートワークはすぐに相談できないため無理がある。(51歳男性、役員)
・定例的な業務についてはリモートでも運用可能だが、プラスαの業務創出はリモートでは生まれない。(59歳男性、役員)
【出社とリモートワークのハイブリッド型が良い】
・今後、出産や育児、介護など様々な生活環境の変化に対応できるから。(59歳男性、役員)
・集まった方が効率いいが、働き方はできるだけバリエーションに富んだ方がいい。(50歳男性、役員)
Q11. 【経営者・役員】出社とリモートワークを比較して、リモートワークのメリットをお答えください。
(複数回答、n=100)
経営者・役員の視点からリモートワークのメリットについてお聞きしました。すると、「通勤費用を削減できる」42.0%が最も多く、「オフィスコストを削減できる」38.0%、「優秀な人材を確保できる」24.0%と続きました。
会社員側の意見で最も多かった「通勤」についてですが、会社員側は通勤にかかる時間や労力などの負担、経営者側は通勤費とその内訳は違うものの、「通勤」という点で一致する結果となりました。
■調査概要
調査機関:株式会社識学
調査対象:全国の従業員数10名以上のリモートワークが可能な企業(現状、リモートワークをしているかは関係なし)に勤める20歳~59歳の男女、会社員
また同じく、リモートワークが可能な企業の経営者・役員
有効回答数:300サンプル(会社員:200名/経営者・役員:100名)
調査期間:2023年3月20日(月)~22日(水)
調査方法:インターネット調査
※本調査では、小数点第2位を四捨五入しています。そのため、数字の合計が100%とならない場合があります。
■引用・転載時のクレジット表記のお願い
本リリースの引用・転載は、必ずクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
<例>「株式会社識学が実施した調査結果によると……」
【調査結果まとめ】
今回の調査で、新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに導入されたリモートワークが、現在も多くの企業で導入されていることがわかりました。リモートワークのメリットについて、会社員の多くが「通勤の負担がなくなる」「ライフワークバランスが実現できる」といったことを感じているようでした。
一方、経営者・役員の43.0 %が「出社の方が良い(やや良い含む)」と回答しており、「コロナ禍でリモートワークを導入したが、今後は徐々に出社を増やしていく予定」が19.0%でした。
経営者・役員が「出社の方が良い」と考える理由として「コミュニケーション」が挙がりました。出社して互いに顔を見られる環境であれば、すぐに相談できるだけでなく、誰が何をしているのか把握でき、マネジメントがしやすいと感じているのかもしれません。一方で、出産や育児、介護など様々なライフステージに合わせた働き方を認めていくために、「ハイブリッド型」が良いと考えている経営者・役員もみられました。また、リモートワークのメリットとして「優秀な人材を確保できる」24.0 %の方が回答していました。経営者・役員として、社員のマネジメントがしやすい出社と、通勤の負担がないリモートワークと、どのような働き方にするべきか悩んでいる方もいるかもしれません。
では、リモートワークでも社員一人一人がしっかりと結果を残すためにはどうするべきなのでしょうか。リモートワークの懸念として「生産性」の観点で考えてみましょう。
「リモートワークでは怠けてしまい、生産性が下がる。」といった懸念が考えられます。例えば、次のような営業担当がいた場合、どちらが「営業として一番仕事ができる」と言えるでしょうか。
① 残業や休日出勤などして一生懸命に仕事をしているが、売上目標を達成できない人
② 残業などはほぼしないが、売上目標を毎期200%達成する人
この場合、多くの方が②を選ぶかと思います。①は営業として求められている成果が出ていないため、仕事ができるとは残念ながらいえません。これを踏まえると、仕事ができる人とは「評価者(上司)が求める結果を出せる人」と言い換えることができます。評価項目が不明確であると、部下は何をすれば評価に繋がるか分からず、評価とは関係のない方向に努力をしてしまい「自分なりに頑張っているのに評価されない」といった状態になる可能性があります。このような状態では、結果として生産性が下がってしまいます。そのため、生産性を上げるためには、「評価項目は○○だから、△△を××達成して欲しい」といった形で明確に指示をすることが重要です。これにより、部下が迷いなく目標に向かって動けるようになり、結果として生産性が上がると当社では考えております。そのため、リモートワークでも明確なルール・目標を作成し、それを部下に遵守させることで、どのような働き方でも組織マネジメントができる環境になると考えています。
■識学について
【会社概要】
会社名:株式会社識学(SHIKIGAKU. Co., Ltd.)
本社所在地:〒141-0032 東京都品川区大崎2-9-3 大崎ウエストシティビル1階
電話番号:03-6821-7560
事業内容:「識学」を使った経営、組織コンサルティング
「識学」を使った従業員向け研修
「識学」をベースとしたwebサービスの開発、提供
「識学」関連書籍の出版
設立:2015年3月
代表者:代表取締役社長 安藤 広大
従業員数:230名(役員・パートアルバイト除く) ※2023/2/28 時点
支店情報:
■大崎分室
〒141-0032 東京都品川区大崎2-11-1 大崎ウィズタワー8階、19階
電話番号:03-6821-7560
■大阪支店
〒541-0052 大阪府大阪市中央区安土町3-3-9 田村駒ビル3階
電話番号:06-4400-6231
■名古屋支店
〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦1-20-30 伏見フロントビル10階
電話番号:052-990-6577
■福岡支店
〒810-0001 福岡県福岡市中央区天神4-6-7 JRE天神クリスタルビル2階
電話番号:092-600-7990
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 調査レポート
- ビジネスカテゴリ
- 経営・コンサルティングマーケティング・リサーチ
- ダウンロード