QNX、デジタルコックピットの開発を加速する車載ソフトウェアソリューション、業界の先駆けとなる「QNX Cabin」を発表
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高性能のソフトウェア定義型デジタルコックピットの構築を簡素化し、最先端の車載体験を実現
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市場投入時間を短縮、グローバルな開発者のコラボレーションを促進、ソフトウェア開発コストを削減
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アジア太平洋地域に拠点を置く主要OEMがQNX Cabinをクラウドを活用した次世代コックピットの開発に採用
米国ラスベガス(CES)-- 2025年1月7日 - BlackBerry Limited(本社:カナダ オンタリオ州、CEO:ジョン・ジアマッテオ、NYSE:BB、TSX:BB)の事業部門であるQNXは、高度なデジタルコックピットの開発をクラウド上で仮想化する、OEM向けの革新的なフレームワーク「QNX® Cabin」を発表しました。クラウドベースの開発環境により、アーキテクトと開発者は「シフトレフト」が可能となり、コードの1行1行をクラウド上で設計、テスト、改良後、本番のSoC(System on Chip)ハードウェアへと容易に移植できます。このクラウドファーストのアプローチにより、複数のチームによる異なる拠点からのシームレスな共同作業が可能になり、開発ワークフローの迅速化、プロセスの合理化、全体的な市場投入期間の短縮が実現します。
デジタルコックピットは、ソフトウェア定義型自動車(Software Defined Vehicle 、SDV)の車内体験の基礎となっています。これには、インフォテインメントシステム、クライメートコントロール/コンフォートコントロール、先進運転支援システム(Advanced Driver Assistance Systems、ADAS)、デジタル計器クラスタなど、さまざまな機能が含まれます。しかし、自動車のライフサイクル全体を通じた新たな機能に対するエンドユーザーからの需要が高まる中、さまざまな複雑なソフトウェアシステムをまとまりのある単一のハブに統合することは、OEMにとって甚大な負担となっています。既存のソリューションはコラボレーションや拡張を実現する能力を備えておらず、開発時にサイロ化を招いています。
イノベーションを自動車設計の中心に据える
QNX Cabinは、安全認証取得済みのQNX®オペレーティングシステム(OS)上で実行されるADASなどのセーフティクリティカルな機能と、Android AutomotiveやLinuxなどのゲストOSで提供されるコンシューマーアプリケーションを融合させた、ミックスドクリティカリティ(重要度の混在した)な環境での開発の課題を解決します。QNX Cabinは、仮想化と業界標準のVirtIOインターフェイスを活用してこうした環境を提供しており、ハードウェアへの依存度を抑えて拡張性を向上させます。開発環境がSoCテストベンチとクラウドのいずれであっても、安全かつセキュアな開発環境を維持しつつ、OSアップデート後の冗長な開発サイクルを回避します。これにより、OEMは自社のソフトウェアをコントロールでき、継続的なイノベーションの実現により多くの時間を費やし、ソフトウェアの統合やハードウェア固有のインターフェイスに苦心する時間を削減できます。
QNXの最高執行責任者兼製品エンジニアリングサービス担当責任者であるJohn Wallは、次のように述べています。「特にクラウドベースの開発環境に依存しつつも安全性、セキュリティ、信頼性が求められるグローバル展開のエンジニアリング企業にとってデジタルコックピットの設計、開発、保守は、困難な作業です。私たちの取り組みは、開発者間の摩擦を減らし、市場投入期間を短縮し、次世代のソフトウェア定義型自動車体験の創造を可能にすることを目的としています。QNXは車載ソフトウェア分野で20年以上の実績を誇るとともに、さまざまな業界で信頼と専門知識を構築し受け継いできました。その基盤と、クラウドファーストの組み込み開発アプローチを組み合わせることで、QNXは今日のお客様の進化を続けるニーズに対応しています」
クラウド上で設計とテストのプロセスを簡素化
QNX Cabinは、VirtIOのオープン規格を採用した、業界をリードするクラウド対応SoC/ハードウェア非依存型デジタルコックピットリファレンスプラットフォームです。アジア太平洋地域を拠点とする主要OEMがすでに、クラウドベースの開発作業における規模、コスト、時間の効率化を推進するために、このソリューションを活用する契約を締結しました。モジュール式の統合を可能にする同プラットフォームのアーキテクチャにより、自動車メーカーは、パートナーおよびベンダーエコシステムからのソフトウェアの活用が容易になり、自社のニーズに応じた各種機能のカスタマイズや拡張を実現できます。こうした柔軟性によって、タッチ、音声、ジェスチャー操作などさまざまな入力方法のサポートが実現し、ユーザーとの対話性およびアクセシビリティが強化されます。
QNX CabinのデモをCESで公開
QNXは「CES」に出展し、QNX Cabinの統合デモを、Seeing Machines社やdSPACE社など多数のエコシステムパートナーとともに実施します。Seeing Machines社は、QNX Cabinと自社のドライバーモニタリングシステム(DMS)テクノロジーとの統合を実現した初の企業です。OEMはその高度なアルゴリズムを活用してドライバーの眠気や注意力の低下を監視し、危険運転のリスクを軽減しながら、世界各国の新たな安全規制を遵守することができます。また、dSPACE社のSIL(Software-in-the-Loop)ツールスイートが実現する、QNX Cabinでのシームレスなデータ再生の仕組みを紹介します。これはOEMとティア1メーカーを対象として、継続的インテグレーションと継続的デリバリー/デプロイメント(CI/CD)プロセスの改善に向け進行中の活動をサポートするもので、開発中に特定されたあらゆる問題の再現とデバッグを支援し、高度な車両力学とトラフィックシミュレーションを作成することで、コーナーケースに対するテストの強化を実現します。
QNXの車載用製品を「CES」(於:ラスベガス・コンベンション・センター、期間:現地時間2025年1月7~10日)にて展示します。QNXブース(西ホール、#4224)までご来場いただくか、こちら< mediarelations@blackberry.com >から担当者とのミーティングをご予約ください。
QNXの組み込みソフトウェアソリューションのポートフォリオが、迅速な安全認証の取得、信頼性の確保、開発期間の短縮にどのように役立つかについての詳細は、QNXをご覧ください。
BlackBerryについて
BlackBerryは、世界の企業や政府機関向けに、インテリジェントなソフトウェアとサービスを提供しています。BlackBerryの高性能な基盤ソフトウェアにより、大手自動車メーカーや産業界の大手企業は、安全性、セキュリティ、信頼性を損なうことなく、革新的なアプリケーションの開発、新たな収益源の創出、変革的なビジネスモデルの展開を実現できます。カナダ・オンタリオ州ウォータールーに本社を置く当社は、セキュアな通信分野における深い専門性を有し、包括的で高度なセキュリティを備え、広範な認証を取得したポートフォリオを通じて、業務の回復力を提供しています。また、AIと機械学習を活用した先進的なサイバーセキュリティソリューションをお客様に提供する先駆者でもあります。AIと機械学習を活用して、サイバーセキュリティ、安全性、およびデータプライバシーソリューションの分野で革新的なソリューションを提供しています。さらに、エンドポイントのセキュリティ管理、暗号化、組み込みシステムなどの主要分野をリードしています。詳細は、BlackBerry.comをご覧いただくと同時に、@QNX Newsをフォローしてください。
QNXについて
QNXは、BlackBerry Limited(NYSE: BB; TSX: BB)の事業部門として、人々の体験を豊かにし、テクノロジー主導型の産業の可能性を広げ、ソフトウェア定義型企業が成長できる信頼できる基盤を提供しています。当事業部門は、安全かつセキュアなオペレーティングシステム、ハイパーバイザー、ミドルウェア、ソリューション、開発ツールの提供において業界をリードし、信頼される組み込みソフトウェアの専門家によるサポートとサービスを提供しています。QNXテクノロジーは、現在2億5500万台以上の自動車を含む、世界で最もクリティカルな組み込みシステムで採用されています。QNXソフトウェアは、自動車、医療機器、産業用制御装置、ロボット、商用車、鉄道、航空宇宙・防衛など幅広い業界で信頼を獲得しています。1980年に設立されたQNXは、カナダ・オタワに本社を置いています。詳細については、qnx.comをご覧ください。
©2025 BlackBerry Limited。BLACKBERRYおよびEMBLEM Design、QNXおよびQNXロゴデザインなどの商標(ただし、これらに限定されない)は、BlackBerry Limitedの商標または登録商標です。また、このような商標に対する独占的権利が明確に留保されています。その他すべての商標は各社の所有物です。BlackBerryは第三者のいかなる製品またはサービスについて責任を負うものではありません。
報道関係者お問い合わせ先
QNX Japan広報事務局
電話: 03-4405-9537
Email: BlackBerryPR@next-pr.co.jp
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