OrcaRouter、AIエージェントの実行記録をローカルとクラウドで相互に持ち運べる機能を提供 開始
手元で記録した実行をクラウドへ、クラウドで記録された実行を手元へ。2つのコマンドで相互に転送し、共通の記録形式で再現・調査が可能に
FlashLabs株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:細井洋一、以下「FlashLabs」)は、米国のAI研究機関Continuum AIが開発し、当社が日本市場向けに独占提供するAI推論ゲートウェイ「OrcaRouter」(AIモデルへのアクセスを1つにまとめる中継サービス)において、開発チームによるオープンソースの実行記録ツール「OrcaReplay」とOrcaRouterの間で、AIエージェントの実行記録を相互に転送できる機能を提供開始したことをお知らせします(2026年9月16日発表※1)。手元のパソコンからクラウドへ送る「orca push」と、クラウドから手元に取り込む「orca pull」の2つのコマンドで行き来します。
AIエージェントの実行は、記録する場所によって見えるものが違います。エージェントが動くパソコン側では、実行したコマンド、書き換えられたファイル、外部ツールの利用といった「実際に起きたこと」が見えます。一方、モデルとの通信路上に立つOrcaRouter側では、モデルへの問い合わせ内容と応答、どのモデルへ振り分けたか、チームの他のメンバーや自動実行(CI)が流した通信が見えます。どちらか一方だけでは「何が起きたのか」は分かりません。両者は以前から同じ記録形式「orca-trace v0」で記録を書いていましたが、行き来させる手段はブラウザでのダウンロードとアップロードフォームしかありませんでした。今回の機能は、その往復をコマンド2つに置き換えるものです※1。

主なポイント
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手元とクラウドの双方向の転送に対応。手元から送る「orca push」と、手元へ取り込む「orca pull」の2つのコマンドで行き来※1
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両側とも同じ記録形式orca-trace v0を使うため、送った記録も取り込んだ記録も同じ道具で開ける※1
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パソコン側でしか見えないもの(コマンドの実行結果、ファイルの変化、外部ツールの利用)と、通信路上でしか見えないもの(モデルへの問い合わせと応答、振り分けの判断、チームや自動実行の通信)を1つの記録として確認可能※1
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従来はブラウザでのダウンロードとアップロードフォームが必要だった往復を、コマンド2つに短縮※1
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クラウド側の記録は管理画面の「Insights」→「Sessions」から確認。手元に取り込めば、通信を遮断した状態での再現や、別モデルへの切り替え比較ができる※1
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送信先は明示的に指定した場合のみ。初期設定のままでは実行記録は送信されない※2
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転送に使うAPIキーは「replay」権限の専用キー。モデルの利用や他サービスへの中継には使えない※2
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記録の受け取り側は照合値を再計算して一致を確認し、秘密情報が平文で含まれていないかを独立に検査。問題があれば受け取りを拒否※2
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手元側のツールはApache-2.0、記録形式の仕様はCC BY 4.0で公開。インストールはnpm i -g orcareplay(Node.js 20以降)※3
開発の背景
AIエージェントが何をしたのかを正確に知るには、2つの視点の記録が要ります。1つはエージェントが動いたパソコン側の視点です。実行したコマンドが成功したのか失敗したのか、どのファイルが書き換えられたのか、どの外部ツールが呼ばれたのか。エージェントが実際に及ぼした影響はここに現れます。
もう1つはモデルとの通信路上の視点です。どんな問い合わせを送り、どんな応答が返ってきたのか。どのモデルや提供元へ振り分けられたのか。同じチームの他のメンバーや自動実行が流した通信もここを通ります。通信路上の記録は、1台のパソコンでは決して見えません。
従来のモニタリングツールは、このどちらか一方しか見ていませんでした。コストや処理量は分かっても、書き換えられたファイルまでは分からない。逆に手元の実行記録は詳細でも、チーム全体で何が流れているかは分からない。片方だけでは「何が起きたのか」を説明できません。
OrcaReplayは2026年9月1日に公開した、エージェントを改造せずに実行を記録・再現できるオープンソースツールです。OrcaRouterは2026年9月16日から、通信路上の実行を管理画面の「Insights」→「Sessions」で確認できるようにしました。両者は同じ記録形式で書かれていたため、本来は1つにつながるはずのものでした。しかし実際の往復は、ブラウザから記録をダウンロードし、もう一方へアップロードフォームで送る、という手作業でした。実行記録はファイルの数もサイズも小さくありません。手作業の往復は、記録を調べる回数を減らしてしまいます。
実行記録の相互転送について
今回追加したのは、次の2つのコマンドです※1。
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orca push [run] — 手元の実行記録をクラウドへ送る
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orca pull <run> — クラウドの実行記録を手元に取り込む
orca pushは、ほかのコマンドと同じく直近の実行を既定の対象とします。orca pullは実行の識別子を指定します。まだその記録を手元に持っていない状態では「直近」が意味を持たないためです※1。
送られる記録は、実行記録本体と、そこから参照されるデータです。データは内容そのものから名前が決まる形式で保存されるため、同じ内容が重複して送られることはありません※1。手元に取り込んだ記録は、通信を遮断したまま内容を変えずに再現したり、実行の途中の時点から別のモデルへ切り替えて比較したりできます。クラウド側の記録は、管理画面の「Insights」→「Sessions」から確認します※1。
記録を安全に運ぶための設計
実行記録には、エージェントが見たファイルの中身やコマンドの出力が含まれます。取り扱いに注意が必要な情報であることを前提に、次のように設計しています※2。
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送信先の初期値はありません: 中継サービス(OrcaRouter)は、モデルの通信を中継する設定では既定として案内されますが、実行記録の送信先にはなりません。送信先として扱われるのは、利用者が明示的に指定した場合だけです。指定のない状態でorca pushを実行すると、送信されずに理由が表示されます※2
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作業フォルダの変更履歴は、指定がある場合のみ送ります: 記録の事後編集は本文と参照データを書き換えられますが、圧縮されて保存された変更履歴までは書き換えられません。そのため、指定のない限りアップロードには含めません※2
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キーには持ち場があります: 転送に使うキーは、設定した送信先に対してのみ使われます。別の送信先を指定した場合は、そのキーでの転送を拒否します※2
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キーのない送信は行いません: 認証のない送信要求は実行せずに拒否します※2
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途中で壊れた状態を残しません: 取り込みの上書きは、新しい記録を別に書き出してから名前を切り替える方式で、中断しても元の記録か新しい記録のどちらかが完全な状態で残ります※2
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受け取り側で2重に確認します: 受け取った記録は照合値を再計算して照合し、秘密情報がそのまま含まれていないかを検査します。検出した場合は受け取りを拒否します※2
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記録時の自動除外は書き込みの経路に組み込まれています: 実行記録は保存される前に必ず秘密情報の検出と置き換えを通るため、呼び出し側が迂回できません※2
なお、記録にはエージェントが見た情報が含まれます。秘密情報の自動除外は最善の取り組みであり、完全を保証するものではありません。実行記録は、コマンドの実行履歴と同等以上に慎重に扱う必要があります※2。
今後の展望
OrcaReplayとOrcaRouterは、実行記録の形式「orca-trace v0」を共通の土台として、手元とクラウドの記録を同じ道具で扱える方向に開発を進めています。今後は、対応するエージェントの拡充、記録に含める情報の拡張、チームでの共有やレビューの導線を整えてまいります。OrcaRouterは引き続き、AIエージェントの開発と運用の生産性向上に貢献するツール群の提供に取り組みます。
OrcaRouterについて
OrcaRouterは、米国のAI研究機関Continuum AIが開発し、FlashLabs株式会社が日本市場向けに独占提供するAI推論ゲートウェイ(AIモデルへのアクセスを1つにまとめる中継サービス)です。OpenAI互換のAPIを備え、Anthropic、OpenAI、Google Gemini、DeepSeek、Grok、Qwenなど200以上のLLM・生成AIモデルを単一のゲートウェイから利用できます。直近では、GPT-6 Astra、Claude Opus 5、Gemini 3.8 Flash、Grok 4.6、DeepSeek-V4.1-Flashなど、各社の最新モデルが公開後まもなくカタログに追加されています。OrcaRouterのAIモデル一覧からすべてのモデルを確認できます。APIキーの発行と接続設定はOrcaRouterの管理画面から行えます。
会社概要
FlashLabs株式会社
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本社所在地:東京都千代田区一番町10番8号
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代表取締役:細井洋一
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設立:2023年7月
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事業内容:AI応用研究所(Human-AI Hybridで営業・CXの自動化・自律化。OSS音声モデルChromaの開発元)
Continuum AI
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「次の10年の知能システムを支える基盤インフラを開発する研究機関(米国)」
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OrcaRouterの開発・提供
本件に関するお問い合わせ
FlashLabs株式会社 マーケティング部 小林光喜
E-mail:koki.kobayashi@myflashcloud.com
※1 本リリースの内容は、2026年9月16日のOrcaRouter公式Xアカウントでの発表、およびGitHubリポジトリ(Continuum-AI-Corp/OrcaReplay)の公開情報(当社確認・2026年9月19日時点)に基づきます。コマンドの名称、送受信の手順、管理画面の導線は変更される可能性があります。
※2 送信先・キーの扱い・受け取り側の確認・秘密情報の自動除外に関する記述は、OrcaReplayのREADMEおよび記録形式の仕様(当社確認・2026年9月19日時点)に基づきます。秘密情報の自動除外は最善の取り組みであり、記録に機密情報が含まれないことを保証するものではありません。
※3 ライセンスとインストール方法は、上記GitHubリポジトリの公開情報(当社確認・2026年9月19日時点)に基づきます。インストール可能なバージョンはnpm i -g orcareplayで取得できる最新版です。
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