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IBM、量子コンピューター業界初の開発者認定資格を提供開始

IBM Quantumは、量子コンピューターのプログラミングに関する世界初の開発者認定資格を発表します。

日本IBM

量子コンピューティングは、コンピューターの難解な問題の解決方法を変える可能性を秘めており、ここ数年で世界的な関心が爆発的に高まっています。何千人もがQiskit Global Summer School ( https://medium.com/qiskit/heres-how-i-taught-a-quantum-computing-course-to-over-4-000-students-at-once-d2501843e9a6 ) に参加し、IBMが支援するオープンソースの量子ソフトウェア開発キットであるQiskitのインストール数は60万件  ( https://medium.com/qiskit/celebrating-2020-qiskits-best-year-yet-832ccc34d397 ) を超えました。ある市場調査レポートによると、量子コンピューティングは2030年までに650億ドル規模の産業 ( https://www.globenewswire.com/news-release/2020/02/10/1982087/0/en/Quantum-Computing-Market-is-Poised-to-Surpass-64-988-3-Million-By-2030-P-S-Intelligence.html ) となり、その結果として、新たな量子関連の仕事が生まれると予測されています。IBM Quantumは、IBM量子開発者認定資格 ( https://www.ibm.com/certify/exam?id=C1000-112 ) を通じて、あらゆる開発経験を持つ方々にQiskitを使ったプログラミングの認定資格を取得する道を提供し、量子コーディングのスキルを活用して、この新しく可能性に満ちた分野で、潜在的な機会を得られるようにしていきます。

Pythonと線形代数の基礎知識さえあれば、どなたでもQiskitを使って実際の量子コンピューティング・ハードウェアをプログラミングすることができます。IBMは、2017年にQiskitを発表後、何千ものユーザーがアプリケーションを開発し、コードの保守・改良、ライブおよびオンラインのハッカソン、サマースクール、その他の教育の機会に参加をして、この活気に満ちたオープンソースコミュニティを構築してきました。今回の量子コンピューターの開発者認定資格提供の取り組みは、そうした取り組みをさらに加速させるものと位置付けています。

IBMは、オープンな量子ソフトウェア・エコシステムの構築に向けたロードマップの進展に伴い、量子コンピューティングのスキルをそれぞれのコミュニティーや業界にもたらすことができる、多様でグローバルなクラウドネイティブの開発者エコシステムを構築したいと考えています。IBMの量子開発者認定資格により、企業や研究機関は、量子コンピューターを活用できる人材育成に向けた明確な道筋を見出すことができます。従来的なプログラミングやプログラミング以外の業務に従事する人材を採用する場面において、この認定資格を保有していれば、将来のコンピューティング人材に求められるスキルを前向きに取得しようとする先進的な考えを持った人材であると認識されるようになります。また、技術的なリーダーシップの役割を担っている方々にとっては、組織内で量子コンピューティング関連の方向性を決定するうえで、この認定資格が役立つと思われます。この量子開発者認定資格プログラムを通じて、量子分野に関心のある方々がより将来有望な職を得られるようになることを期待しています。

IBMが提供する量子開発者認定資格は、ピアソンVUEプラットフォームで提供される60問の認定試験です。この試験に合格すると、Qiskitを使ってIBMの量子コンピューターやシミュレーター上で量子コンピューティング・プログラムを作成・実行した経験があり、かつ、製品ドキュメントやサポート、同僚からの支援をほぼ受けることなくこれらの実務を実行できることが証明されます。試験の言語は英語で、全世界で実施されます。

本日の発表は、一連の認定資格の中の初期段階のものであり、量子コンピューティングに精通し、Qiskitを使って量子回路の構築・実行を行えることを実証することに焦点を当てています。例えば、以下の例題は、特定の量子状態で初期化された量子ビットに様々な回転を加えた場合に、様々な基底での測定を経て得られる結果の確率を問うセクションからの問題です。この問題を解答するには、純粋な量子状態、量子ゲート、異なる基底での測定に関する知識が必要です。

今後の認定資格では、これらのスキルを活用して、最適化、化学、金融などの問題を解決するための量子コンピューティング・アプリケーションの構築に精通していることを認定していきます。IBM量子開発者認定資格は、IBM Quantumのハードウェアおよびソフトウェアの進展とともに進化し、認定者が最先端のハードウェアやアプリケーション・モジュールを使用できることを実証していきます。

例題
このコードフラグメントの場合, 測定結果が|0>になる確率はどれくらいか。

qc = QuantumCircuit(1)
qc.ry(3 * math.pi/4, 0)

A. 0.8536
B. 0.5
C. 0.1464
D. 1.0

量子スキルを証明する
IBM QuantumとQiskitのミッションの実現には、将来の量子コンピューティング人材の育成が不可欠です。チームは、Quantum Educatorsプログラム ( https://quantum-computing.ibm.com/programs/educators ) を通じて、教育者がIBM Quantumツールを利用できるようにするとともに、Introduction to Quantum Computing and Quantum Hardware ( https://qiskit.org/learn/intro-qc-qh ) という1学期にわたる講座や、高い評価を得ているLearn Quantum Computation Using Qiskit ( https://qiskit.org/textbook/preface.html ) という教科書を通じて、高品質な教材を提供しています。また、IBM-HBCU Quantum Center ( https://www.ibm.com/blogs/research/2021/02/ibm-hbcu-quantum-center-expands/ ) やThe Coding School ( https://www.ibm.com/blogs/research/2020/10/quantum-coding-school/ ) との協業が示す通り、私たちのミッションの中心は、真に多様でグローバルな量子コンピューティングのエコシステムを構築することです。

認定資格を取得しようとする人にとって、費用が障壁となる場合があることは理解しており、このミッションの一環として、認定資格の取得に関心のある開発者には奨学金を提供する予定です。

私たちのチームは、世界初の量子開発者認定資格を提供できることを非常に誇りに思っています。将来的に量子コンピューティングに備えたいと考えている開発者や関係者にとって、この認定資格が貴重な学習の道筋となることを期待しています。

IBM量子開発者認定資格に申請する
https://www.ibm.com/certify/exam?id=C1000-112

※この記事は米国時間2021年3月29日に掲載したブログ(英語)の抄訳です。

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https://www.ibm.com/blogs/think/jp-ja/quantum-developer-certification/
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本社所在地
東京都中央区日本橋箱崎町19番21号
電話番号
03-6667-1111
代表者名
山口明夫
上場
未上場
資本金
1053億円
設立
1937年06月
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