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華為技術日本株式会社
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「デジタライゼーションをより早く-止むことなきイノベーション」ファーウェイ徐直軍(エリック・シュー)講演 日本語訳全文

本参考資料は2021年9月23日(現地時間)に中国深センで発表されたプレスリリースの翻訳版です。

ファーウェイ・ジャパン(コーポレート)

 [2021年9月23日、中国深セン] 本日、ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は、毎年恒例の旗艦イベントであるHUAWEI CONNECTを開幕しました。今回のイベントは初めて完全オンラインで開催されました。「Dive into Digital(デジタル化に突入する)をテーマとする今回のイベントでは、業界の先見者、ビジネスリーダー、最先端技術の専門家、エコシステムパートナーが一堂に会し、いかにデジタル技術をビジネスシナリオ、および業界のノウハウと上手く統合し、関係者が効果的に連携できるかについて模索し、オープンな業界のエコシステムを発展させ、成功の共有を推進します。ファーウェイの輪番会長の徐直軍(エリック・シュー)が基調講演をもってイベントを開幕しました。

HUAWEI CONNECT 2021で基調講演を行う、 ファーウェイ輪番会長の徐直軍HUAWEI CONNECT 2021で基調講演を行う、 ファーウェイ輪番会長の徐直軍


HUAWEI CONNECTにオンラインよりご参加ただき、ありがとうございます。オンラインで皆さまとつながる機会を頂けたことは、世界がデジタル変革で発展を遂げてきた証でもあります。今日は、この発展をさらに加速するために、いかにファーウェイが絶え間ない革新を続けているかについてお話します。

世界は急速に変化しており、デジタル技術も例外ではありません。今日、デジタル化の重要性については世界的な合意がなされています。これは誰もが合意する唯一のことかもしれません。170か国以上が国家のデジタル戦略を発表しています。最近の発展により、デジタル変革がこれまで以上に現実的、且つ緊急なものであることを再認識させられます。

第1に、長引くパンデミックがこの2年で製品とサービスのデジタル化を加速させました。マッキンゼーによると、COVID-19により、デジタル変革は世界で7年、アジア太平洋地域で丸10年分も飛躍的に進みました。また、この調査によると、デジタル化はもはや面倒で非現実的な取り組みとは見なされていません。むしろ、企業は予測よりも20倍から25倍、急速に物事を進めています。今では、オンサイトとリモートの混在での業務が職場の未来であることは、概ね受け入れられています。

第2に大きなきっかけとなるのは、炭素排出と地球温暖化に対する地球規模での積極的な取り組みです。欧州連合では2050年までにカーボンニュートラルを達成する計画を発表し、中国では2030年までにピーク排出量に達し、2060年までにカーボンニュートラルとなることを公約しています。デジタル技術は、すべての業界の排出量を削減するための鍵を握ります。世界経済フォーラムの調査によると、ICT技術は2030年までに121億トンの産業排出量の削減に貢献しますが、これはICT産業自体の排出量の約10倍です。

第3に、ますます複雑化する地球環境により、企業はビジネスの回復力をより戦略的に優先するようになりましたが、これには、デジタル技術が重要な要素となります。パンデミックからの経済回復と低炭素開発の両方が、世界中の組織にデジタル変革のペースを加速させるよう促しています。

幸いなことに、基盤となる技術は準備万全です。多くの国が、パンデミックに立ち向かう中でこのことに気付くようになりました。基盤となるデジタル技術とインフラの開発が、デジタル変革の確固たる基盤を築きました。

世界には、既に5G商用ネットワークが176あり、5Gが産業のデジタル化をいかに推進できるかを調査する10,000以上のプロジェクトがあります。消費者に関して、既に世界には4億9000万人以上の5Gユーザーがいます。IDGによると、世界の組織の81%が既にクラウドを使用している、あるいはクラウドにアプリケーションを有しています。AIはかつてないほど急速に発展しています。ローランド・ベルガーの調査によると、AIは既にすべての業界に浸透しています。ハイテク、通信、金融、自動車、組立などの特定のセクターでは、AIの導入率は60%を超え、サービス、ヘルスケア、小売業の導入率は、それぞれ約50%、40%、38%です。

デジタル変革が共通のビジョンであるように、技術自体も共有できます。では、前進のための最善の方法は何でしょうか?国、企業、業界はすべて、異なっており、それぞれに固有の課題があります。従って当然、彼らの理解、戦略、開発ペース、およびデジタル変革へのアプローチも異なる傾向にあります。このように、真のデジタル変革には、程遠い状況です。

ファーウェイの使命および構想は、すべての人、家庭、組織にデジタル化をもたらし、完全に接続されたインテリジェントな世界を実現することです。業界のデジタル化を支援することは、当社の使命にとって重要な側面です。業界のデジタル変革の成功なくして、当社の使命を果たすことはできないとさえ言えるでしょう。

当社の価値提案には4つの柱があります。

・   ユビキタス接続:当社は、すべての人がつながる権利を有していると考えます。ファーウェイの役割は、すべての人とモノを接続し、ユーザー体験の質を改善し続けることです。

・   遍在的インテリジェンス:当社では、AIはあらゆる業界がエンドツーエンドの価値創造プロセスのすべてのステップを一段上のレベルに引き上げることを可能にする、汎用技術であると位置付けます。

・   パーソナライズド体験:すべての人は唯一無二です。当社は、すべての人の個性が完全に尊重され、個人の可能性が完全に解き放たれるように、パーソナライズされた製品およびサービスの提供に尽力しています。

・   デジタルプラットフォーム:当社は、デジタル化により文明がまったく新しい高みに到達できると確信しています。オープンで安全、そして柔軟性があり、使いやすいデジタルプラットフォームを提供することで、業界全体のイノベーションを促進し、業界のアップグレードを促して、社会の進歩に貢献しようと努めています。

デジタル開発はデジタル技術に依拠しています。デジタル技術が持続力を持ち続けるためには、革新と価値創造を継続する必要があります。クラウド、AI、ネットワークは3つの重要なデジタル技術です。今日はこれら3つについてお話しした後、低炭素開発を実現するために当社が実践する内容について触れたいと思います。当社が経験したいくつかの進展と、業界が今後、向かうであろうと当社が考える内容についてお話します。

まず、クラウドサービスから始めましょう。

2016年9月1日、第1回目のHUAWEI CONNECTで、私は「Embrace and Integrate with the Cloud to Become a Digital Enterprise(クラウドを導入し、統合して、デジタル企業になろう)」という基調講演を行いました。

2017年3月19日、当社は中国の長沙で開催されたファーウェイ Eco-Partner Conferenceで、クラウドBUの設立を発表しました。その際、2017年以降、パブリッククラウドサービスを使用してオープンパブリッククラウドプラットフォームを構築する取り組みを強化する事も表明しました。当社は特定の業界にフォーカスし、パートナーと協力してクラウドエコシステムを構築し、共にパイを成長させる事となりました。

4年後の現在、HUAWEI CLOUDは、230万人以上の開発者、14,000人のコンサルティングパートナー、および6, 000人の技術パートナーが集まり、HUAWEI CLOUDマーケットプレイスでは、4,500以上のサービスを利用できるようになりました。HUAWEI CLOUDは、インターネット企業、従来の企業、そして政府が組織をデジタル化するための重要なプラットフォームとなっています。HUAWEI CLOUDは、パートナーのパブリッククラウドと共に、現在、世界170か国以上の27の地域にサービスを提供しています。ガートナーの調査によると、HUAWEI CLOUDは2020年にIaaS市場で最も急成長したクラウドであり、中国のクラウドサービスプロバイダーでは上位2位、世界の上位5位となりました。大きな発展を遂げてきましたが、これは未だ始まりに過ぎません。

HUAWEI CLOUDでの当社の使命は、ユビキタスクラウドとインテリジェンスにより、インテリジェントな世界を実現するクラウド基盤を構築することです。業界のデジタル化が加速する中、HUAWEI CLOUDはさらなる発展を遂げる気概です。

デジタル変革が定着し始め、デジタルアプリケーションの多様化と複雑化に伴い、弾性リソースおよび、シンプルなO&Mなどの基本のみを提供する従来型のクラウドサービスでは、もは​​や太刀打ちできません。超弾性リソースは、アジャイルアプリケーションの開発・反復と共に、クラウドサービスの進化への道です。これがテック企業、従来の企業、および政府が揃ってクラウドネイティブの概念を導入し始めた所以です。クラウドネイティブアプリケーションへの移行により、従来の企業や政府は、リソースの弾力性と俊敏性の向上から恩恵を得られます。さらに、新しいクラウドネイティブサービスに付随するビッグデータとAIを活用することで、より大きな価値を創出できます。

HUAWEI CLOUDはクラウドネイティブの提唱者であり、パイオニアとして、2016年以来、多数のクラウドネイティブサービスを発表しており、インターネット企業、従来の企業、そして政府がクラウドネイティブとなる支援をしています。この経験に基づき、当社では2020年に開発の次期フェーズとなるクラウドネイティブ2.0の概念を提起し、すべての組織を新たにクラウドネイティブにできることを希望しています。

クラウドネイティブアプリケーションがあらゆる種類の様々なシナリオで普及するにつれ、分散型の展開、複数のクラウド及び複数のリージョンをまたいだ統合管理、そして一貫したエクスペリエンスの確保はますます重要となります。

このニーズに対応するため、ファーウェイでは長年の取り組みの末、業界初の分散型クラウドネイティブサービスのHUAWEI CLOUD UCSを本日、発表します。UCSは「ユビキタス・クラウド・ネイティブサービス」の略です。HUAWEI CLOUD UCSにより、地理的、クラウド間、またはトラフィックの制限によって制約を受けないクラウドネイティブアプリケーションを使用して、組織に一貫したエクスペリエンスを提供したいと考えます。UCSは、すべてのビジネスシナリオにクラウドネイティブ機能をもたらし、あらゆる業界でクラウドネイティブアプリケーションの導入を加速させることを目指します。

それでは、人工知能に移りましょう。

2018年10月、ファーウェイは上海のHUAWEI CONNECTでフルスタック・オールシナリオAIポートフォリオを発表しました。2019年8月23日、当社は深センでAIコンピューティングフレームワークMindSporeのオープンソース化計画を発表しました。この発表以来、当社では計画に忠実に、目標を達成してきました。

まず、ハードウェアに関して、10社以上のパートナーが当社のAscendモジュールとカードを用いたAIハードウェア製品を発売しています。

また、MindSporeは2020年3月に予定通り、オープンソースとなりました。以来、2021年8月末までに60万回以上ダウンロードされ、中国で最も活気あるAIコミュニティとなっています。100以上の大学ではカリキュラムにMindSporeが含まれます。MindSporeは今や、中国のAIコンピューティングフレームワークの主流と言っても過言ではありません。

さらに、500以上のパートナーがAscendをベースに600以上のAIソリューションを開発しています。これらのソリューションは、さまざまな業界で使用されています。概して、当社のフルスタック・オールシナリオAIポートフォリオは予定どおりの進展を見せています。

HUAWEI CONNECT 2019では、Atlas900クラスターを発表しました。当時、単一のクラスターは1,024個のAscend 910 AIプロセッサーを使用し、256 PFLOPSの計算能力を提供していました。現在、単一のAtlas 900クラスターは最大4,096個のAscend910 AIプロセッサーを使用でき、ノンブロッキングネットワークで1 EFLOPSを実現します。

これらのクラスターに加えて、HUAWEI CLOUD ModelArtsは、クラスター間の動的適応ルーティング技術により、電力制限に応じて、クラスターの計算能力を4〜32倍に拡張できます。これにより、最大32 EFLOPSの計算能力を実現し、線形加速比は85%以上に向上します。現在、Atlas 900クラスターと、これを基盤とするクラウドサービスは、運輸、金融、エネルギー、製造、医療など、あらゆる業界の300以上の企業にサービスを提供しています。また、多くの企業と研究機関の大型モデルトレーニングに使用されています。

以下はAtlas 900AIクラスターがサポートする、注目度の高い事前トレーニング大型モデルの一部です。

・   HUAWEI CLOUD Pangu 中国語NLP大型モデル

・   HUAWEI CLOUD Pangu CV大型モデル

・   HUAWEI CLOUD Pangu 薬物分子大型モデル

・   HUAWEI CLOUD Pangu 科学計算大型モデル

・   専用のリモートセンシングフレームワークのLuojiaNet

・   鵬城実験室向けPangu 中国語NLP大型モデル

・   鵬城実験室のバイオ薬剤大型モデル

ファーウェイのフルスタック・オールシナリオAI戦略では、ModelArtsがAIアプリケーションのイネーブラーとして位置付けられています。目標は、驚く程シンプルなAIアプリケーションの開発を実現して、深刻化するAIの専門家と熟練者不足に対処することです。ModelArtsにより、AIの基本を理解するすべてのエンジニアが、独自のAIモデルとアプリケーションを開発できるようにすることを期待しています。ModelArtsは過去3年以上にわたり、さまざまな業界の何千ものAIアプリケーションプロジェクトで使用されてきました。この間、当社は革新を続け、業界のノウハウを蓄積してフレームワークを順応させ、デジタル変革および、AI導入の様々な段階にある組織のニーズに応えられるようにしました。これにより、ModelArtsをベースとする一連のフルパイプラインのシナリオベースのサービスが実現しました。これらサービスの作成は、当社がModelArtsの目標を達成するための第一歩となります。

多くの企業では、AIアプリケーション開発には3つの段階があり、ModelArtsでは、それぞれに的を絞ったサービスを提供します。

第1段階において、ほとんどの企業は、一般のタスク、または特定のタスクのいずれかに対して、AIの実験的なアプローチを導入します。この段階において、企業は主にモデルの開発と実現可能性にフォーカスします。多くの場合、この段階の企業のAI機能は、かなり制限されています。これに対処するため、ModelArtsでは、ドメインスイート、サンプルシナリオ、Pangu大型モデル、事前トレーニングモデルなどのサービスと開発ツールを提供し、エンジニアがコードを多用せずにAIモデルを速やかに習得して、トレーニングと検証ができるようにします。

第2段階は「クイックウィン」のフェーズで、企業は成功実験を元に、AIを用いて速やかに価値を創出することにフォーカスする傾向があります。このフェーズでは、AIの開発はもはやモデルの開発ではなく、1つ以上の実際のタスクを促進することを目的に、特定の展開環境と特定の業界要件に対応して、信頼できる設計を導入します。そのため、ModelArtsはこの段階の組織に向けて、信頼できるコンポーネントとセキュリティアルゴリズム、ModelBox、AutoSearch、Pangu大型モデルなどを提供し、AIエンジニアがソリューションを多様な展開環境に適応させ、実際のシナリオで使用できるAIアプリケーションを速やかに開発できるようにします。

第3段階は、体系的なAIアプリケーション、またはAIサブシステムの開発です。多くの場合、この段階では複数のアプリケーション、ツール、およびシステム間の連携が必要です。ModelArtsは、MLOps、OptVerseAI Solver、科学計算、Pangu大型モデル、異種分散システムスケジューラ、そしてエコシステムパートナーからの広範な業界固有のコンポーネントとツールを提供して、シンプルで効率的なAIシステムの開発をサポートします。当社ではModelArtsにより、すべてのエンジニアにAIアプリケーションの開発に必要なツールとサポートを提供できるよう尽力しており、この目標をできるだけ早く達成できるよう取り組んでいます。

(中略)


デジタル変革が、一夜では実現できない長期的なプロセスとなることは、疑う余地がありません。幸い、テクノロジー業界はかつてないほど躍動的で活気に満ちています。そして、これまで絶え間ないイノベーションがデジタル化の原動力となってきました。今後、デジタル化に向けた、より壮大な目標を達成するためには、継続的ないイノベーションが鍵となります。より良い未来のために、留まることなくイノベーションを起こしていきましょう。

ありがとうございました!

※講演内容の全文は添付資料をご確認ください

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業種
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本社所在地
東京都千代田区大手町1-5-1 大手町ファーストスクエアウエストタワー12F
電話番号
03-6266-8008
代表者名
侯涛
上場
未上場
資本金
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設立
2005年11月
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