90分間の遮熱性能を有する防火パネルシャッター「スプリットシータ™」を開発
大臣認定を取得した防火設備により中大規模建築物の木造・木質化を安全・快適に実現
株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:佐藤俊美)は、三和シヤッター工業株式会社(本社:東京都板橋区、社長:髙山盟司)と共同で、部分的に木造化した建物においても、普段は大きな開口部で利便性を確保しつつ、火災時には延焼を遮断するパネルシャッター「スプリットシータ」を開発し、2025年3月31日に90分間の遮熱性能(認定番号EH090-0001、EH090-0002)を有する防火設備として、初めて国土交通大臣認定を取得(※1)しました。
1.開発の背景
2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、建設業界ではCO2を固定できる木造建築や、耐火被覆・内外装に木材を使う木質化のニーズが高まっています。建築物の木造・木質化を推進する上で、火災・延焼対策が重要課題であり、建築基準法では、「中大規模建築物の一部を木造とする場合には延焼を遮断する区画壁の開口部に遮熱性能のある防火設備の設置を要する」と定められています。
このため、区画壁の開口部は鉄を基材とし、ケイ酸カルシウム板を重ね張りした重い扉を設置し、常時閉鎖するのが一般的であり、大きな開口部が作れないと考えられてきました。
そこで両社は、建築物の木造・木質化の推進と、自由な空間設計・簡易な運用の両立を可能にするスプリットシータを開発しました。
2.スプリットシータの特長
(1)遮熱と遮煙を兼ね備えた構造
スプリットシータは、遮音・遮煙性能のあるパネルシャッターに発泡性耐火被覆シートを組み合わせた構造です。従来の防火シャッターは遮炎性能のみを有していましたが、スプリットシータは耐火壁と同様の遮熱性能を有しています。シャッターに貼られた耐火シートは加熱すると発泡(膨張)し、断熱層を形成することで遮熱性能を発揮します。


【参考:90分間の加熱試験における非加熱面での温度比較】


(2)常時閉鎖の必要がなく、空間に開放感を持たせることが可能
スプリットシータは、火災発生時に自動的に閉まる仕組みのため、常時閉鎖する必要がありません。告示仕様(※2)では防火扉で閉塞(へいそく)感のあった場所がスプリットシータ導入により大きな開口部となることから、建築物に連続した空間による開放感を持たせることが可能です。
【実現できる空間の比較】

(3)部分木造や耐火別棟を区画する開口部に適用できる
スプリットシータは、2024年4月に施行された法改正(※3)により実現可能となった「部分的な木造化(部分木造)」や、「低層部分の木造化(耐火別棟)」などの区画の開口部に要求される性能を満たす、90分間の遮熱性能を有する防火設備として国土交通大臣認定を取得しました。
【2024年4月法改正内容】

3.今後の展望
大林組は、スプリットシータを活用した利便性と安全性を両立する魅力的な空間を積極的に提案し、ニーズが高まっている建築物の木造・木質化を推進することで、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
※1 90分間の遮熱性能を有する防火設備として、初めて国土交通大臣認定を取得(自社調べ)
※2 告示仕様
令和6年国交告第227号第2第3号リ、第11第2号/遮熱型90分間防火設備
※3 法改正
脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律
(令和4年法律第69号)について
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