『パッドマン 5億人の女性を救った男』映画上映会&シンポジウム/今語り合うべき問題——それは“生理”ジェンダー&開発政策のスペシャリスト、大崎麻子さんの問いかけに男性社会人たちはどう答えるのか?
『パッドマン 5億人の女性を救った男』 映画上映会&シンポジウムが11月26日(月)国連大学 にて開催されました。
現代のインドで安全で安価な“生理用品”の普及に人生を捧げた男の感動の実話『パッドマン 5億人の女性を救った男』(原題:Padman)が、 ソニー・ピクチャーズ配給にて12月7日(金)より公開されます。
国際社会では生理問題を解消するために、さまざまな方法で生理用品を無償、あるいは安価で届ける試みが始まっています。そのきっかけになった一人が、この映画の主人公のモデルになった、インドの「パッドマン」ことアルチャーナム・ムルガナンダム氏です。
“生理”について後進国で様々な因習が根付いているインドで突然現れた「パッドマン」を描いたこの映画は大きなセンセーションとなり、世界一の映画大国であるインドで初登場一位となる大ヒットを記録しました。
シンポジウムでは、ジェンダーや開発政策を専門とする大崎麻子さん(プラン・インターナショナル・ジャパン理事)をお招きし、生理についての不理解がいかに現代社会に影を落しているか、そして国際社会の一員として日本はどのように対処していくべきかを、大いに語っていただきました。さらに、一般企業で働く男性社会人を中心にQ&Aも行われ、映画を観て問題意識の高まった観客たちと活発に意見を交換いたしました。
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『パッドマン 5億人の女性を救った男』 映画上映会&シンポジウム
◆日時:11月26日(月)
◆場所:国連大学 5F エリザベス・ローズ国際会議場 (渋谷区神宮前5-53-70)
◆登壇者:大崎麻子さん(公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン理事/関西学院総合政策学部客員教授)◆イベント協力:国際NGOプラン・インターナショナル
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映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』を上映後、観客はバングラデシュでナプキンをつくる女性たちを撮影した「生理用ナプキンが、私の人生を変えた~バングラデシュ~」 という動画を鑑賞しました。
【シンポジウム詳細 】
大崎先生は最初に「私は女性・女子のエンパワーメントを大きく支援しています。女性のエンパワーメントとは、人生の選択を自分で決める力をもつこと。女子は同じ教育を受けるにもハードルの数が違います。世界の子供たちの初等教育の統計を見ると女子が圧倒的に低く、その背景には水くみや薪拾いなどの家事手伝いのほかに、学校にトイレがなかったり安全・衛生面で問題があり、初潮をむかえる小学高学年で就学を中断してしまうのです。アジアでも1/3の女子は生理中は学校に行かないし、アフリカのある地域では7~8割が初潮をむかえると学校に行かなくなります。こういう女子特有の障壁を減らしていくことがプラン・インターナショナルの活動の一つです」と自ら理事を務めるプランインターナショナルの活動を説明。
本作については「映画の中で“マインド・ブローイング“(心が吹き飛ぶような衝撃)と言うセリフがありますが、映画を見た感動はまさに“マインド・ブローイング”でした」と興奮交じりで語り、続けて「この映画は“マインド”がキーワードでした。主人公が映画の中で受け取るイノベーション・アワードのシーンで“インドは10億の人口があるのではなく、10億のマインド・頭脳がある”と語っています。主人公が行うイノベーションは1番目に技術革新ですが、2番目にくるのが社会意識や固定観念のイノベーション、すなわちマインド・セットです。最初は愛する妻の健康のために生理用品を作る方法を技術力をもって発明しますが、それだけでは周囲の人々の理解が得られずみんなに逃げられてしまう。社会の意識や伝統をマインド・セットしないと問題解決に至らないわけです。猿神様には50ルピー払っても、健康に大切な物には払わない、そういう慣わしを乗り越える難しさが映画に描かれています」とコメント。
さらに「この映画のように生理がタブー視されるのは発展途上国だけではありません。先進国でも生理の話題はしないし、ニュースにもならず、政策課題にもあがりません。イギリスのような国でも低所得者は生理用品が買えず、他の物で代用している人たちがいます。日本は生理用品の普及率は100%ですが、東日本大震災の教訓として、防災の備蓄や支援物資に生理用品やおりものシートが不足していたということがあります。生理についても、性行為の同意についても、男女のパートナーシップが対等でわかりあえるような性教育も大事だと思います。最近、自分の中にもバイアスがあることに気づかされました。息子が食事中に、私と娘の前でガールフレンドの生理が重くて貧血をおこしたので駅長室まで抱きかかえていったという話をしたのですが、びっくりしてしまいました。また、テレビ番組の中で、熊本の被災地で不足していたものは何かという質問に、私が答える前に、男性のコメンテーターが「生理用品」と先にこたえてくれたことにも驚きました」と改めて現代社会での“生理”の現状ついて語りました。
そしてQ&Aが行われると気恥ずかしさがありつつも男性が積極的に質問を投げかけるなど、“生理“について男女を問わず真摯に意見交換が行われました。
【映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』ストーリー】
「愛する妻を救いたい。」 その想いは、やがて全女性たちの救済に繋がっていく――。
インドの小さな村で新婚生活を送る主人公の男ラクシュミは、貧しくて生理用品が買えず 不衛生な布で処置をしている最愛の妻を救うため 清潔で安価なナプキンを手作りすることを思いつく。日々 研究とリサーチに明け暮れるラクシュミの行動は 村中の人から奇異な目で見られ 数々の誤解や困難に直面、ついには村を離れるまでの事態に。それでも諦めることなく 彼の熱意に賛同した女性パリーとの出会いと協力もあり ついに低コストで大量生産できる機械を発明、農村の女性たちに ナプキンだけでなく 彼が発明した機械を使って働く機会をも与えようと奮闘する最中、彼の運命を大きく変える出来事が訪れる――。
2018年/インド映画/2時間17分
公式HP:http://www.padman.jp
監督・脚本:R.バールキ 出演:アクシャイ・クマール/ソーナム・カプール/ラーディカー・アープテー
12月7日(金) TOHOシネマズ シャンテ他 全国公開
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテイント
【映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』予告編】
国際社会では生理問題を解消するために、さまざまな方法で生理用品を無償、あるいは安価で届ける試みが始まっています。そのきっかけになった一人が、この映画の主人公のモデルになった、インドの「パッドマン」ことアルチャーナム・ムルガナンダム氏です。
“生理”について後進国で様々な因習が根付いているインドで突然現れた「パッドマン」を描いたこの映画は大きなセンセーションとなり、世界一の映画大国であるインドで初登場一位となる大ヒットを記録しました。
シンポジウムでは、ジェンダーや開発政策を専門とする大崎麻子さん(プラン・インターナショナル・ジャパン理事)をお招きし、生理についての不理解がいかに現代社会に影を落しているか、そして国際社会の一員として日本はどのように対処していくべきかを、大いに語っていただきました。さらに、一般企業で働く男性社会人を中心にQ&Aも行われ、映画を観て問題意識の高まった観客たちと活発に意見を交換いたしました。
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『パッドマン 5億人の女性を救った男』 映画上映会&シンポジウム
◆日時:11月26日(月)
◆場所:国連大学 5F エリザベス・ローズ国際会議場 (渋谷区神宮前5-53-70)
◆登壇者:大崎麻子さん(公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン理事/関西学院総合政策学部客員教授)◆イベント協力:国際NGOプラン・インターナショナル
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映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』を上映後、観客はバングラデシュでナプキンをつくる女性たちを撮影した「生理用ナプキンが、私の人生を変えた~バングラデシュ~」 という動画を鑑賞しました。
【シンポジウム詳細 】
大崎先生は最初に「私は女性・女子のエンパワーメントを大きく支援しています。女性のエンパワーメントとは、人生の選択を自分で決める力をもつこと。女子は同じ教育を受けるにもハードルの数が違います。世界の子供たちの初等教育の統計を見ると女子が圧倒的に低く、その背景には水くみや薪拾いなどの家事手伝いのほかに、学校にトイレがなかったり安全・衛生面で問題があり、初潮をむかえる小学高学年で就学を中断してしまうのです。アジアでも1/3の女子は生理中は学校に行かないし、アフリカのある地域では7~8割が初潮をむかえると学校に行かなくなります。こういう女子特有の障壁を減らしていくことがプラン・インターナショナルの活動の一つです」と自ら理事を務めるプランインターナショナルの活動を説明。
本作については「映画の中で“マインド・ブローイング“(心が吹き飛ぶような衝撃)と言うセリフがありますが、映画を見た感動はまさに“マインド・ブローイング”でした」と興奮交じりで語り、続けて「この映画は“マインド”がキーワードでした。主人公が映画の中で受け取るイノベーション・アワードのシーンで“インドは10億の人口があるのではなく、10億のマインド・頭脳がある”と語っています。主人公が行うイノベーションは1番目に技術革新ですが、2番目にくるのが社会意識や固定観念のイノベーション、すなわちマインド・セットです。最初は愛する妻の健康のために生理用品を作る方法を技術力をもって発明しますが、それだけでは周囲の人々の理解が得られずみんなに逃げられてしまう。社会の意識や伝統をマインド・セットしないと問題解決に至らないわけです。猿神様には50ルピー払っても、健康に大切な物には払わない、そういう慣わしを乗り越える難しさが映画に描かれています」とコメント。
さらに「この映画のように生理がタブー視されるのは発展途上国だけではありません。先進国でも生理の話題はしないし、ニュースにもならず、政策課題にもあがりません。イギリスのような国でも低所得者は生理用品が買えず、他の物で代用している人たちがいます。日本は生理用品の普及率は100%ですが、東日本大震災の教訓として、防災の備蓄や支援物資に生理用品やおりものシートが不足していたということがあります。生理についても、性行為の同意についても、男女のパートナーシップが対等でわかりあえるような性教育も大事だと思います。最近、自分の中にもバイアスがあることに気づかされました。息子が食事中に、私と娘の前でガールフレンドの生理が重くて貧血をおこしたので駅長室まで抱きかかえていったという話をしたのですが、びっくりしてしまいました。また、テレビ番組の中で、熊本の被災地で不足していたものは何かという質問に、私が答える前に、男性のコメンテーターが「生理用品」と先にこたえてくれたことにも驚きました」と改めて現代社会での“生理”の現状ついて語りました。
そしてQ&Aが行われると気恥ずかしさがありつつも男性が積極的に質問を投げかけるなど、“生理“について男女を問わず真摯に意見交換が行われました。
【映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』ストーリー】
「愛する妻を救いたい。」 その想いは、やがて全女性たちの救済に繋がっていく――。
インドの小さな村で新婚生活を送る主人公の男ラクシュミは、貧しくて生理用品が買えず 不衛生な布で処置をしている最愛の妻を救うため 清潔で安価なナプキンを手作りすることを思いつく。日々 研究とリサーチに明け暮れるラクシュミの行動は 村中の人から奇異な目で見られ 数々の誤解や困難に直面、ついには村を離れるまでの事態に。それでも諦めることなく 彼の熱意に賛同した女性パリーとの出会いと協力もあり ついに低コストで大量生産できる機械を発明、農村の女性たちに ナプキンだけでなく 彼が発明した機械を使って働く機会をも与えようと奮闘する最中、彼の運命を大きく変える出来事が訪れる――。
2018年/インド映画/2時間17分
公式HP:http://www.padman.jp
監督・脚本:R.バールキ 出演:アクシャイ・クマール/ソーナム・カプール/ラーディカー・アープテー
12月7日(金) TOHOシネマズ シャンテ他 全国公開
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテイント
【映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』予告編】
【生理用ナプキンが、私の人生を変えた~バングラデシュ~ / プラン・インターナショナル・ジャパン】
プラン・インターナショナル・ジャパンHP: https://www.plan-international.jp/
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