FromプラネットVol.150<コロナ時代のかぜ対策に関する意識調査>
国内1,400社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする 『Fromプラネット』 の第150号として、コロナ時代のかぜ対策に関する意識調査の結果をご紹介します。未掲載のデータもご提供できますのでお気軽にお問い合わせください。
- かぜ対策への意識はコロナ前と大きな変化なし
まず、「かぜの流行する季節(冬)にどのようなかぜ対策・対処をするか」を聞きました。(図表1)全体で見ると最も多いのが「かぜの季節には症状がなくとも予防を心がける」ですが、年齢・性別で見ると大きな違いがあります。
予防を心がける比率が最も高いのは女性70代以上の54.6%、最も低いのが男性30代の32.2%でした。一番体力があると思われる20代(36.1%)よりも30代の男性のほうが低いというのは興味深い結果です。
予防の心がけについては、年齢別に見ても、比較的バラバラな印象ですが、「なにも対策・対処はしない」という、ある意味潔い人たちの割合は若い年代ほど高くなっています。
- 対策を心がけずとも20代の男性はかぜ知らず!?
かぜをひいた人は男女ともに20代(男性:46.5%、女性:55.3%)、70代以上の人(男性:44.5%、女性;44.0%)が低く、男性は40代の60.9%、女性は50代の63.4%をピークにほぼ山なりになっています。
いつまでも20代の気分でかぜ対策を怠っていると、30代になって、急にかぜをひきはじめてしまうかもしれませんので要注意です。
- マスク購入者はやはり急増
コロナ流行前(昨年冬まで)にトップだったのは、「のどあめ」。ほぼ同率で、「市販薬(かぜ薬)」と「マスク・フェイスシールド」が並んでいました。一方で、今年も「のどあめは人気をキープしつつ、「マスク・フェイスシールド」がダントツのトップに躍り出ました。流行前は男女でかなり差がありましたが、世情を反映して、男女どちらとも大きく伸びました。
また、流行前は14%台だった「除菌スプレー」「除菌クリーナー」が、流行後にはそれぞれ38.8%、31.2%と、倍以上の人が購入しています。
男女別に見ると最も差があるのが「使い切りカイロ」。やはり冷えに悩まされる女性が多いということでしょう。「除菌スプレー」も男女で10ポイントの差がありますが、女性のほうが総じて対策グッズ購入率が高くなっています。この傾向はコロナ流行前も同様。普段から予防や清潔に関して、女性のほうが意識が高いと言えそうです。
- コロナの影響か、大事を取って休む人が増加
そんな状況下で、会社や学校をかぜで欠席する場合、何を基準に判断するかを聞きました。(図表4)
コロナ流行前は「高熱が出たら休む」という人が約6割と飛び抜け、あとは高くとも30%以下。それが現在では「微熱が出たら休む」「かかったなと思ったら休む」という率も40%を超えています。
「万が一、コロナだったら」という最悪の事態を想定して、周囲への影響も考え、欠席を選択するハードルが下がったと言えるでしょう。
一方で、「何があっても休まない」という人も。「かぜ対策は万全だから、かぜなんてひかない。だから休むことはないんだ」という人もいるのでしょうが、症状が出ているなら「そこまで無理しなくても」と、ちょっと心配になります。
- コロナワクチン、約2割が「打つつもりはない」
インフルエンザの予防にはワクチンが有効です。毎年のように接種を受ける人もいれば、日々の忙しさに流されているうちに感染してしまった経験がある人もいるでしょう。
今シーズンは、コロナ対策が功を奏してか、全国的に極端にインフルエンザ感染者数が少ないというデータが出ていますが、約4割の人が「コロナ対策・インフルエンザ対策・かぜの対策は、全部同じものだ」と感じています。
加えて興味深いのが、「コロナ流行後、インフルエンザの予防接種を受けることにした」という人が26.5%。コロナ流行下で不調になるのを極力避けるため、あるいはコロナ対応で日々活躍している病院・医療関係者を思ってのことでしょうか。70代以上の男女においては、40%以上が「受けることにした」。高齢だとコロナウイルス感染症で重篤な症状に陥るとされていることと関係がありそうです。
当初、2月下旬に開始予定だったコロナウイルスのワクチン接種が、2月中旬開始に前倒しされましたが、「コロナのワクチンが出ても、打つつもりはない」という人が18.3%。
ワクチンの有効性や副作用の情報が、日々ニュースをにぎわせていますが、「マスメディアの報道が必要以上に不安をあおっている」という批判も見られます。自分自身や周囲の人たちにとって、どんな選択が最良なのか、冷静に判断する必要がありそうです。
- 咳をしてるあなた、「早く降りて」と思われているかも
9割近い人が「マスクをしてほしい」と回答しています。「人を避けてほしい」「無理せず家で休んでほしい」「近寄らないでほしい」と感じる人はいずれも5割を超えていますし、「早く(電車やバスなどから)降りてほしい」と考える人も3割超え。
これからの季節は花粉症の症状が出る人も増えます。昨年も「コロナやかぜではなく花粉症の症状です」ということが周りの人にわかるような缶バッジなどが出現しましたが、花粉症の人にとっては、花粉だけでなく、周りの目線にも悩まされる、つらい季節になりそうです。
- コロナ対策が功を奏す。その一方で、体力に不安も
また、コロナ対策の一環として、あまり外に出かけないという意見も多数見られました。その結果、体力が落ちているのでは、と心配する人も。家にこもっていれば病気をもらう確率も下がるでしょうが、体力が下がれば病気になりやすくなる。悩ましいところです。
環境やライフスタイルによっては難しい人もいるでしょうが、体力の低下を感じるからこそ、蜜を避けて積極的に屋外で運動している人もいるようです。一番のかぜ対策は普段から体調や体力に気をかけておくことなのかもしれませんね。
● マスクはするようになった。毎日体温も測るようになった。ビタミンの摂取も気にするようになった。(男性・40代) ● 確かに常にマスクをしているからか、喉の痛みが、今年は、出なくなった。(男性・50代) ● 神経質なので、コロナ前から除菌やマスクを利用して風邪をひかないように注意して過ごしてきました。それでも毎年2回は風邪をひいていたのですが、コロナが流行した去年は1度も風邪をひきませんでした。世の中が衛生的になったのだと実感します。(女性・50代) ● ほぼ毎年インフルエンザにはかかるが、今年はマスクとこまめな除菌のおかげでかからなかった。(女性・20代) 【対策のせいでストレスや不調も】 ● コロナなのかただの体調不良なのか、わからなくてストレスを感じる。消毒作業も面倒だが、ウイルスが気になるので、欠かせないし、予防などに時間と労力も取られるようになり、外出するのが億劫になった。(女性・40代) ● 外に出る頻度が下がったので、体力が落ちて、体重が増えた。すぐに薬を飲むようになった。アルコール除菌が増えた。(男性・60代) ● 以前より手洗いと消毒の回数が増えて手荒れが治らなくなった。運動をしていないので体力が落ちた。(女性・50代) 【これまで以上に意識して運動】 ● マスク、手洗い、うがいを徹底して行うようになった。できるだけ人ごみを避け、外出も少なくするようにした。ウォーキングは早朝の人の少ない時に行い運動不足を解消している。おかげでかぜを引かなくなった。(男性・70代以上) ● 例年、1日2時間のウオーキングを今冬は30分延長。石段を使って 肺機能の強化を目指す。(男性・70代以上) |
調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「コロナ時代のかぜ対策」に関する意識調査を実施。
期間:2021年1月12日~15日、インターネットで4,000人から回答を得ています。
株式会社プラネットとは https://www.planet-van.co.jp/
メーカー、卸売業、小売業がサプライチェーンとして連携し、生活者へのサービス向上を目指して進化を続ける日本の消費財流通を、情報インフラ運営で支えている上場企業(証券コード2391)です。
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