【ひとり親家庭を支援】ふるさと納税を通じて、困窮するひとり親家庭の子どもたちを支援するソーシャルグッドな取り組み
ふるさと納税のメリットを活用しながら、日本国内で困窮するひとり親家庭のためのフードバンク事業「グッドごはん」を支援することができます。
認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン(本部:東京都大田区、代表理事:小泉 智)は「子どもの笑顔にあふれ、誰もが人間らしく生きられる社会」を目指して、国内ではひとり親家庭のためのフードバンク「グッドごはん」を運営しています。
「グッドごはん」を利用するひとり親家庭の子どもたちを支援できるふるさと納税の受付を開始いたしました。
●ふるさと納税を通じた支援・寄付とは
ふるさと納税は自分が応援したい・縁のある地域や、魅力的な返礼品のある自治体に寄付することが一般的ですが、ふるさと納税を通じて社会課題の解決や公益性の高い事業に寄付することもできます。
そうした事業の多くは、地域に密着した活動をしている団体(NPO法人等)が実施します。自治体がふるさと納税を通じて集めた寄付金を、特定の地域や分野に特化した活動をしている各団体に資金提供することで、地域の様々なニーズ・課題に対応でき、さらなる活性化につなげることができます。
一方で、寄付者は事業内容やその社会意義などを踏まえて「自分が納める税金の使われ方」を自分の意思で決めることができます。納税を通して、自分が良いと感じる価値観や自分が理想とする社会の実現に近づけ、社会貢献の実感を得やすい特長があります。
また、寄付金は一般的なふるさと納税と同じように税控除の対象となるため、原則として自己負担額2,000円を除いた全額が控除されます(控除には上限があり、収入や家族構成によって変わります)。ふるさと納税を通じた支援は、2,000円の自己負担額以上の社会的価値を還元できる仕組みであり、一人ひとりの支援が大きな力となります。
ふるさと納税はその名から連想される通り、「人を育て、環境を守る」地方への応援だけではなく、地方の在り方や税の使われ方を考えるきっかけとなることを期待されて導入されました。
ふるさと納税を通じた支援はその期待に応え、寄付者個人だけではなく、社会や地域全体に利益をもたらすソーシャルグッドな支援と言えます。
●グッドネーバーズ・ジャパンが取り組む子どもの貧困問題
現在、国内のひとり親世帯の貧困率は44.5%と、半数近くが相対的貧困の状態です[1]。私たちのフードバンク事業「グッドごはん」を利用者を対象にしたアンケート調査では、回答者の6割近くが世帯年収200万円未満という非常に厳しい経済状況で暮らしていることがわかりました[2]。
こうした状況において、十分な食事をとることさえままならない家庭も少なくありません。別のアンケート調査では、休日の子どもの食事回数が1日2回以下の世帯が4割近くに及ぶことが明らかになりました[3]。
グッドネーバーズ・ジャパンは2017年に「グッドごはん」を始め、このように衣食住・教育などにおいて標準的な生活を送れないほど低い所得で暮らしているひとり親家庭に、食品を無償で毎月配付しています。
●グッドネーバーズ・ジャパンの3つのふるさと納税
グッドネーバーズ・ジャパンでは3つの形でふるさと納税を通したご寄付を受け付けています。依然として支援ニーズが高まる中、頂いたご寄付は「グッドごはん」の活動継続、さらに活動地域や規模の拡大、食品配付内容の質向上などに大切に活用させていただきます。
「返礼品のお米をひとり親家庭に届ける G-Callふるさと納税」
自治体:新潟県南魚沼市、山形県三川町、福井県越前町、熊本県高森町 (2024年12月現在)
返礼品:ひとり親家庭に配付されます
期間:常時
申込サイト: https://www.g-call.com/furusato/pc/list.php?keyword=%A5%B0%A5%C3%A5%C9%A5%CD%A1%BC%A5%D0%A1%BC%A5%BA%A1%A6%A5%B8%A5%E3%A5%D1%A5%F3
G-Callふるさと納税 WEBサイトを運営する株式会社ジーエーピー様が、「食べきれないほどの返礼品を受け取る人がいる一方で、経済的に苦しんでいる人がいる。返礼品で食料品を受け取るのであれば、食料を必要としているところに渡したい。」というお客様の声をきっかけに、G-Callふるさと納税 WEBサイト【子ども支援企画】を立ち上げてくださいました。
主食、とりわけお米は食卓の要であり、子どもたちの健康や成長にも欠かせないものです。しかし、そのお米すら十分に買うことができず、切り詰めていたという家庭が「グッドごはん」利用者の中には少なくありません。
G-Callふるさと納税では、返礼品であるお米がひとり親家庭に届けられます。
「困窮し孤立するひとり親家庭を支える ふるさと納税型クラウドファンディング」
自治体:東京都渋谷区
返礼品:有無・品選択可(クッキー、クラフトビール、ご宿泊券など)
期間:2024年10月~12月
申込サイト: https://furusato-shibuya.jp/cf/detail.php?unid=aef0ca5f13d9ec073e1b8b7aa94566c6
ひとり親家庭が抱える困難は、家計や食事だけではありません。 「グッドごはん」利用者のうち、小学生~高校生の子どもをもつ保護者を対象に実施したアンケート調査では、ひとり親家庭になって以降、子どもに体験活動をさせる頻度が「かなり減った」と回答した人が55.9%、「やや減った」が20.8%にのぼりました。また、子どもに体験活動をさせることが難しいと感じている回答者のうち、約9割が難しい理由を「それらの体験をさせるための経済的余裕がないため」と回答しました[4]。
こうした体験機会の欠如は、必要最低限の生活や生命の維持をすぐに脅かすものではありませんが、子どもたちの社会生活や心身の成長においては無視できない影響があると考えられます。
10年後、20年後の社会をつくる子どもたちに、家庭環境や経済状況にかかわらず体験活動や様々な社会との繋がりを通して成長していってほしい。
そのような一助となるべく、私たちは企業等とも連携し、グッドごはん利用者を対象に食支援だけではなく親子で参加できるイベントの企画・実施にも取り組みます。
「九州での食品配付事業を応援 佐賀県ガバメントクラウドファンディング」
自治体:佐賀県
返礼品:なし
期間:2024年11月~2025年1月
ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」では、「ガバメントクラウドファンディング(以下、GCF)」として、地域の課題や取り組みを「プロジェクト」として掲載し寄付金を受け付けています。
私たちのフードバンク「グッドごはん」は、九州拠点となる「鳥栖倉庫」を2023年10月に開設しました。東京、大阪に続く3つ目のグッドごはん専用倉庫として稼働し、九州のひとり親家庭に毎月食品を配付しています。
都市部と比べると民間の支援活動や団体が少ないため、支援情報が行き届きにくく、支援の存在すら知らないご家庭も多いのではないかと考えています。
さらに、困窮するひとり親家庭の現状自体もまだ十分に認識されていないと感じます。
ただ食品を配るだけでなく、このような現状を社会に発信することで理解と支援の輪を広げること、そして力を貸してくださる皆さまの想いを食品と共にしっかり届けることが私たちの役割だと考え、今後も活動に尽力してまいります。
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ふるさと納税で、支援を必要としている多くの子どもたちが救われます。どうか、温かいご支援をよろしくお願いいたします。
[1]厚生労働省 2022年国民生活基礎調査
[2]「ひとり親世帯の収入に関するアンケート」(実施日:2024年2月2日~2月18日 有効回答数:2,391名)
[3]「ひとり親家庭の食生活と労働時間アンケート」(実施日:2023年1月1日~10日 有効回答数:2,087名)
[4]「ひとり親家庭の子どもの体験機会に関するアンケート」 (実施日:2024年6月1日~6月10日 有効回答数:3,137名)
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■団体について
特定非営利活動法人グッドネーバーズ・ジャパンは、国際組織グッドネーバーズ・インターナショナルの一員として、2004 年に開設されました。「子どもの笑顔にあふれ、誰もが人間らしく生きられる社会」を目指し、国内外の子ども支援を行っています。公益性の高い団体である「認定NPO 法人」として東京都から認可を受けています。
■ひとり親家庭のフードバンク「グッドごはん」とは
「グッドごはん」とは、ひとり親家庭等医療費受給者証をもつ、所得が限度額未満のひとり親家庭を対象に、食品を毎月無料で配付する事業です。2017年9月の事業開始以降、のべ約109,000世帯に食品をお渡ししてきました*。
首都圏、近畿および九州における約50か所*の配付拠点にて、企業や個人の寄付によって集まったお米や調味料、レトルト食品、お菓子など、約10,000円相当のカゴいっぱいの食品をひとり親家庭に配付しています。
*2024年11月時点
https://www.gnjp.org/work/domestic/gohan/
※通常、配付拠点に直接取りに来られる方を対象に食品を配付しています
※生活保護受給中の方は対象外です
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