実家の空き家化「不安」5割も、7割「備えなし」

~「離れて暮らす親に関する意識調査」~

セコム株式会社

セコム株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:吉田保幸)は、持ち家に住む親と離れて暮らす全国の30歳~69歳の男女560人を対象に「離れて暮らす親に関する意識調査」を実施しました。

総務省の「令和5年 住宅・土地統計調査」によると、全国の空き家総件数は、2018年の約849万戸から2023年時点で約900万戸と、51万戸の増加で過去最多という結果が出ています。

空き家の増加は、老朽化による倒壊や火災のリスク、防犯上の問題などにより地域の治安悪化や「安全・安心」な暮らしに影響をおよぼす社会課題として深刻化しています。

今回、実家の空き家化に焦点を当て、不安意識や対策状況などの調査を行いました。なお、本調査結果についてセコムIS 研究所の研究員・濱田宏彰の分析とコメントも掲載しています。

■サマリ

1.実家の防犯対策に「不安」6割、

 別居の親と直接会う頻度は1カ月に1回以上が半数

2.実家の空き家化に5割が「不安」。不安の要素は2人に1人が

 「相続や遺品の処分」「物の処分や片付け」と回答

3.実家の空き家化への備えは7割が「何もしていない」

調査概要

■実施時期:2025年10月14日(火)~10月16日(木)

■調査手法:インターネット調査

■調査対象:持ち家に住む親と離れて暮らす全国の30歳~69歳の男女560人

■調査機関:セコム株式会社調べ【実務委託先:楽天インサイト(2025年10月)】

サマリ1.実家の防犯対策に「不安」6割、別居の親と直接会う頻度は1カ月に1回以上が半数

実家の防犯対策に不安を感じていると回答した人は全体の61.0%に上りました(「とても感じている」(13.0%)、「やや感じている」(48.0%)の合計)【図1】。また、別居している親と直接会う頻度は1カ月に1回以上の人が48.7%と、約半数を占めました【図2】。
 さらに、帰省した際、親と話しておくべきと考えていることは、「健康のこと」(52.9%)が最も多く、続いて「お金のこと」(38.6%)、「遺産・相続のこと」(36.4%)という結果となりました【図3】。別居の親の「健康面」に関する関心が高いほか、「金銭面」「相続」など、将来を見据えた話題への意識が高いことがうかがえます。

【図1】実家の防犯対策における不安

【図2】別居している親と直接会う頻度(n=560)
【図3】帰省した際、親と話しておくべきと

サマリ2.実家の空き家化に5割が「不安」。不安の要素は2人に1人が「相続や遺品の処分」「物の処分や片付け」と回答

実家が将来的に空き家になることに対して不安を感じている人は全体の50.9%(「とても感じている」(13.8%)、「やや感じている」(37.1%)の合計)【図4-1】となりました。

不安の要素としては「相続や遺品の処分」(54.7%)が最多、次いで「物の処分や片付け」(53.0%)という結果で、現実的な負担への懸念が目立ちました。一方で、「防犯面」(27.4%)、「火災」(21.1%)といった安全面への不安も一定数あり、空き家の適切な管理や見守りの重要性がうかがえます【図4-2】。

【図4-1】実家の空き家化に対する不安
【図4-2】実家の空き家化に対する不安要素(複数回答)(n=285)

サマリ3.実家の空き家化への備えは7割が「何もしていない」

実家が将来空き家になったときの備えを聞いたところ、「何も備えていない」(70.5%)が最多で、7割が対応を講じていないことが明らかになりました【図5】。

現在考えている具体的な対応方法については、「売却する」(33.0%)が最多、次いで「自身や親族が住む」(29.3%)、「特に考えていない」(24.3%)という結果となりました【図6-1】。「特に考えていない」理由は、1位「親が住んでいるうちは、考えたくないから」(33.8%)、2位「何から手をつけていいかわからないから」(22.8%)、3位「空き家になるイメージが沸かないから」(20.6%)でした【図6-2】。

【図5】実家の空き家化に対する備え(n=560)
【図6-1】実家の空き家化に対して考えている具体的な対応方法(n=560)
【図6-2】実家の空き家化への対応を考えていない理由(複数回答)(n=136)

解説 セコムIS研究所の研究員・濱田宏彰による対策の紹介

近年、凶悪犯罪や侵入事件が増加傾向にあり、離れて暮らす家族の「実家の防犯」への不安が高まっています。巧妙化・多様化する犯罪手口が報道されることも不安の背景にあるのでしょう。親と話しておくべきと考えていることは「健康のこと」(52.9%)が多いようですが、防犯面についても意識的に話題にし「戸締まりの徹底」など基本的な行動を促すことが大切です。特に鍵をかける習慣が薄い家庭では、身近な事件例を共有し防犯意識を高めていただきたいと思います。また、特殊詐欺対策として「留守番電話の活用」など電話口での防御策を話し合うことも効果的です。

さらに今回の調査では、実家の空き家化に対し50.9%が不安を感じながらも、70.5%が「何も備えていない」実態が明らかになりました。空き家は人目に付きにくく、不法投棄や放火、侵入窃盗などの標的になりやすい点が大きな問題です。実際、空き家を狙った侵入窃盗は2023年には約8,200件と前年の2倍に増加しています。防犯の基本は「狙われない家づくり」です。現金は金融機関に預け、貴重品は早期に管理の届く場所へ移しておくほか、定期的な訪問により郵便物や庭木を整理するなどの対策ができるとよいでしょう。また、侵入や火災などを検知して通報できるセキュリティシステムなどを利用して「異変にすぐ気が付ける」環境を整えておくのもひとつです。

今後さらに深刻化が予想される空き家問題に対し、所有者や家族は早めに話し合い、安全対策や活用方法、処分など将来の方針を具体的に決めておくことが安心につながります。

セコムIS研究所
リスクインテリジェンスグループ チーフ研究員・濱田宏彰

シニアリスクコンサルタント/防犯設備士/防災士/日本市民安全学会常任理事

サービス・商品 離れて暮らす親御さんを見守るサービス

■セコム・ホームセキュリティ

防犯、火災、非常通報などをオンラインで24時間監視するご家庭向けのセキュリティです。設置したセンサーが侵入や火災など異常を検知するとセコムのコントロールセンターに信号を送信、緊急対処員が駆け付けるため、空き家の安全対策としても有効です。

さらに、スマートフォンを使って、離れた場所からでもご自宅のセキュリティ状況の確認、操作をすることも可能です。

<サービス詳細>

https://www.secom.co.jp/homesecurity/

■「セコム防犯・防災ブログ」

防犯、防災などご家庭の安全に役立つ情報をお届けする情報サイトです。セコムIS研究所でリスクマネジメントに関する研究を行う研究員・濱田がモデレーターを務めています。

<ウェブサイト>

https://www.secom.co.jp/homesecurity/bouhan/

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会社概要

セコム株式会社

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URL
https://www.secom.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区神宮前1丁目5番1号
電話番号
03-5775-8100
代表者名
吉田 保幸
上場
東証1部
資本金
664億円
設立
1962年07月