海外市場において競合他社の広告出稿状況を把握することの重要性~ニールセン、海外市場における広告統計データの分析結果を発表~

ニールセン デジタル株式会社

視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタル株式会社(東京都港区、代表取締役社長 宮本淳)は、「海外広告統計データ(Nielsen Ad Intel International)」のデータをもとに、インドネシアの広告出稿状況に関する分析結果を発表しました。
最適なマーケティングプランを組み立てていく上で、マーケティング担当者が考慮しなければならない外的要因は数多くあります。自国における変化を追うことすらも難しい状況の中で、海外展開している日本企業の担当者は、遠い市場の消費者、業界の変化をすべて把握することは非常に困難であるともいえるでしょう。そのような中で、自社の優位性を高めるための最適なマーケティングプランを策定するためには、海外市場における競合他社の広告出稿状況を把握することが不可欠です。市場における将来的な見通しが良好である場合に、広告出稿量も増加する傾向があることから、これらをもとに特定のカテゴリーや進出先の国の市場全体の健全性を確認することが可能になります。また、競合がどれだけの予算をどのチャネルに投資しているかを把握することで、自社のマーケティングプランを組み立てる上でのインサイトとして活用することも可能になります。特に海外市場で自社の優位性を高めるためは、競合の動きを把握し比較しながらマーケティングプランを作成することが重要になります。

日本企業が海外展開をする際に、消費の成長力に富むインドネシア市場に注目する企業も少なくないでしょう。世界各国でコロナ禍によって広告費が低下する動きがあったように、インドネシア市場でも多くのカテゴリーで広告費が減少していましたが、すでに回復傾向が見られます。実際に2022年1-3月期の時点では、広告費上位5つのカテゴリーのうち4つが回復し、増加傾向にありました(図表1)。それでは、インドネシア市場全体やグローバルブランドと比較して、日系ブランドの広告費はどのように異なるのでしょうか?インドネシア市場のFMCGカテゴリーの中でも、食品カテゴリーの広告費は2020年1-3月期と比較すると増加傾向にあります。グローバルブランドの広告費はインドネシアの食品カテゴリー全体と同様のトレンドで推移しているのに対し、日系ブランドではコロナ禍以前の水準に届いていないことがわかります(図表2)。広告費が減ることで、ブランド・エクイティが損なわれ、その結果長期的な売上減少につながってしまう可能性もあります。食品カテゴリー全体では広告費が増加している中で日系企業の出稿費が減少しているということは、日系ブランドにとってブランド認知などを獲得する貴重な機会を失っている可能性があることを意味します。

 



広告の出稿量が多いほど、消費者がその広告に接触する可能性が高くなりますが、マーケティング担当者は予算が限られている中で最適なチャネルを選定する必要があります。予算が限られている場合には、特に短期的な売上目標を達成するための施策に投資しがちですが、ブランドの長期的な成長を実現するためには、アッパーファネル施策も取り入れることが重要になります。ニールセンの調査によると、認知や検討意向が1ポイントリフトすることで売上が1%増加し、顧客獲得コストも1%減少します。アッパーファネルやロワーファネル、それぞれに効く最適なチャネルは異なることから、マーケティング担当者は適切なバランスを見つけ、複数のチャネルを組み合わせることで目標を達成することが重要になります。インドネシア市場においての食品カテゴリーの場合、日系ブランドのデジタルへの広告費は市場全体の3%を占め、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞などの従来の広告においても3%にとどまっています。それに対し、同じカテゴリーのグローバルブランドの場合、デジタル広告が市場全体の1%、従来の広告では17%を占めていました(図表3)。例えば、ECに力を入れている企業の場合、競合他社とくらべてデジタル広告への高い投資は、直接売上に紐づく可能性があることから自社の優位性を高める可能性がありますが、店頭販売も重要視している企業にとっては認知や検討意向を高めるためにも従来の広告への投資も強化し、消費者とコミュニケーションを取っていくことが重要になるでしょう。



当社シニアアナリストのコヴァリョヴァ・ソフィヤは、次のように述べています。「マーケティングプランの構成や予算配分の決定においては多くの外的要因が影響し、マーケティング担当者としてはこれらを把握し、考慮する必要があります。売上のマイナスな見通しや価格の上昇などによって、マーケティングへの投資を削減する決断をする担当者もいることでしょう。しかし、前述の通り、広告予算の削減は長期的な売上に悪影響を与える可能性があります。限られた予算の中で自社の優位性を高めるためにも、マーケティング担当者としては、競合他社の動向を把握し、キャンペーン目標に合わせて複数のチャネル間でバランスの取れた最適なマーケティングプランを構成することが今後も重要になってくるでしょう。」

 

Ad Intel International 海外広告統計データに関して
Ad Intel International 海外広告統計データは、海外市場ごとに地場の有力企業を含む主要企業の商品別/メディア別出稿状況、出稿クリエイティブ、キーメッセージなどをまとめた統計情報です。広告出稿費統計はデータ世界60カ国を超える市場でカテゴリーやブランド名の名寄せに対応しています。また、広告クリエイティブ情報は世界95カ国の情報に対応しています。海外市場における競合企業、ブランド毎の広告戦略の理解、海外市場におけるシェアオブボイスの把握、海外市場における競合企業、ブランド毎のキャンペーンやメッセージの分析を支援し、海外市場戦略策定の指針となります。

Ad Intel International海外広告統計データに関するお問い合わせは
ニールセン デジタル株式会社営業部 Email:jpw_ClientServices@nielsen.com
または 下記ウェブフォームからお問い合わせください。
https://www.netratings.co.jp/contacts/contact/index.html
 

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【ニールセン デジタル株式会社 会社概要】
社名:ニールセン デジタル株式会社  英文社名: Nielsen Digital Co., Ltd.
本社所在地: 〒107-0052 東京都港区赤坂2-17-7 赤坂溜池タワー11階
資本金: 1億円
設立:  1999年5月
代表者: 代表取締役社長 宮本 淳
主要株主: 米国ニールセン・カンパニー(The Nielsen Company)、株式会社ビデオリサーチ

ニールセン デジタル株式会社は、ニールセン・グローバル・メディアの日本法人として、視聴者分析と広告分析およびメディア分析のソリューションを通じて、お客様のビジネスにおける重要な意思決定を支援するデータ、分析、インサイトを提供しています。製品やサービス、および分析結果のインサイトについては、広告主企業、メディア運営企業、Eコマース企業、広告会社より高い評価をいただいています。ニールセン デジタル株式会社のサービス概要、および会社概要はwww.netratings.co.jp でご覧いただけます。

ニールセンについて
Nielsen Holdings plc(NYSE:NLSN)は、メディア業界の全体的かつ客観的な理解を提供するための世界有数のデータと分析を提供しています。ニールセンはオーディエンスの測定、オーディエンスの成果、コンテンツに関するサービスを通じて、クライアントとパートナーに複雑な問題に対するシンプルなソリューションを提供することで、クライアントの投資や成長戦略の価値を最適化しています。ニールセンは、重複を排除したクロスメディア・オーディエンス測定を提供できる唯一の企業です。ニールセンとクライアントにとって、Audience is EverythingTM であり、ニールセンはすべてのオーディエンスの声が重要であることを保証することに取り組んでいます。

S&P 500企業としてニールセンは、約60カ国で測定と分析のサービスを提供しています。詳細は当社ウェブサイトをご覧ください: www.nielsen.com

ニールセン デジタル株式会社が提供しているソリューションと主な製品サービス
AD & CONTENT(デジタル広告/コンテンツ視聴率)

  ニールセン デジタル広告視聴率 Nielsen Digital Ad Ratings
  ニールセン トータル広告視聴率 Nielsen Total Ad Ratings
  ニールセン デジタルコンテンツ視聴率 Nielsen Digital Content Ratings

AUDIENCE (視聴者パネル測定サービス )
 インターネット視聴率データ ニールセン ネットビュー  Nielsen NetView
 スマートフォン視聴率データ ニールセン モバイルネットビュー Nielsen Mobile NetView 

MEDIA ANALYTICS(メディア/広告効果分析サービス)
  ブランドリフト効果測定サービス Brand Lift Plus
  広告効果分析サービス ニールセン デジタルブランドエフェクト Nielsen Digital Brand Effect
  デジタル広告/クリエイティブリフト効果調査 ニールセン デジタル広告クリエイティブ評価 Nielsen Digital Creative Evaluation

PLANNING/ ACTIVATION(プランニング/アクティベーション支援サービス)
 デジタル広告統計データ digiads
 ニールセン オーディエンスセグメントDaaSサービス Nielsen Japan Mobile NetView Powered by Lotameセグメント

INTERNATIONAL DATA(海外データサービス)
 海外広告統計データ Nielsen Ad Intel International
 海外消費者視聴動向調査データ Nielsen Consumer & Media View
 海外テレビ視聴率データ Nielsen TV Audience Measurement

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ニールセン デジタル株式会社

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業種
サービス業
本社所在地
東京都港区赤坂2-17-7 赤坂溜池タワー11階
電話番号
03-6837-6500
代表者名
ディーン・マシュー・リチャードソン
上場
未上場
資本金
1億円
設立
1999年05月