神戸地裁、クラックプログラムを提供した男性に対し懲役2年罰金200万円の有罪判決

BSA | The Software Alliance(本部:米国ワシントンDC、以下BSA)は本日、神戸地方裁判所が2015年9月8日、インターネットオークションでのクラックプログラムの提供が不正競争防止法の禁止する不正競争に当たるなどとして、岡山県倉敷市内の男性に対し懲役2年(執行猶予5年)、罰金200万円を併科する有罪を下したと発表しました。
今回の判決は、2014年6月頃、インターネットオークションを通じて、BSA加盟企業であるマイクロソフトコーポレーションが著作権を有する試用版プログラム「Office 2013 Professional Plus」のライセンス認証システムによる認証を回避し、製品版として使用可能にするクラックプログラムを販売したとして、兵庫県警サイバー犯罪対策課などが本年2月9日に逮捕、不正競争防止法違反で神戸地方検察庁が2月27日に起訴していたものです。本事案は、BSAの情報提供窓口にも通報され、本事案の摘発協力に向け取り組んで来たものであり、兵庫県警に対し、加盟企業が用いるライセンス認証システムの仕組みに関する情報を提供するとともに、不正競争防止法の解釈・適用に関し、鑑定書等を作成するなどの捜査協力を行っていました。

メーカーのライセンス認証システムは、プログラムとともに信号をユーザーパソコンに記録することでプログラムの実行を可能化するシステムですが、クラックプログラムは、不正な信号をユーザーパソコン内に偽造・偽装することで、この仕組みを回避し、制限のないプログラムの実行を可能にする極めて悪質なプログラムです。判決は、インターネットオークションでのクラックプログラムの提供が不正競争防止法の禁止する不正競争に当たると判示しましたが、プログラムの「提供」を、蔵置されたストレージアドレスの提供で足りるとした点も注目されます。

この種の案件については既に2014年10月15日に福井簡裁が罰金50万円の略式命令、2014年12月5日に懲役1年6月(執行猶予3年)及び罰金50万円併科の有罪判決をそれぞれ下しています。今回の判決は、これら先例の判断を踏襲するものです。

今回の逮捕を受けBSA日本担当共同事務局長の松尾早苗は、「クラックプログラムの不正販売による被害が依然として続いており、不正な販売業者中には、『不正競争防止法違反には当たらない』と広告して販売するものも見受けられます。BSAとしては、インターネットオークションなどを通じたクラックプログラムの購入を行わないよう、消費者への注意喚起を続けていきます」とコメントしています。

 リリース本文は以下URLからご覧ください。
http://bsa.or.jp/news-and-events/news/bsa20150915/

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BSA日本担当共同事務局長:松尾早苗、竹下千恵
上場
未上場
資本金
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設立
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