業界初 ソニーセミコンダクタイスラエル社と協業し、NTN NB-IoTのRFコンフォーマンス試験でGCF認証を取得
ME7873NRは、CAG[※4]#78会議において、3GPP RAN WG5(Radio Access Network Working Group 5)で検証済みのNB-IoT RFコンフォーマンス試験のGCF[※5]承認を、業界で初めて[*]取得しました。この試験は、TS 36.102の基本要件に対応するTS 36.521-4で3GPPによって定義されています。
[*]アンリツ調べ。(調査年月:2024年4月)
ソニーセミコンダクタイスラエル社のシステムエンジニアリング、System Validation & PMマネージャ、ディレクターであるLevana Asraf Fouks氏は、次のように述べています。「この重要な取り組みでアンリツと協力できることを嬉しく思います。アンリツと早い段階から協業することで、我々はモジュールやデバイスの認証プロセスを迅速に行うことができます。両社の専門技術の組み合わせにより、お客様は進化するニーズに応える機能強化の恩恵を受けることができます。NTN NB-IoT RFコンフォーマンス試験の検証は、業界にとって大きな前進です。」
アンリツ株式会社 モバイルソリューション事業部長の亀田圭司は、次のように述べています。「3GPP Release17において策定されたNTN NB-IoTは、現在実用化されているNB-IoTをNTNで活用する規格であり、産業の垂直統合にて新たなユースケースを提供します。ソニーセミコンダクタイスラエル社との協業により、新機能の検証を支援することで、GCF/ PTCRB[※6]での認証取得を可能にし、お客さまが、新たなアプリケーションを実現するデバイスを迅速に市場投入できることを誇りに思います。」
製品概要
ME7873NRは、3GPP TS 38.521/TS 38.533[※7]で規定される5G NRのRF試験/RRM試験に対応する自動試験システムです。
ME7873NRは、将来の5G NTN対応を想定して、3GPP TS36.521-3, TS36.521-4で規定されたNB-IoT NTNをサポートしています。また、制御用PCを追加するだけで、お客様が既にお持ちのME7873LAをME7873NRへアップグレードできるため、NB-IoT NTNからNR NTNへのスムーズな移行に貢献いたします。
ME7873NRについてもっと詳しく
https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/products/me7873nr
ソニーセミコンダクタイスラエル社について詳しくはhttps://altair.sony-semicon.com/をご覧ください。
用語解説
[※1] 非地上系ネットワーク(NTN)
Non-Terrestrial Networkの略称。地上、海、空、宇宙にある移動体を多層的につなげる通信ネットワークシステムのこと。地上の基地局からの電波が届かない離島、海上、山間部等を効率的にカバーでき、インフラが整っていないエリアに対してインターネット接続が提供できる。
[※2] NB-IoT
NarrowBand Internet of Thingsの略称。多数のIoT端末のネットワーク接続を低消費電力で実現する通信技術のこと。NTN NB-IoTは、地上の基地局ではカバーできない場所に向けたIoT向け通信サービスであり、海運、物流、鉱業、自動車などの分野で利用されている。
[※3] RFコンフォーマンス試験
RF性能が3GPP規格に適合していることを確認するための試験。
[※4] CAG
Conformance Agreement Groupの略称。携帯電話端末とネットワークとの相互接続試験の使用や認証プロセスを決定するGCFに加盟している企業グループ。3ヶ月ごとに会合が開かれ、その場で認証の最終決定がなされる。
[※5] GCF
Global Certification Forumの略称。携帯端末のグローバルな相互接続性を保証するため、ネットワークでの運用基準や携帯端末の認証試験基準を定めている団体。GCFにより認証された測定システム、測定項目はそのテスト性能(測定手順、測定確度)が、携帯端末用認証試験で要求される条件に適合するものとして保証される。
[※6] PTCRB
PCS Type Certification Review Boardの略称。GCF同様、携帯端末のグローバルな相互接続性を保証するため、ネットワークでの運用基準や携帯端末の認証試験の基準を定めている団体。北米で運用されている周波数帯を対象としている。PTCRBにより認証された測定システム、測定項目は、そのテスト性能(測定手順、測定確度)が、携帯端末用認証試験で要求される条件に適合するものとして保証される。
[※7] 3GPP TS 38.521/TS 38.5333
GPPの技術仕様で、5Gデバイスの無線特性試験に関する規格。TS 38.521が送受信、TS 38.533がRadio Resource Management(RRM)に関する規格。
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