データ成熟度の低さが企業の成功を阻む - グローバル調査

成長とイノベーションの停滞は、データから価値を創出するケイパビリティが限られていることが原因

HPE

[米国テキサス州ヒューストン – 2022年12月7日]
概要
  • グローバル調査により、データを戦略的資産として活用するために解消する必要のある戦略、組織、テクノロジーのギャップについて詳細な見解が示された
  • 回答者の大多数(62%)は、自社でデータを管理し、データから価値を創出する手段を持つことが戦略的に重要であると回答
  • ケイパビリティのギャップを埋めるには、トランスフォーメーション戦略の変革が必要
世界各国の政府がデータを経済や社会の発展を促進する戦略的資源(*1)と定義していますが、HPEは、データ成熟度の低さが、官民の両方において業績の伸長や環境サステナビリティの促進といった重要な成果を達成する妨げになっているというグローバル調査結果を発表しました。

本調査は、YouGov社がHPEに代わって実施したもので、日本を含む19カ国の企業または官公庁に所属する8,600人以上の意思決定者を対象としました。その結果、平均的なデータ成熟度(データから価値を創出する能力)は5段階で2.6であり、最上位の成熟度に達した組織は3%に留まることが明らかになりました。

HPEの社長兼CEOであるアントニオ・ネリ(Antonio Neri)は、次のように述べています。
「世界のデータが、私たちの生活そして働き方の向上を担う非常に大きな可能性を持っていることは広く認識されています。しかし、この可能性を解き放つには、デジタルトランスフォーメーション(DX)戦略の転換が必要です。DXの基軸を『クラウドファースト』から『データファースト』に移す必要があります。すなわち、戦略的資産としてデータを活用するという包括的な目標に合わせて、戦略、組織、テクノロジーに関する選択を調整することを意味します。」

HPE データ成熟度モデル – グローバルの平均成熟度

データから価値を創出するケイパビリティ不足が重要な成果を阻害
本調査は、HPEが開発した成熟度モデルに基づき、企業や官公庁の戦略、組織、テクノロジーを基準に、データから価値を創造する能力を評価したものです。

最も低い成熟度レベル1は「データの無秩序」と称し、このレベルでは、データプールが隔絶しており、洞察や成果を生み出すための体系的な分析が行われていません。
最高レベル5は「データエコノミクス」と称し、このレベルでは、データが戦略的に活用され、成果が上がっています。組織内外のデータソースへの一元的なアクセスにより、高度な分析やAIを活用した分析が行われています。

調査の結果、成熟度レベル1(データ無秩序)の組織は14%、レベル2(データ報告)は29%、レベル3(データ洞察)は37%、レベル4(データ中心)は17%、レベル5(データ経済性)はわずか3%であることが判明しました。

データから価値を創出するケイパビリティ不足によって阻害されている能力として、
売上の拡大(30%)、イノベーション(28%)、顧客体験の向上(24%)、環境サステナビリティの改善(21%)、組織内効率の向上(21%)が挙げられました。

戦略、組織、テクノロジーのギャップを解消する必要がある
本調査では、企業がバリューチェーン全体でデータを活用するために解決しなければならない戦略、組織、テクノロジー面のギャップを詳細に示しています。調査結果の例は以下の通りです。
  • データ戦略が組織の戦略における重要な要素になっているとわずか13%が回答。
  • データ関連の取り組みのための予算について約半数が、予算を割り当てていない(28%)、または、まれにしかIT予算を充当することがない(20%)と回答。
  • データドリブンな製品やサービスを提供することに戦略的に注力しているとわずか28%が回答。
  • データ分析について、機械学習や深層学習を用いていないと回答し、表計算ソフト(29%)あるいは、ビジネスインテリジェンス(BI)や定型レポート(18%)に依存していると約半数が回答。
データから価値を創出するにあたっては、異なるアプリケーション、異なる場所にあるデータ、あるいは外部のデータスペースからデータやデータから得たインサイトを集約することも必要です。例えば、メーカーが販売した製品のセンサーのテレメトリデータを研究開発部門が活用できれば、次期製品をよりお客様のニーズに合わせて開発することができます。病院間で患者データのインサイトを共有すれば医療診断の進歩につなげることができます。

クラウドとエッジにわたってデータをコントロールできることが望まれる
データ成熟度の低さの特徴は、包括的なデータおよび分析アーキテクチャがなく、データが個々のアプリケーションまたは場所に隔絶されていることです。これには、回答者の34%が該当します。一方、企業全体のリアルタイムデータに一元的にアクセスできる中央データハブまたはファブリックを導入しているのはわずか19%で、さらにこのデータハブには外部データソースも含まれていると答えたのは8%でした。

データソースがクラウドやエッジに分散する傾向が強まっていることを背景に、回答者の大多数(62%)が、データに対する高度なコントロールとデータから価値を創出する手段を持つことが戦略的に重要であると回答しています。回答者の半数以上(53%)が、独占的にデータを保持している企業がデータから価値を創出する能力をコントロールしすぎていることを懸念しており、39%がクラウド戦略を再検討していると回答しました。その理由としてはクラウド費用の増加(42%)、データセキュリティへの懸念(37%)、より柔軟なデータアーキテクチャの必要性(37%)、データに対するコントロールの欠如(32%)という結果になりました。

HPE GreenLakeは、クラウドネイティブな環境でデータをコントロール
HPEの戦略は、あらゆる場所に蓄積される全てのデータの価値を解き放ち、事業の成果を加速できるよう支援することに重点を置いています。HPE GreenLake edge-to-cloudプラットフォームは、お客様がデータやアプリケーションに適した場所を自由に選択し、cloud-everywhereモデルを導入することを可能にします。

HPEの社長兼CEOであるアントニオ・ネリ(Antonio Neri)は、さらに次のように述べています。
「エッジにおけるデータが著しく増大していることを考えると、データをクラウドネイティブな環境でコントロールできる、ハイブリッドなedge-to-cloudアーキテクチャが必要とされています。HPE GreenLakeでは統一されたエクスペリエンスで、どこからでもデータにアクセス、コントロール、保護、ガバナンスの行使が可能で、データの価値を最大化することができます。」

HPEは、ハイブリッドクラウドにおけるリーダーシップをさらに強固にする、ハイブリッドクラウド環境における本番ワークロードのデータ・ファースト・モダナイゼーション戦略を推進するための、HPE GreenLake edge-to-cloud プラットフォーム向けの新しいアプリケーション、分析および開発者向けサービスを発表しました( https://www.hpe.com/jp/ja/japan/newsroom/press-release/2022/120901.html )。

調査方法
このデータは、2022年10月26日から11月18日にかけて、以下に記載の国の企業および官公庁に所属する経営者・役員、事業部門のリーダー、部門長、マネージャー、チームリーダーを対象に、YouGovが実施したオンラインアンケート調査によるものです。
オーストラリア(N = 500)、ブラジル(N = 500)、カナダ(N = 500)、フランス(N = 500)、ドイツ(N = 500)、インド(N = 500)、イタリア(N = 500)、日本(N = 400)、メキシコ(N = 500)、オランダ(N = 500)。ポーランド(N=500)、シンガポール(N=500)、スペイン(N=200)、韓国(N=400)、スウェーデン(N=200)、スイス(N=200)、トルコ(N=200)、英国(N=500)、米国(N=1,000)

注記
*1 例えば、欧州委員会のデータ戦略( https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:52020DC0066&from=EN )ではデータを「経済発展の生命線」と称し、英国政府は国家データ戦略( https://www.gov.uk/government/publications/national-data-strategy-mission-1-policy-framework-unlocking-the-value-of-data-across-the-economy/national-data-strategy-mission-1-policy-framework-unlocking-the-value-of-data-across-the-economy )でデータを「私たちの時代の絶好の機会」と称し、米国連邦政府は「戦略的資産としてのデータ活用」の戦略と行動計画( https://strategy.data.gov/ )を打ち出し、中国共産党はデータを「生産要素」( https://www.ndrc.gov.cn/xxgk/jd/wsdwhfz/202003/t20200310_1222768.html?code=&state=123 )と宣言しています。

 ※本リリースは、ヒューレット・パッカード エンタープライズ(本社:米国テキサス州ヒューストン、以下:HPE)が、2022年12月7日(ドイツのフランクフルトで開催中のDiscover Frankfurt)に発表した英文リリースに基づいて作成した日本語抄訳です。
https://www.hpe.com/us/en/newsroom/press-release/2022/12/lack-of-data-capabilities-impedes-organizations-success-global-survey-finds.html 


■ ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)について
Hewlett Packard Enterprise (NYSE: HPE) は、グローバルedge-to-cloudカンパニーとして、あらゆる場所に蓄積される全てのデータの価値を解き放ち、事業の成果を加速させる支援をします。人々の生活そして働き方の向上を目指し、数十年にわたって未来の再考とイノベーションを重ね、HPEは独自でありながら、オープンでインテリジェントなテクノロジーソリューションをas a Serviceで提供しています。クラウドサービス、コンピュート、HPC & AI、インテリジェントエッジ、ソフトウェア、ストレージを全てのクラウドとエッジにわたって一貫したエクスペリエンスで提供することで、お客様が新たなビジネスモデルを創出し、新たなエンゲージメントを展開し、運用のパフォーマンスを最大化できるようサポートしています。詳細はhttps://www.hpe.com でご確認ください。

■ プレスルーム
https://www.hpe.com/jp/ja/japan/newsroom/press-release.html

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会社概要

URL
https://www.hpe.com/jp/ja
業種
情報通信
本社所在地
東京都江東区大島2丁目2番1号
電話番号
-
代表者名
望月 弘一
上場
未上場
資本金
10億円
設立
1999年07月