配信系ミニシアター「ザ・シネマメンバーズ」が極上の映画体験をお届け!極上の時間を旅する:ヴィクトル・エリセ特集『ミツバチのささやき』、『エル・スール』他おすすめ映画、全4作品をラインナップに追加!!
選択肢が少ないながらもエリック・ロメールやホン・サンス、イオセリアーニなど、その独自のセレクトで注目を集めている配信系ミニシアター 「ザ・シネマメンバーズ」が、「極上の時間を旅する ~この冬は珠玉の名作とともに過ごそう~」として、ヴィクトル・エリセ監督の『ミツバチのささやき』、『エル・スール』他、4作品を1月よりラインナップに追加いたします。
<極上の時間を旅する:ヴィクトル・エリセ特集>
オルタナティブな視点と独自のセレクションでファンを増やしているザ・シネマメンバーズだが、今回ラインナップに加えられる4作品は、いずれも極めて美しい“映像詩”ともいうべき作品で、新年を迎えるにふさわしい極上の時間を約束してくれそうだ。
その4作品は、スペイン、ハンガリー、フィリピンというそれぞれの土地の風土や歴史をも織り込んだ、クラフトマンシップが光る至高の逸品。いずれも、舞台となっている時代の空気とともに精緻に物語が紡がれていく。
LAでもニューヨークでもパリでもない、メインストリームから遠く離れた、辺境の地からもたらされた“映像詩”を観ること自体を旅と捉えてみたい。
■やっとお届けできるようになった作品
ヴィクトル・エリセは寡作で知られる映画作家で、現在80歳だが、長編映画は3本しか撮っていない。最初の2作、1973年作の『ミツバチのささやき』と1983年作の『エル・スール』を、日本ではおそらくは『エル・スール』の公開に合わせる形で、シネ・ヴィヴァン六本木で1985年に両作とも上映となっている。『ミツバチのささやき』はシネ・ヴィヴァン六本木で記録的な動員数となり、当時のミニシアターを代表するような伝説的な作品となった。
その後も、さまざまな上映会やH Dリマスターでのリバイバル、ミニシアターで観る機会はあったものの、直近ではアクセスしづらい作品となってしまっていた。
ザ・シネマメンバーズでは、今年4月での配信系ミニシアターとしてのリニューアルを計画していた段階から、『ミツバチのささやき』『エル・スール』は、必ずラインナップに入れたいと切望しており、今回、ようやくお届けできることになる。
■“難解な映画”と言わないで
今回ラインナップする『ミツバチのささやき』『エル・スール』では、スペイン内戦後の独裁政権下での抑圧された空気が、『私の20世紀』では、20世紀の幕開けという時代の変わり目が、『立ち去った女』では、1997年の香港返還の影響をうけるフィリピンの社会情勢が、それぞれ作品のムードに反映されている。そのくらいの前情報で観てしまって大丈夫。
例えば、特に『ミツバチのささやき』では、スペイン内戦後の国政に対する批判が様々なかたちで作品に織り込まれていると言われている。では、そうした暗喩が読み解けなければ、あるいは社会情勢を踏まえて観なければ理解できないのか?きちんと鑑賞したことにならないのか?というと、そんなことはない。
同様に、「フランケンシュタイン」が劇中で扱われ、それが少女が出会う逃亡兵と重ね合わせられ、空想と現実とをつなぐ、この物語の重要なキーとなっているが、メアリー・シェリーによるゴシック文学の金字塔「フランケンシュタイン」、そこで描かれている“見ること”=“言語化”によって起こってしまう悲劇なども知っている必要はない。
映画は、そこに見えているものを観ればよいのだ。そして何回でも観ればいい。もちろんサブテキストとして、時代背景やモチーフとなっているものを深掘りしていくこともまた、映画の楽しみ方であり、豊かな広がりがそこにはあるけれども、それを前提に構える必要などないのだ。目の前のものに素直に没頭しよう。
■言葉にしようとすればするほど…
『エル・スール』の方が、物語も映像表現もよりシンプルだが、2作とも研ぎ澄まされた繊細さというか、静寂までも映し出す、まさにマスターピースというべき作品で、それを言葉にして説明しようとすればするほど、「映像詩」という一語に収斂していく。叙情的な一つ一つを取り上げていくとどうしても陳腐な表現になってしまうこのもどかしさ。とにかく言えることは、「是非、新しい年をこの美しい作品とともに迎えてほしい」ということだ。
■モノクロームのマジック
そして、ヴィクトル・エリセ2作品に加えて、世紀の変わり目を、ありとあらゆるモチーフを織り込んで一つの美しい作品に仕上げてしまった『私の20世紀』、情景を隅々まで写し切るかのような長回しを用いた描き方で丹念に物語が紡がれる『立ち去った女』をお届けする。どちらも意図してモノクロームで撮られた傑作だ。新年を、極上の映画体験とともに過ごしてみては。
過去のアーカイヴから、独自のスタンダードを目指して、作品を丁寧にハンドピックしていくザ・シネマメンバーズは、作品がますます充実中だ。
「ザ・シネマメンバーズ」サイト: https://members.thecinema.jp/video_list/line-1606460451084
《配信作品情報》
1月1日~配信
現実と幻想が交錯する子どもたちの不思議な世界。
ヴィクトル・エリセ監督の詩的な映像に魅入られる名作
名匠ヴィクトル・エリセ監督の長編映画第1作。妖精の存在を信じる少女から見える世界を幻想的な映像美で綴る。純真無垢な少女を演じるアナ・トレントの大きな瞳が印象的。
1月8日~配信
少女の目線から映し出されるスペイン内戦の傷跡…
ヴィクトル・エリセ監督の美意識が凝縮された長編第2作
“静謐の魔術師”ヴィクトル・エリセ監督の長編第2作。もともと3時間の予定だった本編時間が製作上の理由で95分に短縮されたが、内戦の傷を心に追う父と彼を慕う娘の関係が絵画のように美しく彩られ心に染みる。
1月15日~配信
19世紀末から20世紀…
移り行く時代の波に翻弄される人々を幻想的な映像で綴る人間ドラマ
ベルリン国際映画祭金熊賞受賞歴を持つイルディコー・エニェディ監督の長編第1作。双子の姉妹の数奇な運命を20世紀の科学の進歩と重ねてクラシカルに描き、カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)を受賞。
1月22日~配信
善悪の概念も時間の感覚も消えていく…
スロー・シネマの巨匠ラヴ・ディアスが紡ぐ長大な復讐劇
“フィリピンの怪物的映画作家”ラヴ・ディアス監督が、ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した一大叙事詩。無実の罪で30年間服役した女性の復讐の旅を、時間の感覚を超越したような長回しで緩やかに映しとる。
『ミツバチのささやき』© 2005 Video Mercury Films S.A. 『エル・スール』© 2005 Video Mercury Films S.A. 『私の20世紀』© Hungarian National Film Fund- Film Archive/photo:István Jávor
------------
ザ・シネマ メンバーズとは
「ザ・シネマメンバーズ」は、ミニシアター・単館系作品を中心に、大手配信サービスでは見られない作品を“映画が本当に好きな人”へお届けする配信サービスです。様々な理由で、見たくても見れなかった作品をいつでも・どこでも楽しめます!
❝映画はスクリーンで見るのが最高なのはわかっているけれど、他のやりかたで、今もう一度、あの頃のミニシアターみたいなものができないものか・・・。❞
そんな想いで、ザ・シネマメンバーズという配信サービスのコンセプトをリニューアルすることにしました。
毎月お届けする作品は、ごく限られた本数になりますが、しっかりとセレクトした作品のみを提供。500円(税別)で1カ月、好きな時に好きな場所で観られる、デジタル上のミニシアターです。
【公式WEBサイト】 https://members.thecinema.jp/
------------
<極上の時間を旅する:ヴィクトル・エリセ特集>
オルタナティブな視点と独自のセレクションでファンを増やしているザ・シネマメンバーズだが、今回ラインナップに加えられる4作品は、いずれも極めて美しい“映像詩”ともいうべき作品で、新年を迎えるにふさわしい極上の時間を約束してくれそうだ。
その4作品は、スペイン、ハンガリー、フィリピンというそれぞれの土地の風土や歴史をも織り込んだ、クラフトマンシップが光る至高の逸品。いずれも、舞台となっている時代の空気とともに精緻に物語が紡がれていく。
LAでもニューヨークでもパリでもない、メインストリームから遠く離れた、辺境の地からもたらされた“映像詩”を観ること自体を旅と捉えてみたい。
■やっとお届けできるようになった作品
ヴィクトル・エリセは寡作で知られる映画作家で、現在80歳だが、長編映画は3本しか撮っていない。最初の2作、1973年作の『ミツバチのささやき』と1983年作の『エル・スール』を、日本ではおそらくは『エル・スール』の公開に合わせる形で、シネ・ヴィヴァン六本木で1985年に両作とも上映となっている。『ミツバチのささやき』はシネ・ヴィヴァン六本木で記録的な動員数となり、当時のミニシアターを代表するような伝説的な作品となった。
その後も、さまざまな上映会やH Dリマスターでのリバイバル、ミニシアターで観る機会はあったものの、直近ではアクセスしづらい作品となってしまっていた。
ザ・シネマメンバーズでは、今年4月での配信系ミニシアターとしてのリニューアルを計画していた段階から、『ミツバチのささやき』『エル・スール』は、必ずラインナップに入れたいと切望しており、今回、ようやくお届けできることになる。
■“難解な映画”と言わないで
今回ラインナップする『ミツバチのささやき』『エル・スール』では、スペイン内戦後の独裁政権下での抑圧された空気が、『私の20世紀』では、20世紀の幕開けという時代の変わり目が、『立ち去った女』では、1997年の香港返還の影響をうけるフィリピンの社会情勢が、それぞれ作品のムードに反映されている。そのくらいの前情報で観てしまって大丈夫。
例えば、特に『ミツバチのささやき』では、スペイン内戦後の国政に対する批判が様々なかたちで作品に織り込まれていると言われている。では、そうした暗喩が読み解けなければ、あるいは社会情勢を踏まえて観なければ理解できないのか?きちんと鑑賞したことにならないのか?というと、そんなことはない。
同様に、「フランケンシュタイン」が劇中で扱われ、それが少女が出会う逃亡兵と重ね合わせられ、空想と現実とをつなぐ、この物語の重要なキーとなっているが、メアリー・シェリーによるゴシック文学の金字塔「フランケンシュタイン」、そこで描かれている“見ること”=“言語化”によって起こってしまう悲劇なども知っている必要はない。
映画は、そこに見えているものを観ればよいのだ。そして何回でも観ればいい。もちろんサブテキストとして、時代背景やモチーフとなっているものを深掘りしていくこともまた、映画の楽しみ方であり、豊かな広がりがそこにはあるけれども、それを前提に構える必要などないのだ。目の前のものに素直に没頭しよう。
■言葉にしようとすればするほど…
『エル・スール』の方が、物語も映像表現もよりシンプルだが、2作とも研ぎ澄まされた繊細さというか、静寂までも映し出す、まさにマスターピースというべき作品で、それを言葉にして説明しようとすればするほど、「映像詩」という一語に収斂していく。叙情的な一つ一つを取り上げていくとどうしても陳腐な表現になってしまうこのもどかしさ。とにかく言えることは、「是非、新しい年をこの美しい作品とともに迎えてほしい」ということだ。
■モノクロームのマジック
そして、ヴィクトル・エリセ2作品に加えて、世紀の変わり目を、ありとあらゆるモチーフを織り込んで一つの美しい作品に仕上げてしまった『私の20世紀』、情景を隅々まで写し切るかのような長回しを用いた描き方で丹念に物語が紡がれる『立ち去った女』をお届けする。どちらも意図してモノクロームで撮られた傑作だ。新年を、極上の映画体験とともに過ごしてみては。
過去のアーカイヴから、独自のスタンダードを目指して、作品を丁寧にハンドピックしていくザ・シネマメンバーズは、作品がますます充実中だ。
「ザ・シネマメンバーズ」サイト: https://members.thecinema.jp/video_list/line-1606460451084
《配信作品情報》
●『ミツバチのささやき』
1月1日~配信
現実と幻想が交錯する子どもたちの不思議な世界。
ヴィクトル・エリセ監督の詩的な映像に魅入られる名作
名匠ヴィクトル・エリセ監督の長編映画第1作。妖精の存在を信じる少女から見える世界を幻想的な映像美で綴る。純真無垢な少女を演じるアナ・トレントの大きな瞳が印象的。
●『エル・スール』
1月8日~配信
少女の目線から映し出されるスペイン内戦の傷跡…
ヴィクトル・エリセ監督の美意識が凝縮された長編第2作
“静謐の魔術師”ヴィクトル・エリセ監督の長編第2作。もともと3時間の予定だった本編時間が製作上の理由で95分に短縮されたが、内戦の傷を心に追う父と彼を慕う娘の関係が絵画のように美しく彩られ心に染みる。
●『私の20世紀』
1月15日~配信
19世紀末から20世紀…
移り行く時代の波に翻弄される人々を幻想的な映像で綴る人間ドラマ
ベルリン国際映画祭金熊賞受賞歴を持つイルディコー・エニェディ監督の長編第1作。双子の姉妹の数奇な運命を20世紀の科学の進歩と重ねてクラシカルに描き、カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)を受賞。
●『立ち去った女』
1月22日~配信
善悪の概念も時間の感覚も消えていく…
スロー・シネマの巨匠ラヴ・ディアスが紡ぐ長大な復讐劇
“フィリピンの怪物的映画作家”ラヴ・ディアス監督が、ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した一大叙事詩。無実の罪で30年間服役した女性の復讐の旅を、時間の感覚を超越したような長回しで緩やかに映しとる。
『ミツバチのささやき』© 2005 Video Mercury Films S.A. 『エル・スール』© 2005 Video Mercury Films S.A. 『私の20世紀』© Hungarian National Film Fund- Film Archive/photo:István Jávor
------------
ザ・シネマ メンバーズとは
「ザ・シネマメンバーズ」は、ミニシアター・単館系作品を中心に、大手配信サービスでは見られない作品を“映画が本当に好きな人”へお届けする配信サービスです。様々な理由で、見たくても見れなかった作品をいつでも・どこでも楽しめます!
❝映画はスクリーンで見るのが最高なのはわかっているけれど、他のやりかたで、今もう一度、あの頃のミニシアターみたいなものができないものか・・・。❞
そんな想いで、ザ・シネマメンバーズという配信サービスのコンセプトをリニューアルすることにしました。
毎月お届けする作品は、ごく限られた本数になりますが、しっかりとセレクトした作品のみを提供。500円(税別)で1カ月、好きな時に好きな場所で観られる、デジタル上のミニシアターです。
【公式WEBサイト】 https://members.thecinema.jp/
------------
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像