日本初となるスマートメーターデータを活用したTOU料金の実証実験の成果発表 ～AIによる数値予測通り平均9.2%の電気代削減と7.7%の電力消費量削減に成功～
Looop社協力のもと今夏3カ月間にわたり東京電力管内で実施、1300世帯が参加
ENECHANGE株式会社（本社：東京都千代田区 代表取締役会長：城口洋平、代表取締役社長 有田一平）のグループ会社、SMAP ENERGY Ltd.（本社：英国ロンドン CEO：城口洋平）は、株式会社Looop（本社：東京都台東区 代表取締役社長 CEO 中村創一郎）の協力のもと、日本初となるスマートメーターデータを活用した時間帯別料金（Time-Of-Use）プラン（以下、「TOU」）の開発を行い、2018年7月から9月の3か月間にわたる実証実験の結果、平均9.2%の電気代削減効果と平均7.7%の電力消費量削減効果が出たことを知らせいたします。
- 2018年夏のTOU料金設定根拠と実証実験内容‐Looop社との取り組み‐
下図は、2017年7月Looop社、東京電力管内での30分単位での電力の原価構造（JEPXスポット市場で100%調達と仮定）を可視化したグラフです。下図の場合、午前10時～午後8時頃の時間帯は、電力調達価格プラス託送料金の合計額が売価を上回っていることがわかります（関東エリアでのLooopでんきの従量料金は26円/kWhに燃料調整費と再生エネルギー賦課金を考慮）。
これをSMAP ENERGY社が開発した需要家のTOU移行後のピークシフトを定量的に予測する機械学習（AI）を活用した「ケンブリッジTOUモデル」のアルゴリズムを用いた試算の結果、Looop社の「節電プロジェクト」では、平日の昼14時～夜22時をTOUプラン（ピーク時「節電タイム」）に設定。その時間帯の単価を35円/kWhと割高に設定する一方、その他時間帯は20円/kWhと通常プラン単価の20%安に設定することで7.6%がピークシフトするという仮説をたてました。
＜実証実験内容（真夏の節電大作戦2018）の整理＞
実施期間 2018年7月1日～9月30日
エリア 東京電力管内
設定料金単価 節電タイム（14:00～22:00） 35円/kWh、その他時間帯 20円/kWh
※Looopおうちプラン東京電力エリア通常料金単価は26円/kWh
＜実証実験の結果＞
プロジェクト参加者1302名のうち、97%の参加者が平均約9.2%の電気代削減に成功する結果となりました（図1）。「節電タイム」における効果を見た場合、今年の記録的猛暑の影響もあってか、非参加者の電力消費量が平均12.8%増加したなか、参加者の増加量はわずか5.1%に留まり、平均で7.7%の電力消費量削減（非参加者比較）に成功しました（図2）。仮説として設定した「7.6%」に著しく近い数値に着地し、SMAP ENERGY社開発の「ケンブリッジTOUモデル」の精度の高さが証明された結果となりました。
図1 電気代削減率の分布図
図2 節電プロジェクトによる電力消費量の変化
- 蓄積データの学術活用について
- 2018ｰ2019年冬に向けた今後の取り組み
※Looop社とのデマンドレスポンス（DR）に関する取り組みにつきましては、12月初旬にプレスリリースでのお知らせを予定しています。
- SMAP ENERGY社について
※2017年6月30日付でエネチェンジと経営統合いたしました。
名称 ：SMAP ENERGY Ltd.
所在地 ：1 Quality Court, London, United Kingdom, WC2A 1HR
代表者 ：城口 洋平（CEO）
設立 ：2016年2月
事業内容：スマートメーターデータ解析サービスプラットフォーム「SMAP」の開発運営
URL ：https://smapenergy.com/
- ENECHANGE株式会社
名称 ：ENECHANGE株式会社
所在地 ：〒100-0004 東京都千代田区大手町2-6-2 日本ビル3階
代表者 ：代表取締役会長 城口洋平、代表取締役社長 有田一平
設立 ：2015年4月
事業ドメイン：エネルギーマネジメント事業、エネルギーテック事業
URL ：https://enechange.co.jp/
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