【2023年|定点調査】約8割のママが産休・育休によるキャリアへの影響を「不安視」 約8割が「子育てと仕事の両立を懸念」、コロナ禍の2021年比12.5ポイント増
改正育児休業法、2022年4月より段階的に施行された一方で、7割強の夫・パートナーは、「育休」を取得していない実態
調査サマリー
調査概要
調査概要:【2023年版】産休・育休後の仕事復帰と自治体の産後支援に関する定点調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2023年7月12日〜同年7月14日
有効回答:第一子となる0歳児のお子様がいて育児後の仕事復帰を考えている女性105名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
※比較調査:2021年7月1日〜7月3日|https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000043389.html
≪利用条件≫
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約8割のママが産休・育休によるキャリアへの影響を「不安視」
「Q1.あなたは、産休や育休など、仕事から一時的に離れることで、自身の仕事上でのキャリアに不安を感じていますか。」(n=105)と質問したところ、「とても感じる」が35.2%、「やや感じる」が41.0%という回答となりました。
<2023年(n=105)>
・とても感じる:35.2%
・やや感じる:41.0%
・あまり感じない:16.2%
・全く感じない:7.6%
<2021年(n=110)>
・とても感じる:38.2%
・やや感じる:40.0%
・あまり感じない:20.0%
・全く感じない:1.8%
その理由、「子育てと仕事の両立ができるか心配」が78.8%で最多、2021年コロナ禍と比べ12.5ポイント高い結果に
Q1で「とても感じる」「やや感じる」と回答した方に、「Q2.その理由を教えてください。(複数回答)」(n=80)と質問したところ、「子育てと仕事の両立ができるか心配」が78.8%、「収入面で不安」が50.0%、「仕事のカンが鈍くなる」が41.2%という回答となりました。
<2023年(n=80)>
・子育てと仕事の両立ができるか心配:78.8%
・収入面で不安:50.0%
・仕事のカンが鈍くなる:41.2%
・会社のことが把握できなくなる:26.2%
・今までのポジションがなくなると感じる:18.8%
・昇進チャンスが遠のく:6.2%
・その他:2.5%
<2021年(n=86)>
・子育てと仕事の両立ができるか心配:66.3%
・収入面で不安:45.3%
・仕事のカンが鈍くなる:61.6%
・会社のことが把握できなくなる:60.5%
・今までのポジションがなくなると感じる:40.7%
・昇進チャンスが遠のく:23.3%
・その他:1.2%
「フルタイムで働けない」や「第二子の妊活のタイミング」などの理由も
Q1で「とても感じる」「やや感じる」と回答した方に、「Q3.Q2で回答した以外に理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=80)と質問したところ、「フルタイムで働けない」や「第二子の妊活のタイミング」など41の回答を得ることができました。
<2023年:自由回答・一部抜粋(n=80)>
・37歳:体力がなくなってしまう。
・31歳:子どもの体調不良などで欠勤や遅刻、早退が増え、職場に迷惑をかける。
・31歳:保育園に入れないと辞めざるを得ないから。
・40歳:再就職先が見つかるか不安。新しい会社では今まで築いてきたポジションなどがリセットされること。
・27歳:孤独。
・37歳:フルタイムで働けない。
・32歳:第二子の妊活のタイミング。(復帰した後にまたすぐ妊娠したら周りからどう思われるのかが不安)
<2021年:自由回答・一部抜粋(n=86)>
・31歳:社内のルールが改変されていたりすると追いつくのが大変。
・31歳:子どもがいるからと仕事をお願いすることを遠慮されるのではないかと。
・32歳:接待や飲み会に参加できなくなるので不安。
・35歳:部署の人間関係の変化に馴染めるか。
・27歳:長期でいなかったために、周りに気を遣わなければならないし、肩身が狭くなってしまう。
36.2%が、キャリアへの不安から「子育てのモチベーションが高まらない」と回答、2021年比で13.8ポイントダウン
Q1で「とても感じる」「やや感じる」と回答した方に、「Q4.キャリアに不安があるために、子育てのモチベーションが高まらないなどを感じることがありますか。」(n=80)と質問したところ、「とてもある」が7.6%、「ややある」が28.7%という回答となりました。
<2023年(n=80)>
・とてもある:7.5%
・ややある:28.7%
・あまりない:51.2%
・全くない:12.5%
<2021年(n=86)>
・とてもある:14.0%
・ややある:36.0%
・あまりない:33.7%
・全くない:16.3%
モチベーション低下の理由、「仕事と育児の両立が不安」や「理解がない職場」などの本音も
Q4で「とてもある」「ややある」と回答した方に、「Q5.モチベーションが高まらないと感じる現状について、思うことを自由に教えてください。(自由回答)」(n=29)と質問したところ、「仕事と育児の両立が不安」や「理解がない職場」など19の回答を得ることができました。
<2023年:自由回答・一部抜粋(n=29)>
・29歳:仕事と育児の忙しさで疲弊する。
・29歳:保育園のお迎えなどで、時間に都合がつきにくい。
・33歳:給与があがっていかなそうだから。
・29歳:仕事と育児の両立が不安。
・27歳:育児でいっぱいいっぱいで集中できないから。
・35歳:理解がない職場のため。
・31歳:仕事を優先してしまって育児が疎かになりそう。
<2021年:自由回答・一部抜粋(n=43)>
・24歳:子育てに集中出来ず、仕事のことを考えてしまう。
・33歳:子供と過ごす時間にも仕事のことを考えていることがある。保育園などから呼び出しが来るかもしれないと不安になる。
・35歳:仕事のモヤモヤを子供にぶつけてしまいそう。
・24歳:両立ができず子育てがうまくできるのか不安。
産前と産後での仕事復帰に対する考え、「育休の延長」や「本職以外の仕事も視野に」などの変化あり
「Q6.産前と産後で、仕事復帰に対する考えが変わりましたか。お考えの変化について自由に教えてください。(自由回答)」(n=105)と質問したところ、「なるべく遅めに復帰したいと思い育休延長した」や「本職以外の仕事も考えてみるようになった」など73の回答を得ることができました。
<2023年:自由回答・一部抜粋(n=105)>
・31歳:仕事に100%だったのを減らさないといけないと思っている。
・28歳:本職以外の仕事も考えてみるようになった。
・30歳:なるべく遅めに復帰したいと思い育休延長した。
・31歳:なるべく早く復帰したいと思うようになった。
・29歳:子育てしやすい働きかた(家庭を優先)をしたいと強く思う。
・38歳:子供のために真剣に働かなくてはと思うようになった。
・27歳:転職したいと思っていたが、子どもがある程度大きくなるまでは今の会社で頑張りたいと思うようになった。
<2021年:自由回答・一部抜粋(n=110)>
・31歳:実際に子育てをして、24時間ずっと同じ時間を同じ空間で過ごしているため、やはり多少はイライラしたり大変だったり疲れたりする。仕事復帰をすればある程度の距離感が保たれるため、1年待たずとも復帰するのは精神的にもいいのかなぁと思う。
・31歳:復帰してもしなくてもどちらでも良いと思っていたが、復帰したいと思う気持ちが強くなった。仕事の方が楽だから、収入があって息抜きになるなら仕事は続けていた方がいいと思った。
・25歳:産前はバリバリ働いて将来的には昇進も目指していたが、産後は家庭を第一に考えるようになり、仕事をセーブしてとにかく私生活と仕事とが円滑に進む事に重きを置くようになりました。
・31歳:産前は早く職場復帰したいと考えていたが、産後はできるだけ長く我が子の成長をそばで見守りたいと感じ、復帰時期が近づくと気が滅入るなどしている。
・38歳:産前はすぐに復帰するつもりだったが、産後はこどもの側にできるだけいたいので、なるべく遅くに復帰したいと思うようになった。
自治体の産後支援の充実度、57.1%が「不満」と回答、2021年比3.9ポイント減
「Q7.あなたがお住まいの自治体の産後支援について、充実度を教えてください。」(n=105)と質問したところ、「やや足りない」が39.0%、「非常に足りない」が18.1%という回答となりました。
<2023年(n=105)>
・非常に十分:1.0%
・十分:31.4%
・やや足りない:39.0%
・非常に足りない:18.1%
・わからない:10.5%
<2021年(n=110)>
・非常に十分:8.2%
・十分:23.6%
・やや足りない:48.2%
・非常に足りない:12.8%
・わからない:7.2%
自治体に求める産後支援、「産後ケア施設の充実」や「確実に保育園に入れる環境」など
Q7で「非常に足りない」「やや足りない」と回答した方に、「Q8.産後支援について、自治体に行って欲しいこと・サポートして欲しいことがあれば教えてください。(自由回答)」(n=60)と質問したところ、「産後ケア施設をもっと充実させてほしい」や「確実に保育園に入れる環境」など49の回答を得ることができました。
<2023年:自由回答・一部抜粋(n=60)>
・29歳:産後就活などもっと支援して欲しい。
・33歳:産後ケア施設をもっと充実させてほしい、金額の安さだったり利用拠点を増やすとか。
・28歳:確実に保育園に入れる環境。
・29歳:もっと子育てサロンなどを作って欲しい。
・33歳:もっと金銭面で支援してほしい。
・32歳:継続的なサポートが欲しい。発達、離乳食等。
・28歳:もっと頻繁に健診をしてほしい。
<2021年:自由回答・一部抜粋(n=67)>
・24歳:もっとお金を取らずに育児サポートをして欲しい。ベビーシッターなど。あとは資金的な面での、サポートが欲しい。
・30歳:安い価格で子供の預かりサービスがあったら体が休まるなと思います。
・33歳:子どもが1歳になるまでは、希望者だけでもいいのでもっと頻繁に健診をしてほしい。助産師さんなどにゆっくり相談できるようもう少し日時をわけてほしい。
・31歳:保育園入園申込時と状況が変わると退園させられる可能性があるため、転職に踏み込めない。柔軟に対応してほしい。
・31歳:母親学級の実施母親同士の交流会。
4割以上が「できるだけ早期に仕事復帰したい」と回答、2021年比11.8ポイントダウン
「Q9.あなたは、仕事をできるだけ早期に復帰したいと思いますか。」(n=105)と質問したところ、「とても思う」が11.5%、「やや思う」が31.4%という回答となりました。
<2023年(n=105)>
・とても思う:11.4%
・やや思う:31.4%
・あまり思わない:44.8%
・全く思わない:12.4%
<2023年(n=110)>
・とても思う:11.9%
・やや思う:42.7%
・あまり思わない:34.5%
・全く思わない:10.9%
仕事復帰したい理由、「社会とのつながりがもてる」や「収入面に不安がある」など
Q9で「とても思う」「やや思う」と回答した方に、「Q10.その理由を自由に教えてください。(自由回答)」(n=45)と質問したところ、「社会とのつながりがもてる」や「収入面に不安がある」など33の回答を得ることができました。
<2023年:自由回答・一部抜粋(n=45)>
・27歳:リフレッシュになるから。
・27歳:仕事の内容などを忘れてしまいそうだから。
・29歳:社会とのつながりがもてるから。
・36歳:会社の雰囲気、人が好きだから。
・27歳:収入面に不安があるから。
・27歳:仕事が好きだから。
・31歳:家で子供と2人でいることが精神的にしんどい。
<2021年:自由回答・一部抜粋(n=60)>
・33歳:社会的なつながりが持てる。誰かと会話ができる。一緒にいない時間があれば、同じ時間を過ごす時の大切さが際立つと思う。
・27歳:収入面の不安と仕事から長く離れる方が復帰しづらくなるとおもったため。
・35歳:職場復帰まで時間が空いてしまうと職場環境の変化についていけなくなったり、自分の居場所がなくなってしまうのではと不安になるため。
・27歳:データなどが一からの再構築になるため、早期に復帰した方が自分へのダメージが少なく済むので…
・25歳:現に既に保育園の0歳児クラスに子供を預けて復帰を果たしているのですが、仕事をすることで良い意味で自分らしさを失わずにやれているかなと感じています。
7割強の夫・パートナーは、「育休」を取得せず
「Q11.あなたの夫(パートナー)は、育休を取得していますか。」(n=105)と質問したところ、「取得したことはない」が70.5%という回答となりました。
・現在取得している:5.7%
・過去に取得したことがある:23.8%
・取得したことはない:70.5%
6割超の夫・パートナーは「育休を取得しにくい」実態
「Q12.あなたの夫(パートナー)は育休を取得しやすい環境にあると感じますか。」(n=105)と質問したところ、「あまり感じない」が21.9%、「全く感じない」が41.9%という回答となりました。
・非常に感じる:11.4%
・やや感じる:18.1%
・あまり感じない:21.9%
・全く感じない:41.9%
・わからない:6.7%
夫・パートナーの育休取得期間、「1か月以内」が64.5%で最多
Q11で「現在取得している」「過去に取得したことがある」と回答した方に、「Q13.あなたの夫(パートナー)の育休取得期間について教えてください。」(n=31)と質問したところ、「1か月以内」が64.5%、「3か月以内」が22.6%という回答となりました。
・1か月以内:64.5%
・3か月以内:22.6%
・6か月以内:9.7%
・1年以内:3.2%
まとめ
今回は、第一子となる0歳児のお子様がいて産休・育休後の仕事復帰を考えている女性105名を対象に、【2023年版】産休・育休後の仕事復帰と自治体の産後支援に関する定点調査を実施しました。
まず、約8割のママが産休・育休によるキャリアへの影響を「不安視」しており、その理由は「子育てと仕事の両立ができるか心配」が78.8%で最多、2021年のコロナ禍と比較して12.5ポイント高い結果になりました。また、「キャリアへの不安で子育てのモチベーションが高まらない」と回答したのは36.2%となり、こちらは2021年比で13.8ポイント低くなりました。加えて、産前と産後での仕事復帰に対する考えについて聞いたところ、「育休を延長した」や「本職以外の仕事も考えてみるようになった」などの変化があったことが分かりました。
次に、自治体の産後支援の充実度について聞いたところ、約6割が「足りていない」と回答したものの、2021年より3.9ポイント微減しました。また、「早期復帰したい」と回答したママは42.9%おり、こちらも2021年比で11.8ポイント低下という結果になりました。2022年4月より段階的に施行された「改正育児休業法」ですが、7割強の夫・パートナーは、「育休」を取得していないことに加え、6割超の夫・パートナーは、未だ「育休を取得しにくい」環境にあるようです」。
前回調査に続き今回の調査でも、現在育児中のママが自身のキャリアに不安を抱えていたり、「子育てと仕事の両立」に関して心配している実態が見えてきました。コロナの感染拡大が落ち着きを見せている中、少子化の加速を食い止めるため、「こども未来戦略方針」に示される子育て支援の拡充が積極的に国によって取り組まれていますが、ママの活躍を後押しするためにはパートナーの理解も含め、これまで以上に社会全体のバックアップが必要だと言えるのではないでしょうか。
子ねくとラボ」について
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所在地 :東京都文京区小石川5丁目2番2号 明日香ビル3F
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■新規保育事業の開発及びコンサルティング
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