2021年第2四半期台湾専用機械設備製造業の振り返りと今後の展望<ワイズ機械業界ジャーナル2021年10月第2週号発行>

〜台湾機械業界の最新動向と分析〜

ワイズコンサルティング グループ(本社:中華民国台北市、代表取締役:吉本康志)は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の10月第2週号を発行しました。今週号では、専用機械設備業界、ファスナー業界、機械設備部品メーカーの台興電子、エネルギー業界を紹介します。

<211014号内容>
1 台湾専用機械設備製造業の振り返りと今後の展望ー2021年第2四半期
2 台湾ファスナー産業の振り返りと今後の展望ー2021年第2四半期
3 機械設備部品メーカー、台興電子(TSE)
4 台湾洋上風力発電産業のリーダー、興達海基(SDMS)

●今週号記事の一部を紹介します。​

  • 台湾専用機械設備製造業の振り返りと今後の展望ー2021年第2四半期

一、産業概況
 2021年に入り、世界経済は強い勢いで回復している。とくに主要国家の量的金融緩和政策と経済振興政策の実施に加えて、各国のワクチン接種率の上昇に伴って消費者の購買意欲が向上したことから、製造業の投資意欲も高まった。このため、21年上半期の台湾機械産業の輸出受注額は3,775億台湾元で、前年同期比33.85%増と大きく伸びた。
 台湾市場については、21年第2四半期に新型コロナウイルスの感染者数が大幅増加したものの、製造業各社の経営に対する影響は軽微だった。また、21年の台湾経済は強く回復しており、メーカーが台湾投資を拡大している。さらに、中小企業と従来型産業を中心に台商(海外で事業展開する台湾系企業)のUターン投資が進む中、機械設備の需要は台湾メーカーが対応できるものであることから、台湾当産業の内需市場の販売額は成長した。
 このように、海外受注と内需市場がそろって好調であったため、21年上半期の台湾当産業の販売額は前年同期比22.88%増の1,294億台湾元となった。

 なお、原材料価格の高騰などの問題があるものの、製品価格を引き上げたことから、メーカーの粗利益率は例年の水準を維持しており、台湾当産業の景気も成長した。21年第2四半期の台湾機械産業の輸出受注額は前年同期比41.16%増で、21年7月の輸出受注額は前年同月比22.80%増となったことから、21年第3四半期の輸出額はさらに成長するとみられる。また、台湾の新型コロナウイルス感染症の流行状況が落ち着きつつあることに加えて、台商のUターン投資とメーカーの設備投資が続いていることから、21年第3四半期の台湾当産業の販売額は大幅成長し、産業の景気は上昇傾向を示す見通しだ。
 

二、カテゴリー別の販売状況


三、今後の展望
 2021年7月、台湾機械産業の輸出受注額は前年同月比22.80%成長し、とくに日本および欧州からの需要が強かった。また、▽米国、▽ユーロ圏、▽日本、▽韓国などの先進国の8月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が50を上回ったことから、台湾当産業の輸出額は21年第4四半期まで成長傾向が続くと予測される。
 しかし、新型コロナウイルス変異株の流行によって東南アジア各国の感染状況が悪化し、東南アジア諸国連合(ASEAN)は多くの国でPMIが50を下回った。また、米国とオーストラリアでは第三波の感染が広がり、日本では感染収束のめどが立たないことから、世界経済の不安定要素となっている。このため、21年第4四半期の輸出額は緩やかな成長となる見通しだ。
 台湾市場については、行政院主計総処が21年8月に発表した統計資料によると、21年第4四半期の台湾経済成長率は4.01%、民間資本形成(域内投資)の成長率は10.40%だった。これは、台湾経済の回復を受けて、メーカーの投資意欲が向上する見通しであることを示す。また、台商のUターン投資、とくに台湾積体電路製造(TSMC)を含む半導体メーカーが先進製造プロセスへの投資を拡大したことから、ハイエンド機械設備の関連需要が大幅増加している。
 総合すると、世界経済の回復が続いて、21年第3四半期の台湾機械産業全体の輸出受注額は大幅増加した。また、台商のUターン投資と台湾メーカーの投資意欲の向上によって、内需市場は安定した成長を維持する見通しだ。しかし、新型コロナウイルス変異株の流行と比較基準の昨年数値が高いことから、21年第4四半期の台湾当産業の販売額は成長傾向が続くものの、成長幅は緩やかになると予測される。

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