「何らかの形でメタバースが自社のビジネスや業務に影響を与える」、企業の73%が回答

国内440社のビジネス活用とビジネスパーソン3000人の意向を独自集計・分析――「メタバース事業・構築戦略 調査編」(2月13日発行)

株式会社 日経BP

 日経BP(本社:東京都港区、社長:吉田直人)の調査から、企業の73%が、メタバースがビジネスに影響を与えると考えていることが分かりました。この調査は、企業のメタバース活用を支援する専門レポート「メタバース事業・構築戦略 調査編」の発行に伴って2022年9月2日~9月30日に実施したもので、国内1万34社を対象に、メタバース事業参入・活用に関する実態と意向を尋ねました。有効回答は440社でした。合わせて現場の意識・展望を探るため、ビジネスパーソン3000人を対象に、現場で使いたいメタバースの利用シーンや認知度・理解度、社会へのインパクトなどを尋ねました。調査結果の概要をご紹介します。
■メタバースをビジネス用語と捉える企業が多数派
 メタバースといえばゲームや映画、ソーシャルといったエンターテインメント分野の流行語と思われるかもしれませんが、本調査で多くの企業がメタバースをビジネスの用語として捉えていることが明らかになりました。「メタバースが自社のビジネスや業務に影響を与える」と回答した企業の割合は42.3%と、「影響を与えない」の38.9%を上回りました。ただ、「影響を与えない」の回答には「今後影響を与えるだろうが、限定的である」と回答した企業の割合30.7%が含まれています。この割合を「影響を与える」の割合と合計すると、全体の4分の3が「何らかの形でメタバースが自社のビジネスや業務に影響を与える」と回答した結果となりました(図1)。



■メタバースの業務活用に約4割が前向き
 業務活用への取り組みが既に始まろうとしており、それが加速していくことも判明しました。メタバースの業務活用に「既に取り組んでいる」の11.6%、「今後取り組む予定」の8.4%、「取り組むかどうか検討中」の22.5%を合計した42.5%の企業が何らかの形で前向きな姿勢であることが明らかになりました(図2)。
 



 また、活用に前向きな企業の約半数が2023年までに業務の効率化や顧客への新たな価値提供のためにメタバース活用に取り組むと回答しました。取り組み時期は2024~2026年がピークとなっています(3)。
 



■社内業務の効率化に「アバター会議」、顧客への新しい価値提供に「バーチャルイベント」
 本調査では11のメタバース利用シーンを提示して、使いたいかどうか、どんな課題を解決したいか、どのような効果を期待するかといった角度から分析を試みました。ここではその1つを紹介します。利用目的として「顧客への新しい価値提供」と「勤務先内での業務効率化」に分けて、取り組む/検討中のものを選んでもらいました。
 その結果から当初使われそうな利用シーンが浮かび上がってきました。顧客への新しい価値提供では「バーチャルイベント」、勤務先内での業務効率化には「アバター会議」の割合がともに全体の約8割と集中したからです。このことからはメタバースの多彩な利用シーンがまだそれほど浸透していない現実も明らかになりました(図4)。
 


■企業が使いたい「アバター会議」、個人は「使いたくない」利用シーンの最多
 企業向け調査と個人向け調査の結果から、会社と現場の意向が真逆と言えるほど差があるケースが見つかりました。その1つが利用シーンの「アバターを使うオンラインコミュニティーやオンライン会議」を業務で使いたいかどうかを調査した結果です。企業調査では上述したように企業が使いたい利用シーンのトップでした。一方のビジネスパーソン3000人を対象とした個人調査では、「業務で使いたくない」利用シーンとして「アバターを使うオンラインコミュニティーやオンライン会議」を選んだ人が619人と最多でした。理由としては「自分の業務にとってメリットがなさそうだから」がトップでした(図5)。
 



 企業440社とビジネスパーソン3000人を対象とした企業におけるメタバース活用の意向調査の詳細は、調査レポート『メタバース事業・構築戦略 調査編』(2月13日発行)に掲載しています。

【調査レポート『メタバース事業・構築戦略 調査編』について】
 概略を紹介した企業440社やビジネスパーソン3000人に聞くメタバースビジネス活用の実態と課題に加えて、メタバースが拓く社会の未来図レポート、先行して取り組んでいる業界事例、新ビジネスにつながる利用シーン・技術・デバイス・プレーヤーのデータベース、メタバースの進化を支えるコア技術の解説、主要ITベンダー/コンサルのメタバース陣容・得意分野・スキルといった、メタバースのビジネス活用に役立つ情報を掲載しています。

同レポートの紹介ページ:https://nkbp.jp/3Y5MOLT

【目次】
第1章メタバースが拓く社会の未来図
メタバースが生み出す新たな事業機会
第2章 新ビジネスにつながるメタバース利用シーン
有望利用シーン70選
第3章 新バリューチェーンを生み出すメタバース技術・デバイス・プレーヤー
重要技術・部品・材料プレーヤー100選
第4章 企業と個人に聞くメタバース意向調査
[調査❶]有力企業440社調査メタバース活用の実態と可能性
[調査❷]ビジネスパーソン3000人メタバース活用意識調査
第5章 メタバースの進化を支えるコア技術進展シナリオ
5GBeyond 5G6G、ブロックチェーン、デバイス、3D CG、触覚技術
第6章 主要ITベンダー/コンサルのメタバース対応力

【調査レポート『メタバース事業・構築戦略 調査編』 編集責任者プロフィール】
加藤雅浩(かとう・まさひろ)
日経BP 日経クロステック編集委員
1988年、名古屋大学工学研究科修士課程修了。同年、日経マグロウヒル社(現・日経BP)入社。日経コミュニケーション・日経エレクトロニクス・日経クロステック先端技術の各編集長を務め、通信や半導体などを主に取材。2022年から現職

【本リリースに関するお問い合わせ】
本調査や本レポートに関するお問い合わせは、日経クロステックのお問い合わせフォーム(https://support.nikkeibp.co.jp/app/ask_0301/p/235)からお願いいたします。取材のお申し込みは、日経BPのコーポレートサイトお問い合わせページ(https://www.nikkeibp.co.jp/faq/)からお願いいたします。

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ビジネスカテゴリ
マーケティング・リサーチ
キーワード
メタバース
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会社概要

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業種
情報通信
本社所在地
東京都港区虎ノ門4丁目3番12号
電話番号
-
代表者名
吉田 直人
上場
未上場
資本金
-
設立
1969年04月