不適切保育を「してはいけない」で終わらせない。聖ピオ保育園で「不適切保育防止・ メンタルヘルス研修」を実施
“誰から見られても胸を張れる関わり”と“自分の心の状態に気づくこと”をテーマに、30名を超える職員が学びを深めました
社会福祉法人 絆友会は、東京都中野区の聖ピオ保育園にて、保育に携わる職員を対象とした「不適切保育防止・メンタルヘルス研修」を実施しました。
当日は、園内外から30名を超える職員の皆さまにご参加いただき、日々の保育における子どもとの関わりを振り返る「不適切保育防止」と、保育者自身の心の状態に目を向ける「メンタルヘルス」の2つのテーマについて学びを深めました。
今回の研修では、「不適切保育とは何か」を知識として確認するだけではなく、判断に迷いやすい“境界”について職員同士で考えるとともに、自分自身のストレスや心の状態に気づくことが、子どもたちへのより良い保育にもつながることを共有しました。
「愛をもって愛を育てる」― 子ども一人ひとりを大切にする聖ピオ保育園

今回研修を実施した聖ピオ保育園は、東京都中野区白鷺にある私立認可保育園です。
産休明けから6歳までの子どもたちを受け入れ、西武新宿線「鷺宮駅」から徒歩5分。多くの公園に囲まれた閑静な環境に位置し、日当たりのよい広い園庭で子どもたちがのびのびと過ごしています。
園では、日々の保育に加え、外部講師による体育指導や和太鼓、絵本の読み聞かせなども実施されています。
聖ピオ保育園が掲げる保育理念は、「愛をもって愛を育てる」
子どもたちが愛にあふれ、その愛を人へ分け与えることができるよう、シスター・オディリアの精神を受け継ぎ、子どもたちと向き合っています。
保育目標として、「ひとりひとりの子どもを大切にし、集団生活を通して、思いやり、感謝する心と丈夫な体を育てる」
ことを掲げ、「思いやりのある子ども」「友だちと元気よく遊ぶ子ども」に加え、自ら感動し、疑問を持ち、考えて行動することや、仲間の中で自分の思いを伝えながら力を合わせることなど、子どもたちの主体性や人との関わりを大切にしています。
また、よりよい雰囲気の中で一人ひとりの個性を尊重し、豊かな創造性の芽生えを育むことや、健康で円満な人格の基礎を築くことも保育方針として掲げられています。
こうした日々の保育とともに、今回の研修では30名を超える職員の皆さまが参加し、講義を聞くだけでなく、ケーススタディやワークを通して自身の保育を振り返りながら意見を交わしました。
園全体でより良い保育について考え、学びを深めようとする姿勢が感じられる研修となりました。
「その関わりを、保護者の前でも堂々とできるか」
不適切保育防止研修では、まず、保育士が子どもの命と人権を守る専門職であり、質の高い保育には知識だけでなく、自らの関わりを客観的に振り返る力が必要であることを確認しました。
研修では、不適切保育を「子どもの人権・人格を尊重しない関わり」と捉え、身体的な行為だけでなく、怒鳴る、脅す、他の子どもと比較して自尊心を傷つける言葉がけ、意図的な無視や放置など、さまざまな事例を取り上げました。
一方、実際の保育現場では、明確に「良い」「悪い」と判断しづらい場面もあります。
そこで、判断に迷った際の一つの基準として共有したのが、
「その関わりを保護者の前で堂々とできるか?」
という視点です。
研修では、保護者に「見られたくない」と感じるような関わりを一つの“黄色信号”として捉え、自分自身の言葉遣いや声のかけ方、子どもへの接し方を客観的に振り返ることの大切さを共有しました。

日常の保育に潜む「グレーゾーン」を考える
不適切保育は、誰が見ても明らかな行為だけではありません。
何気なく使っている言葉、急いでいるときの声のかけ方、子どもを動かすための働きかけなど、日常の保育の中に「不適切な関わりの芽」が潜んでいることもあります。
研修では、「忙しいから」、「急いでいたから」といった事情があったとしても、それを子どもの人権を損なう関わりの免罪符にはしないことや、「しつけ」という言葉によって自分自身の感情的な対応を正当化していないかを振り返ることについても考えました。
また、具体的な保育場面を取り上げたケーススタディでは、その関わりを受けた子どもがどのような気持ちになるのか、保育者との信頼関係にどのような影響を与えるのかについてグループで意見を交わしました。
正解を一方的に伝えるのではなく、
「自分だったらどうするか」、「より良い関わりに変えるとしたらどうするか」を職員同士で考える時間となりました。
不適切保育防止とメンタルヘルスを一緒に考える
後半は、保育者自身の「メンタルヘルス」をテーマに研修を行いました。
保育の仕事では、子どもや保護者と関わる中で、自分自身の感情を調整しながら対応することが求められます。
研修では、こうした保育という仕事の「感情労働」としての側面についても触れました。自分の感情を抑えながら笑顔で接し続けることは大きなエネルギーを必要とするため、その負荷を理解することも、自分自身を守るための第一歩となります。
今回の研修では、メンタルヘルスを単なる「個人の問題」としてではなく、「保育の質を守るための技術」として捉えました。
職場の人間関係や行事のプレッシャー、保護者対応など、さまざまなストレスが積み重なることで、自分でも気づかないうちに心の余裕が失われていくことがあります。
だからこそ、不適切保育を防ぐためには、知識やルールだけでなく、保育者自身が自分の状態を知り、心の余裕が失われる前にケアする視点も大切です。
「心のバケツ」と「心のバッテリー」で、自分の状態を見える化
メンタルヘルス研修では、自分自身のストレス状態を客観的に捉えるため、「心のバケツ」と「心のバッテリー」という考え方を用いたワークにも取り組みました。
「心のバケツ」では、日々のストレスを水に例え、少しずつバケツの中へたまっていく様子をイメージします。
真面目に仕事に向き合っている人ほど、バケツがあふれる直前まで「まだ大丈夫」と頑張ってしまうことがあります。
さらに、自分の心の元気度をスマートフォンのバッテリーに例え、「今、自分の心のバッテリーは何%だろう?」
と数値化することで、自分自身の状態を少し離れた視点から見つめました。
睡眠や食欲の変化、些細なことでのイライラなど、心身に現れるストレスのサインについても確認し、自分のSOSを見逃さないことの大切さを共有しました。
“気づくこと”がケアのスタートライン
今回の研修では、「不適切保育防止」と「メンタルヘルス」をそれぞれ独立したテーマとしてではなく、互いに関係するものとして考えました。
子どもへのより良い関わりを積み重ねていくためには、「誰から見られても胸を張れる関わりであるか」と日々の保育を振り返ること。
そして同時に、「今の自分はどのような状態なのか」と、自分自身の心にも目を向けることが大切です。
研修のまとめでは、自分の状態を知り、限界を迎える前に周囲へ「助けて」と伝えることも、専門職として保育の質を守っていくために必要な行動であることを共有しました。
園内外の職員の皆さまが一緒になって意見を交わし、日々の保育と自分自身の心の状態の両方について振り返る、温かく前向きな学びの場となりました。

今後の開催予定
聖ピオ保育園主催の本研修は、今後も継続して開催予定です。
第2回は2026年11月28日(土)10時から11時40分までです。
近隣の園にお勤めの保育士の方も参加可能です。保育現場での学びを深めたい方、不適切保育の未然防止やメンタルヘルスについて関心のある方は、ぜひご参加ください。
研修の受講希望は
講師コメント
本日は、閑静な住宅街に佇む中野区聖ピオ保育園様にお伺いし、広いホールで30名を超える皆さまと研修を行いました。
たくさんの椅子が並ぶ光景から、園の学びに対する前向きな姿勢が伝わってきました。
不適切保育防止研修ではまず、不適切保育の「境界の難しさ」について考え合い、誰から見られても胸を張れる関わりを積み重ねることの大切さを共有しました。
日々の保育を振り返りながら語り合う皆さんの姿から、園としての誠実な姿勢を強く感じました。
メンタルヘルス研修では、心のバッテリーや心のバケツの排水を「言葉」や「数字」で表すワークに取り組みました。
自分の状態を客観的に捉えることで、気付くことがケアのスタートラインであるという実感を得ていただけたのではないかと思います。
園内外の職員の皆さまの参加もあり、地域のつながりも感じられる、とても温かく前向きな学びの場となりました。
参加者の皆さんの力でより豊かな研修をつくり上げていただき、心から感謝しております。
聖ピオ保育園について
聖ピオ保育園は、東京都中野区白鷺にある私立認可保育園です。
「愛をもって愛を育てる」という保育理念のもと、一人ひとりの子どもを大切にし、思いやりや感謝する心、丈夫な体を育むことを大切にしています。
子どもたち一人ひとりの個性を尊重し、豊かな創造性の芽生えを育むとともに、体育指導や和太鼓、絵本の読み聞かせなど、さまざまな活動も取り入れています。
今回の「不適切保育防止・メンタルヘルス研修」においても、多くの職員が参加し、日々の保育について意見を交わしながら、自身の関わりや心の状態を振り返りました。
子どもたちにより良い保育を届けるため、職員同士で学びを深める機会となりました。
所在地
〒165-0035 東京都中野区白鷺1-15-15
アクセス
西武新宿線「鷺宮駅」南口より徒歩5分
保育理念
「愛をもって愛を育てる」
公式サイト
聖ピオ保育園 公式サイト
社会福祉法人絆友会による研修実施支援
社会福祉法人絆友会は、東京都内にて保育施設等を運営するとともに、保育士等キャリアアップ研修、不適切保育防止研修、メンタルヘルス研修、防災研修など、保育現場に向けた実践型研修事業を行っています。
現場の課題や悩みに寄り添いながら、“聞いて終わり”ではない、対話と実践を重視した研修を実施しています。
多様なテーマでの研修を実施しております。ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
法人概要
法人名: 社会福祉法人絆友会
本部所在地: 埼玉県さいたま市桜区田島三丁目13番4号
代表者: 理事長 川名 美雄
主な事業: 保育園運営、児童発達支援事業、保育士等キャリアアップ研修事業、子育て支援関連研修
公式サイト: https://www.honbu.hanyuukai.biz/
本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先
社会福祉法人絆友会 事務局
office@kizuna-info.com
※営業・勧誘等は一切お断りいたします。
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