【赤ちゃんのビタミンK欠乏性出血症を予防する】ビタミンKを補って健やかな生育を
千葉大学発医療スタートアップ企業である株式会社Smart119(本社:千葉県千葉市、代表取締役社長/CEO:中田孝明)は、「赤ちゃんにビタミンKシロップを飲ませる理由」についてのイラストレーションを、本日一般公開しました。ビタミンKは、血液を固めて出血を止める働きを持つ栄養素です。重要な栄養素にも関わらず、赤ちゃんはビタミンKが不足している状態で産まれてきます。ビタミンKの欠乏による出血症から赤ちゃんを守るためには、出産直後にビタミンKシロップを飲ませる必要があります。救急集中治療医と小児科医の見地から、ビタミンKが赤ちゃんに不足している理由、シロップの飲ませ方などについて、親しみやすいマンガで解説します。本資料は学校、企業、公共機関、町内会等で自由に配布・利用していただくことが可能です。
ビタミンKを知っていますか。ビタミンKは、出血時に止血を担う血液凝固因子を活性化させる働きを持つ栄養素です。大人の場合、納豆菌などから腸内で生成されるためサプリメントで補う必要はありませんが、生後間もない赤ちゃんはこのビタミンKが欠乏しています。そのため、わずかな出血でも血が止まらず、特に頭蓋内出血が生じた場合は重篤化する危険があります。ビタミンKの欠乏に起因する出血症は、頭を強く打つ、感冒にかかるなどで発症しますが、原因もなく起こることも少なくありません。こうした危険から赤ちゃんを守るために、ビタミンKをシロップで補いましょう。
赤ちゃんにビタミンKが不足している理由として、母親から胎児へ胎盤を通して供給されにくいこと、出産後は腸内細菌が未熟なため体内で生成ができないこと、また母乳には微量しか含まれていないことなどが挙げられます。
日本小児科学会は、生後すぐの入院中に2回、退院後は1週間ごとに計11回を飲ませることを推奨しています。
昨今、退院後にビタミンKを摂取していないケースがSNSなどで散見されます。赤ちゃんの健やかな生育のために、忘れることなくシロップで補ってください。飲ませるタイミングについては、必ず医師に相談しましょう。
◆テーマ
「赤ちゃんにビタミンKシロップを飲ませる理由」
◆解説者
中田孝明
株式会社Smart119 代表取締役
千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学 教授
https://twitter.com/Nakada119
谷口昌志
堺市立総合医療センター集中医療科医長
◆印刷用資料ダウンロードリンク
https://smart119.biz/manga/000538.html
◆生後間もない赤ちゃんにビタミンKシロップを飲ませる理由
- ビタミンKが不足すると、血液を固める働きが低下し出血しやすくなる
- 出血は歯茎や鼻からが多い
- 何らかの原因で発症する頭蓋内出血は、重篤化してしまう
◆なぜ、赤ちゃんはビタミンKが不足しているか
- ビタミンKは、胎盤を通過しにくいため、出生時の体内蓄積量が少ない
- 生後間もない赤ちゃんは腸内細菌が未熟で、体内でビタミンKが生成されない
- 母乳はビタミンKの含有量が少なく、必要量が摂取できない
◆ビタミンKを飲ませるスケジュール
- 生後すぐに2回シロップを飲ませる
- 退院後は、1週間ごとに計11回飲ませる
◆飲ませ方のコツ
- 新生児・乳児では必ず哺乳瓶、スプーンに移して飲ませる。スティック包装のままだと唇を傷つける恐れがある。
- 飲ませ忘れに気づいたら、できるだけ早く飲ませる。
- 2回分を1度に飲ませない。
- 医師の指示なしに、自分の判断で飲ませるのを止めない。
- シロップに、他の薬と混ぜて飲ませない。
- 半分以下しか飲めなかった場合は、次回分を飲ませる。足りなくなった場合は医師に相談する。
◆参考資料
・日本小児科学会
新生児と乳児のビタミンK欠乏性出血症発症予防に関する提言
http://www.jpeds.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=134
・日本産婦人科学会
産婦人科診療ガイドライン―産科編 2020
https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_sanka_2020.pdf
・エーザイ株式会社
https://medical.eisai.jp/useful/prescribe/pdf2/000003852.pdf
◆医療情報イラストレーション・シリーズ ホームページ
https://smart119.biz/manga/
※画像など当コンテンツを報道にて引用いただく場合は、「(株)Smart119 提供」と記載ください。また、その際はpress@smart119.bizまでご一報いただけますと幸いです。
<株式会社Smart119について>
株式会社Smart119は「現役救急医が設立した、千葉大学発スタートアップ」です。
『今の「119」を変える』ため、音声認識とAIを活用した救急医療支援システム「Smart119」を開発・運用。
千葉市において、日本医療研究開発機構 (AMED) の救急医療に関する研究開発事業を実施。
緊急時医師集合要請システム「ACES」、医療事業継続支援システム「respon:sum」の開発・運用を行っています。Smart119は「安心できる未来医療を創造する」を目指します。
【株式会社Smart119概要】
会社名: 株式会社Smart119
住所: 千葉県千葉市中央区中央2丁目5-1千葉中央ツインビル2号館 7階
設立: 2018年5月
代表者: 中田 孝明
事業内容:
音声認識とAIを活用した救急医療支援システム「Smart119」の開発・運用
緊急時医師集合要請システム「ACES」の開発・運用
医療事業継続支援システム「respon:sum」の開発・運用
URL: https://smart119.biz
Twitter: https://twitter.com/Smart119_jp
メールアドレス: press@smart119.biz (担当:中村)
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