複合材料を用いた薄板構造物の物性値予測が可能なマルチスケールCAEツール「Multiscale.Sim 5.0」をリリース
サイバネットシステム株式会社(本社:東京都、代表取締役:田中 邦明、以下「サイバネット」)は、マルチスケールCAE ツール「Multiscale.Sim(マルチスケールドットシム)」の最新バージョン5.0 の販売を5 月8 日(木)より開始することをお知らせいたします。
今回のバージョンアップでは、サンドイッチハニカム材やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)のラミネート材に代表される薄板状の複合材料に対して適応するため、新しい均質化解析手法を構築しました。これにより、薄板構造物に対しても高精度な材料物性値を予測することが可能となりました。(図2)
Multiscale.Sim の詳細については、下記Web サイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/ansys/multiscale/
マルチスケール解析を用いた解析事例については、下記Web サイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/ansys/multiscale/case/
注釈
※1: マルチスケール解析:スケールの異なる構造体双方の物性、もしくは挙動を連成させる解析を意味している。マルチスケール解析には様々なアプローチ手法があり、均質化法が代表的な手法として広く知られている。
http://www.cybernet.co.jp/ansys/multiscale/multiscale/
※2:均質化法:マクロスケールとミクロスケールの関係を記述する解析手法として知られている。材料内部の微視構造における応力やひずみの分布も同時に解析できる特徴があり、不均質な構造を持つ複合材料や金属組織などの解析に利用されている。
※3:ANSYS(アンシス):米アンシス社によって開発された当社取扱の汎用FEM 連成解析ツール。構造解析をはじめ熱・電磁場・流体などの各種解析やそれらの連成解析ができる。航空宇宙・自動車・機械・電機・医療工学など広範な分野において、世界中の企業・官公庁・教育機関で利用されている。
http://www.cybernet.co.jp/ansys/
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Multiscale.Sim 5.0 の主な機能
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薄板構造物用の線形均質化解析機能の実装
均質化解析では、複合材料組織の一部分を取り出したモデルに対して、材料試験をシミュレーションすることで、物性値を予測しております。このときモデルは、あらゆる方向に無限遠方まで周期的に並んでいると仮定されていたため、周期対称性が仮定できない薄板構造物では、幾分の誤差を含んでしまうことが避けられませんでした。
新バージョンでは、面内にのみ適用する新しい理論を構築し、薄板状の複合材料に対しても、高精度に材料物性値を予測することが可能になりました。これにより、数値材料試験を実施することで、「引張り変形には硬いが曲げ変形には柔らかい」といった薄板構造物特有の材料挙動も表現できます。
図3 は、新機能を用いてハニカムサンドイッチパネルの均質化を実施した例です。面外方向には周期対称性がないため、従来の均質化手法を適用すると、剛性が過大に見積もられてしまいます。本解析事例では、新機能の解析精度を確認するために、ハニカムサンドイッチパネルを実際にモデリングした結果(左下の図)を真値と仮定して、均質化されたモデル(右下の図)と変位量の結果を比較いたしました。パネル中央の変位量がほぼ一致しており、今回の新機能が精度よくサンドイッチパネルの等価な剛性を評価できていることが確認できます。
解析パフォーマンスの向上
これまでMultiscale.Sim のプログラムは、ANSYS 特有のプログラム言語であるAPDL によって構築されておりましたが、科学技術計算に向いた手続き型プログラミング言語であるFortran に一部移植しました。これにより、解析パフォーマンスが向上いたしました。
ANSYS15.0GUI への対応
Multiscale.Sim5.0 は、最新バージョンであるANSYS 15.0 のWorkbench 環境とMechanical APDL 環境に対応しました。これにより、ANSYS の最新ソルバーと操作環境を使用して、マルチスケール解析が可能となりました。
マルチスケールCAE ツール「Multiscale.Sim」体験セミナー
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本セミナーでは、材料組織レベルの小さなスケールの評価も可能にするマルチスケール解析について、Multiscale.Sim の体験を交えて紹介いたします。
■東京
セミナーの詳細・お申し込みについては、下記Web サイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/ansys/seminar_event/introduction/multiscale_sim.html
※記載されている会社名および製品名は、各社の商標および登録商標です。
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株式会社くいんとについて
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株式会社くいんとは、1985 年に創業し、以来アダプティブ有限要素法解析プログラム、均質化法/重合メッシュ法によるマルチスケール解析プログラム、位相/形状最適化プログラム、イメージベース構造解析プログラム、応答曲面を用いたパラメータ最適化プログラム等、特徴のあるプログラムを独自に開発し、市場に供給しています。
詳細は下記Web サイトをご覧ください。
http://www.quint.co.jp
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日東紡績株式会社について
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日東紡績株式会社は、1923 年4 月に「繊維メーカー」として創業して以来、時代の変化を常にチャンスとして捉え、その都度旺盛な"パイオニア精神"を発揮しながら、グラスファイバー事業、建材事業、メディカル事業などに次々とチャレンジして経営の多角化を進めてきました。
海外展開においても、各事業のノウハウを海外に移転するとともに、新市場、新技術の獲得に向け、アメリカをはじめ、台湾、中国、マカオへと事業拠点を拡大するなど、早くから海外市場にも視野を広げてグローバルな活動を続けています。
詳細は下記Web サイトをご覧ください。
http://www.nittobo.co.jp
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サイバネットについて
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サイバネットシステム株式会社は、科学技術計算分野、特にCAE(※)関連の多岐にわたる先端的なソフトウェアソリューションサービスを展開しており、電気機器、輸送用機器、機械、精密機器、医療、教育・研究機関など様々な業種及び適用分野におけるソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティング等を提供しております。具体的には、構造解析、射出成形解析、音響解析、機構解析、制御系解析、通信システム解析、信号処理、光学設計、照明解析、電子回路設計、汎用可視化処理、医用画像処理など多様かつ世界的レベルのソフトウェアを取扱い、様々な顧客ニーズに対応しております。
また、企業が所有するPC/スマートデバイス管理の効率化を実現するIT 資産管理ツールをはじめ、個人情報や機密情報などの漏洩・不正アクセスを防止し、企業のセキュリティレベルを向上させるIT ソリューションをパッケージやサイバネットクラウドで提供しております。
サイバネットシステム株式会社に関する詳しい情報については、下記Web サイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/
※CAE(Computer Aided Engineering)とは、「ものづくり」における研究・開発時に、従来行われていた試作品によるテストや実験をコンピュータ上の試作品でシミュレーションし分析する技術です。試作や実験の回数を劇的に減らすと共に、様々な問題をもれなく多方面に亘って予想・解決し、試作実験による廃材を激減させる環境に配慮した「ものづくり」の実現に貢献しております。
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本件に関するお問い合わせ サイバネットシステム株式会社
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●内容について
メカニカルCAE 事業部 マーケティング部/三宅
TEL:03-5297-3208 E-MAIL:anssales@cybernet.co.jp
●報道の方は
広報室/関口
TEL:03-5297-3066 E-MAIL: irquery@cybernet.co.jp
Multiscale.Sim は、解析対象物のミクロ構造とマクロ構造との連携解析を可能にするマルチスケール解析(※1)ソリューションとして、東北大学・災害科学国際研究所の寺田賢二郎教授の協力のもと、サイバネットと日東紡績株式会社、株式会社くいんとの3 社で共同開発した均質化法(※2)を用いた解析ツールです。複数の物理現象を統合的に解析するマルチフィジックス解析を得意とするANSYS(※3)をベースとしたカスタマイズ製品として開発いたしました。
近年、自動車や航空・宇宙などの業界において、軽量化などを目的に先進的な複合材料を導入する動きが広がっています。そのため製品開発の現場では、複合材料を考慮したシミュレーションへのニーズが高まっていますが、材料のモデル化に多くの工数を要するため、実際のシミュレーションは困難でした。
今回のバージョンアップでは、サンドイッチハニカム材やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)のラミネート材に代表される薄板状の複合材料に対して適応するため、新しい均質化解析手法を構築しました。これにより、薄板構造物に対しても高精度な材料物性値を予測することが可能となりました。(図2)
Multiscale.Sim の詳細については、下記Web サイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/ansys/multiscale/
マルチスケール解析を用いた解析事例については、下記Web サイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/ansys/multiscale/case/
注釈
※1: マルチスケール解析:スケールの異なる構造体双方の物性、もしくは挙動を連成させる解析を意味している。マルチスケール解析には様々なアプローチ手法があり、均質化法が代表的な手法として広く知られている。
http://www.cybernet.co.jp/ansys/multiscale/multiscale/
※2:均質化法:マクロスケールとミクロスケールの関係を記述する解析手法として知られている。材料内部の微視構造における応力やひずみの分布も同時に解析できる特徴があり、不均質な構造を持つ複合材料や金属組織などの解析に利用されている。
※3:ANSYS(アンシス):米アンシス社によって開発された当社取扱の汎用FEM 連成解析ツール。構造解析をはじめ熱・電磁場・流体などの各種解析やそれらの連成解析ができる。航空宇宙・自動車・機械・電機・医療工学など広範な分野において、世界中の企業・官公庁・教育機関で利用されている。
http://www.cybernet.co.jp/ansys/
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Multiscale.Sim 5.0 の主な機能
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薄板構造物用の線形均質化解析機能の実装
均質化解析では、複合材料組織の一部分を取り出したモデルに対して、材料試験をシミュレーションすることで、物性値を予測しております。このときモデルは、あらゆる方向に無限遠方まで周期的に並んでいると仮定されていたため、周期対称性が仮定できない薄板構造物では、幾分の誤差を含んでしまうことが避けられませんでした。
新バージョンでは、面内にのみ適用する新しい理論を構築し、薄板状の複合材料に対しても、高精度に材料物性値を予測することが可能になりました。これにより、数値材料試験を実施することで、「引張り変形には硬いが曲げ変形には柔らかい」といった薄板構造物特有の材料挙動も表現できます。
図3 は、新機能を用いてハニカムサンドイッチパネルの均質化を実施した例です。面外方向には周期対称性がないため、従来の均質化手法を適用すると、剛性が過大に見積もられてしまいます。本解析事例では、新機能の解析精度を確認するために、ハニカムサンドイッチパネルを実際にモデリングした結果(左下の図)を真値と仮定して、均質化されたモデル(右下の図)と変位量の結果を比較いたしました。パネル中央の変位量がほぼ一致しており、今回の新機能が精度よくサンドイッチパネルの等価な剛性を評価できていることが確認できます。
(Multiscale.Sim はANSYS Professional、ANSYS Structural、ANSYS Mechanical、ANSYS Multiphysics のいずれかのライセンスが必須です。詳細はお問い合わせください。)
解析パフォーマンスの向上
これまでMultiscale.Sim のプログラムは、ANSYS 特有のプログラム言語であるAPDL によって構築されておりましたが、科学技術計算に向いた手続き型プログラミング言語であるFortran に一部移植しました。これにより、解析パフォーマンスが向上いたしました。
ANSYS15.0GUI への対応
Multiscale.Sim5.0 は、最新バージョンであるANSYS 15.0 のWorkbench 環境とMechanical APDL 環境に対応しました。これにより、ANSYS の最新ソルバーと操作環境を使用して、マルチスケール解析が可能となりました。
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マルチスケールCAE ツール「Multiscale.Sim」体験セミナー
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本セミナーでは、材料組織レベルの小さなスケールの評価も可能にするマルチスケール解析について、Multiscale.Sim の体験を交えて紹介いたします。
■東京
- 開催日 2014年5月14 日(水)/9 月 3 日(水)/11 月20 日(木)
- 開催時間 13:30~17:00
- 会場 東京本社セミナールーム
- 参加費 無料
- 定員 10名
- 開催日 2014年6月19日(木)/12月9 日(火)
- 開催時間 13:30~17:00
- 会場 西日本支社セミナールーム
- 参加費 無料
- 定員 10名
- 開催日 2014年7月16 日(水)
- 開催時間 13:30~17:00
- 会場 中部支社セミナールーム
- 参加費 無料
- 定員 10名
セミナーの詳細・お申し込みについては、下記Web サイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/ansys/seminar_event/introduction/multiscale_sim.html
※記載されている会社名および製品名は、各社の商標および登録商標です。
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株式会社くいんとについて
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株式会社くいんとは、1985 年に創業し、以来アダプティブ有限要素法解析プログラム、均質化法/重合メッシュ法によるマルチスケール解析プログラム、位相/形状最適化プログラム、イメージベース構造解析プログラム、応答曲面を用いたパラメータ最適化プログラム等、特徴のあるプログラムを独自に開発し、市場に供給しています。
詳細は下記Web サイトをご覧ください。
http://www.quint.co.jp
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日東紡績株式会社について
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日東紡績株式会社は、1923 年4 月に「繊維メーカー」として創業して以来、時代の変化を常にチャンスとして捉え、その都度旺盛な"パイオニア精神"を発揮しながら、グラスファイバー事業、建材事業、メディカル事業などに次々とチャレンジして経営の多角化を進めてきました。
海外展開においても、各事業のノウハウを海外に移転するとともに、新市場、新技術の獲得に向け、アメリカをはじめ、台湾、中国、マカオへと事業拠点を拡大するなど、早くから海外市場にも視野を広げてグローバルな活動を続けています。
詳細は下記Web サイトをご覧ください。
http://www.nittobo.co.jp
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サイバネットについて
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サイバネットシステム株式会社は、科学技術計算分野、特にCAE(※)関連の多岐にわたる先端的なソフトウェアソリューションサービスを展開しており、電気機器、輸送用機器、機械、精密機器、医療、教育・研究機関など様々な業種及び適用分野におけるソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティング等を提供しております。具体的には、構造解析、射出成形解析、音響解析、機構解析、制御系解析、通信システム解析、信号処理、光学設計、照明解析、電子回路設計、汎用可視化処理、医用画像処理など多様かつ世界的レベルのソフトウェアを取扱い、様々な顧客ニーズに対応しております。
また、企業が所有するPC/スマートデバイス管理の効率化を実現するIT 資産管理ツールをはじめ、個人情報や機密情報などの漏洩・不正アクセスを防止し、企業のセキュリティレベルを向上させるIT ソリューションをパッケージやサイバネットクラウドで提供しております。
サイバネットシステム株式会社に関する詳しい情報については、下記Web サイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/
※CAE(Computer Aided Engineering)とは、「ものづくり」における研究・開発時に、従来行われていた試作品によるテストや実験をコンピュータ上の試作品でシミュレーションし分析する技術です。試作や実験の回数を劇的に減らすと共に、様々な問題をもれなく多方面に亘って予想・解決し、試作実験による廃材を激減させる環境に配慮した「ものづくり」の実現に貢献しております。
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本件に関するお問い合わせ サイバネットシステム株式会社
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●内容について
メカニカルCAE 事業部 マーケティング部/三宅
TEL:03-5297-3208 E-MAIL:anssales@cybernet.co.jp
●報道の方は
広報室/関口
TEL:03-5297-3066 E-MAIL: irquery@cybernet.co.jp
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